家賃値下げ・減額交渉のコツ!賃貸マンション、アパート住宅費の値引きテクニックまとめ

執筆者: ヨースケ城山 職業:節約アドバイザー

節約アドバイザーのヨースケ城山です。


固定費で一番削りやすいのが住宅費です。
今回は、賃貸派の家賃の減額交渉についての注意点をご紹介いたします。

 

家賃は交渉次第で下げることも出来る

近年、大家さんに家賃を下げるように交渉したところ、月数千円でも成功する人が続出しているようです。

理由は、大家受難の状況に、年々拍車がかかっているためです。

 

賃貸住宅の募集期間は、平均3ヶ月と言われております。

募集期間は、もちろん空室です。

すると、大家さんにとってはその期間の家賃(もし家賃8万であったら、24万円)が減収となってしまうのです。

もし空室の状況が半年、1年と続いてしまったら、大きな痛手になってしまいますよね。

 

さらに近年は、敷礼なしの物件が普及しています。

壁紙などを張り替える工事費用も、大家さんが負担する状況になっています。


これらが原因で、家賃を下げてでも、現在の住民に継続して住んでもらった方が良いと考える大家さんが増えているというわけなのです。

 

もしあなたが現在の賃貸に長年お住まいでしたら、一度家賃の値下げ交渉をしてみましょう。

 

減額交渉は法律で認められている権利

減額交渉は、法律で認められている権利(賃貸住宅契約「借地借家法」第32条(賃貸増減請求権))なのです。

これは大家さん・入居者ともに言えることなのですが、税金などの負担が上がったこと、土地の価格が上がったこと、また周りの同じような物件と比べて(相場と比べて)高い場合などは、請求する権利があるということです。

 

もちろんこれを知っていて、逆に増額を要求してくる大家さんもいます。
ただ、大家さんにとっては、増額をして入居者が出て行ってしまうことはリスクになりますので、基本的には増額をすることはほとんどないでしょう。


入居者の方は、減額をいつでも言える権利があります。

しかし「消費税が上がったので、生活が苦しい。なので家賃を下げて欲しい」といっただけの交渉では、大家さん側も承知しないでしょう。
まず、家賃は非課税ということを、最低限知っておいて下さいね。

賃貸借契約書の内容を確認すること

賃貸借契約書の内容を確認してみて下さい。

 

この内容の中に、特約等で「契約期間中は家賃の増減はしない」といった文言が入っていると、家賃の減額交渉は難しくなります。

まずはチェックをして下さい。

 

家賃を下げて欲しい理由を説明出来るようにすること

大家さんと仲が良く、直接やり取りが出来るという条件なら、昔ながらの「生活が苦しいから…」という泣き落としのような理由でも、交渉が可能でしょう。

しかし、管理会社が相手ではそれ相応の理由が必要になります。

 

例えば住んでいる賃貸住宅に空室があり、入居者を募集していたら、その金額は必ず確認しましょう。

インターネットで募集が出ていたりします。

また、その時に近隣の似たような物件の金額もチェックします。

 

それが今の家賃よりも安かった場合は、減額交渉の条件になります。

また、自分が何年住んでいるかというのも大事です。

長年住んでいれば、住居もどんどん古くなっています。

これも材料に使えます。

前にマンションが出来て、日当たりが悪くなったというのも材料になりますね。

タイミングは5月~8月または更新時

減額交渉のタイミングは5月~8月、または更新時を狙って下さい。


一番やってはいけないタイミングは、春先の引っ越しシーズンです(1月~3月)。

一番忙しいときでもあり、入居したいという人が良い物件を探しているシーズンです。


そこで値下げ交渉をされると「では次の更新はしないで出て行って」と言われるかもしれません(もちろん出ていく必要は全くありませんが)。

印象は良いに越したことはありません。

 

具体的な金額を提示すること

減額交渉の際は、必ず具体的な金額を提示して下さい。

金額を掲示しないと、管理会社側も何を根拠に値下げを求めているかが分からず、なかなか減額交渉には応じてはもらえません。

 

