レトロ加工が可愛い!トイカメラでおすすめの人気機種7選と、撮影写真例まとめ (1/2)

執筆者: 山本穂高 職業:写真家/ロモグラファー
はじめに

こんにちは。写真家の山本穂高です。

前回の記事では、トイカメラが生まれた経緯やその仕組みなどについて説明をしました。
今回は、実際にどのようなカメラがあるのかをご紹介していきたいと思います。

現在、我々が目にすることの出来るトイカメラは、種類・デザイン、オプション等を含めると実にたくさんあります。

 

その中でも代表的で、人気のある物、そして現在入手可能な物のみをピックアップしました。 

特に有名なトイカメラの、特徴と作例を紹介していきますね。

 

Lomo LC-A+(ロモ エルシーエー プラス)

トイカメラの王様、まさにキング・オブ・トイカメラです。
ロシア生まれの伝説的なカメラ「Lomo LC-A」の生産終了後に、新機能を搭載して復活したのがこの「LOMO LC-A+」です。

+が付いているところがポイントでして、いわゆる「ロモ」と呼ばれているカメラは、このことを指します。

機能は豊富で、オート露出、多重露光(重ね撮り)用のスイッチ、ISO1600までの感度設定など、幅広い撮影が可能となっています。
その写りは、豪快なトンネル効果(四隅が暗くなる効果)、強いコントラスト、鮮やかな色など、まさにこれぞトイカメラといった特徴を備えています。

 

Holga(ホルガ)シリーズ

Lomoと並んでトイカメラ界を代表する人気カメラ。
中国製のプラスチック製カメラで、Lomoよりも安価で、軽くて可愛らしいトイカメラです。

ブローニーフィルムという大きめのフィルム使い、通常は正方形(ましかく)の写真となります。
その描写は、中心部はシャープですが周辺部はピンボケ、光量不足、像のにじみ、さらには裏蓋からの感光など魅力が盛りだくさんです。
フィルムカメラの持つ欠点を全て備えたような、緩くて味わいのある写真が生み出されます。

 

 

Diana(ダイアナ)シリーズ

Holgaと共に「ましかく写真」を代表する人気カメラ。
プラスチック製、軽い、無駄にでかい、可愛らしいルックスなど、Holgaと良く似たタイプのカメラです。


使用フィルムも同じくブローニーフィルムで、写真は真四角となります。
その写りは、Holgaと同様にピントの緩さ、トンネル効果など盛りだくさん。
デザインも色々あり、交換式レンズやフラッシュなどアクセサリーが豊富なのも魅力です。

35mmフィルムを使う、小さくてお手軽なDiana Mini(ダイアナミニ)も人気です。 

 

 

Sprocket Rocket(スプロケット ロケット)

フィルムの穴の部分まで撮影出来る個性的なパノラマカメラ。

このカメラは、フィルムの「ほぼ全面」を写してしまう、少し変わったカメラです。
そして1コマが通常の2倍もある超ワイドな写真となります。
その描写は、周辺は大きく歪んでピントはぼけ、そしてトンネル効果が激しく現れます。

ワイドな広がりのある風景などには、絶大な効果を発揮します。 

  

 

La Sardina(ラ サルディナ)

イワシ缶のような、姿の可愛いワイドカメラ。
オイルサーディンの缶詰をモチーフにした、ユニークなデザインが人気のカメラです。

プラスチック製のコンパクトな作りで、レンズは22mmとかなりワイド。
多重露光やバルブ撮影なども気軽に出来ます。
その写りは、ピントは甘めでぼやっとした印象。
気軽なスナップにもって来いのカメラといえそうです。 

 

 
 コラムニスト情報
山本穂高
性別:男性  |   職業:写真家/ロモグラファー

hodachrome(ホダクローム)の名でさまざまな写真活動をしています。Lomo LC-AやHolgaなど、いわゆる「トイカメラ」と呼ばれるカメラを使っています。フィルムならではの「味わい深さ」、「レトロ感」に「独自のテクニック」を加えて、幻想的で不思議な世界の創造がメインテーマです。

【プロフィール】
1974年岐阜県生まれ。大学卒業後、趣味の写真撮影を生かすべくカメラマンとなる。さらにグラフィックデザインやイラスト等の分野でも幅広く活動も始める。2007年にトイカメラの代表格であるLomo LC-Aと出逢い、その魅力の虜となる。世界のロモグラファー・フォトグラファー達と研鑽を重ねながら、国内外を問わず写真展への参加、写真集・グッズ販売、写真講座・ワークショップ等、幅広く活動する日々を送る。

【撮影スタイル】
主にLomo LC-AやHolgaを使用し、さまざまなフィルムや現像方法、そして独自に考案したアナログならではの撮影技法を駆使して独創的で幻想的な写真を制作する。特に「多重露光」(重ね撮り)を用いた作品はhodachromeの代名詞的な作風のひとつ。主なテーマは、「日本の四季の美しさ」と「非現実な世界の創造」。

【最近の主な活動】
2011年8月 作品展「トイカメラ展 -幻想トラベル-」
2012年3月 「Fred Perry 60th Anniversary La Sardina」発売記念ギャラリー出展
2012年3月 「Fred Perry 60th Anniversary La Sardina」発売記念チャリティーTシャツ採用
2012年3月 中津川市デジタルカメラ教室講師
2012年4月 ロモグラフィーギャラリーストア・マドリード出展(スペイン)
2012年6月 「フィガロジャポン」掲載(2012.6月号)
2013年2月 「First Edition Restaurant Exhibition」出展(ロンドン)
2013年3月 作品展「Dream or Reality? in 名古屋」
2013年3月 hodachromeトイカメラ教室(名古屋)
2013年10月 「フィルムカメラの撮り方BOOK」(玄光社)掲載
2013年10月 作品展「Dream or Reality? in Malaysia」(マレーシア)
2013年10月 撮影会・フォトセミナーinマレーシア
2014年6月 作品展「Dream or Reality? in 自由が丘」
2014年7月 「Toy Tokyo」(Kingyo Books)掲載
2014年7月 作品展「30 pieces ~LC-A 30th Anniversary Exhibition~」
2014年7月 「hodachrome x gocchin トークショー ~LC-A+で撮影する多重露光の魅力、楽しさ、テクニック~」
2014年9月 「Hungry Eye」(イギリス)掲載 等

【受賞履歴】
2008年 カメラピープルみんなのまち採用
2009年 塩尻市観光ポスター採用
2011年12月 LomoGuru of the week
2012年 世界最優秀ロモグラファー2位
2012年 世界最優秀ロモグラフ1位・5位・11位
2013年 世界最優秀ロモグラファー8位 等

【著書】
「Dream or Reality?」、「Toycamera de 恵那・中津川」、「ナチュラル廃」、「トイカメラで撮った写真たち」、「四季折々の輪舞曲」等

【リンク】
hodachromeホームページ: http://www.hodachrome.com/
ブログ「Dream or Reality?」: http://hodachrome.blog10.fc2.com/
ロモグラフィー: http://www.lomography.jp/homes/hodachrome
Flickr: https://www.flickr.com/photos/hodachrome/
twitter: https://twitter.com/hodachrome2
Facebook: https://www.facebook.com/hodachrome