イギリス、東ロンドン観光巡り。エキサイティングな街の遊び方
2012年に開催されたロンドンオリンピックの会場となったスタジアムは、ロンドン東部、Stratford(ストラトフォード)にあります。
東ロンドンは庶民の住む下町として知られていますが、オリンピックと時期を前後して開発が進められている地域でもあります。
また、新進のアーティストたちがアトリエやショップを構える、おしゃれな若者の街へと進化しつつあります。
そんな東ロンドンのもう一つの顔は、バングラデシュ移民の住む街。
モスクから聞こえるアザーン、あたりに漂うスパイスの香り。
ロンドン中心部、シティーからほど近い東ロンドンの風景は、イギリスというよりも異国のそれに他なりません。
東ロンドンがバングラデシュ出身のイスラム教徒の街であるのに対して、以前ご紹介したサウスオールは、北インド、パンジャーブ地方出身のシーク教徒が多い街です。
彼らの言語、宗教は異なり、顔立ちも違っています。
もちろん、食べ物にも違いがあります。
彼らが日常的に食べているのは、カレーです。
見た目にはそれほどの違いはありませんが、ベンガル風カレーには独特の甘みがあり、魚がよく使われます。
一方、パンジャーブ風カレーは、ベジタリアンが基本で、ベンガル風よりもピリっと辛いのが特徴です。
西洋人が日本と中国を混同してしまうように、私たちも諸外国の文化や習慣を正しく理解できていないことがあります。
ロンドンの移民街を訪れると、各国の文化を肌で感じ、発見を新たにします。
そのような体験こそが、移民街を訪れる醍醐味といえるでしょう。
その昔、切り裂きジャックが出没したといわれているWhitechapel(ホワイトチャペル)界隈には、野菜や果物などの食料品と雑貨が中心の庶民的なマーケットが立ちます。
マーケットの商品は、安かろう悪かろうの品物がほとんどですが、日本ではあまりお目にかかることのできない、南アジアの食材が揃っているので、見ているだけでも興味深いです。
マーケット周辺には、バングラデシュ系のお店が多く、魚屋さんがたくさんあります。
お土産を選ぶなら、スパイスがお勧めです。
また、華やかな民族衣装のお店は、一見の価値があります。
バングラデシュ系女性の服装にも注目してみてください。
民族衣装を着ている人、西洋風の服装で頭にスカーフだけを巻いている人と様々ですが、スカーフのデザインは、凝ったものが多く、目を楽しませてくれることでしょう。
日曜日にはマーケットが開かれるBrick Lane(ブリックレーン)。
国際色豊かな食べ物の屋台が並び、屋内マーケットには、ヴィンテージやアンティーク、おしゃれな雑貨や、新進アーティストたちによるオリジナルデザインのファッションアイテムが、美しくディスプレーされています。
常設のショップやカフェもファッショナブルです。
屋台で活気づくマーケットを抜けると、甘そうな揚げ菓子と、サモサやパコラなどのスナックが食べられる軽食のお店、食欲を刺激するスパイスの香りが漂うバングラデシュレストランが林立する通りへと続きます。
標識も英語とベンガル語の二カ国語併記です。
アーティスティックでおしゃれな街。
エキゾチックで異国の香りが漂う街。
相反する2つの要素がほどよく溶け合った、その独特の雰囲気こそが東ロンドンの魅力といえるのではないでしょうか。
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旅行とマーケット・蚤の市めぐりが大好きな庶民派ロンドナー。
コレクションのヴィンテージ食器を眺めている時に幸せを感じます。
ロンドン発 -庶民的生活-
http://workingclass.blog109.fc2.com/
Travel.jp「たびねす」にてガイド記事執筆中
http://guide.travel.co.jp/navigtr/707/
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