皆さんは、目やにを気にされた事、ありますか？目やにが生まれつき、元々多いという方はあまりいないと思いますが、例えば、最近コンタクトを使用し始めて目やにが出るようになったという方はいませんか？実は最近、コンタクトを使用してから目やにが多くなったという相談なども、非常に多くなりました。そこで今回は、目やにが出る原因について、ご説明します。

　そもそも目やにとは、分泌細胞の腺から出る粘液なのです。目やには黄色いイメージが強いですが、実は目やににも種類がたくさんあります。例えば、水っぽい目やに、黄色っぽい目やに、ドロドロした目やにが代表的です。

　人間の目の結膜は、血管やリンパ組織が多く、たくさん通っています。そのせいもあり、細菌やウイルスに感染し易いものです。感染してしまうと、当然炎症が起こり、その炎症によって、目やにが現れます。正常な分泌細胞の腺からでる粘液は、涙と一緒になって角膜（黒目）の表面を覆い、角膜を守くれます。これは「涙の膜」と呼ばれ、瞬きをすると新しい膜に生まれ変わります。この時、古い涙の膜は不要になり、目の表面についた塵や埃と一緒に、目頭から鼻の方にかけて、まとまって排出されます。しかし、睡眠時は目を瞑っており、瞬き自体しない為、排出されずに目頭近辺にたまってしまうのです。これが、朝起きた時によく目にする「目やに」なのです。

　起床時に多少の目やにがあるのは当たり前です。それはごく自然な現象です。しかし、その量が明らかに多く、目が開かないくらい異常な状況になるようでしたら、目の病気が疑われます。ただちに専門医の診断を受ける必要があります。例えば、水っぽい目やにはウイルス性結膜炎に罹患した疑い、黄色っぽい目やには細菌性結膜炎の疑い、ドロドロした目やには慢性涙嚢炎が疑われます。この他に、鼻の病気で目やにが出る事もあるようです。子供の目やには80％が鼻の病気によるものです。コンタクトをつけている方は、異物を目に入れている分、つけていない方より目やにが出易い傾向にあります。

　目やにが出現するのは普通の事ですが、大量になったら、何かの警告だととらえるようにしましょう。目やに自体は小さな塊でも、その小さな目やにが大きな危険を秘めている事を知っておきましょう。

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