具体的な交渉方法

具体的には「隣に空室があって入居者募集の広告を見たら、自分の所より1万円も安くなっていたので、1万円引いて下さい」という説明で十分です。

 

大体の場合「それは下の方の階だから」「角部屋ではないから」「日当たりが悪いところだから」などのようなことを言ってきます。

それでも負けないで下さい。

こちらは長年住んでいること、これからも住み続けることなどを強調してみて下さい。

 

ここからが勝負です。

次は「7000円引きではどうでしょうか?」と交渉をしてみて下さい。

最終的には5000円引きぐらいが落としどころだとは思います。

 

もちろん、1万円引きで新しい入居者が入ることには悔しさもあるとは思いますが、入居した時期によって金額が違うということは良くある話です。

 

そこはぐっと堪えて、5000円引きで落ち着けましょう。

5000円引きでも、1年間で60000円の減額成立ですから、大勝利ですよね。

 

管理会社に申請書を郵送するという手もある

また、交渉事が苦手という方は、管理会社に家賃の減額の申請書を郵送するという手も有効です。

書式は特には決まっていませんが、なぜ家賃の減額を申請するのかを、具体的な理由を書いて郵送するだけです。

 

その時も、必ず理由と一緒に減額の金額も記入しておいて下さい。

管理会社もいくら減額してほしいのか分からないと、対応が出来ない実情もあります。

おわりに

物件によっては、家賃の減額交渉に応じて貰えないところ(すぐに入居者が決まりそうな人気物件など)もあります。

また、大手の管理会社ほど減額に応じて貰えない可能性が高いです。

 

これらのことを理解した上で、家賃の減額交渉に挑んでいただきたいものです。

ダメ元という言葉がありますが、家賃の減額交渉は1000円だけでも減額が出来たらラッキーと思えるほどの余裕を持って進めてみて下さい。

 
 コラムニスト情報
ヨースケ城山
性別:男性  |   職業:節約アドバイザー

社会保険労務士合格者

ファイナンシャルプランナー

住宅ローンアドバイザー

年金アドバイザー

1973年生まれ。大学卒業後、商売の基本を学ぶため大手100円ショップに入社。1円単位の原価計算の重みを知る。その後、大手スーパーに転職し、値引きやタイムセールを担当。リアルな現場での駆け引きや相場観を養う。またその手腕により東京地区エリアマネージャーとなり、新人採用を年間4000人担当した。

著書「給料そのままで月5万円節約作戦!!」の中では固定費の削減を中心に
ラクして貯めるをモットーに活動している。

ブログでいつも取り上げているテーマは節約全般、社会保険労務士試験 住宅ローン 労働問題 ブラック企業 障害年金 40代の転職 出版について 潜在貯蓄 教育についてなどになります。興味がある方は是非ブログも覗いてみてください。

著書は『給料そのままで「月5万円」節約作戦!』(ごま書房新社)。本の内容は、『らくらく貯蓄術。住宅ローン地獄に落ちない為の家計防衛のススメ。』
http://kotukotushinai.jimdo.com/
にもまとめられている。

ブログ『節約アドバイザー ヨースケ城山ブログ』http://ameblo.jp/yousukeshiroyama
では、節約だけではなく転職活動、著書、社労士、FPのことを配信中。

【著書】
2012年 給料そのままで「月5万円」節約作戦【ごま書房新社】より発売
2015年 給料そのままで「月5万円」節約作戦がkindle化されました。
2015年 「kindle無料キャンペーン」でベストセラーランキング1位を獲得して販売につなげる方法 発売。
2016年 給料そのままで「月5万円」節約作戦 増補改訂版発売
2016年 「子供の教育費は削りなさい!」奨学金利用者50%以上時代の新教育費計画発売
2017年 給料そのままで「月5万円」節約作戦 増補改訂2版発売
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