社会人の「きちんと」ビジネスマナー。来客対応 -受付からお見送りまで-

執筆者: 岡部佳子 職業:マナー・研修講師、中国コーディネーター、中国茶高級茶芸師
はじめに

こんにちは、マナー・研修講師の岡部佳子です。


来客対応は会社全体のイメージを決定してしまう重要なポイントです。


たとえ自分が受付担当ではなくても、社員一人一人が会社の顔であるという気持ちで、お客様に対してスマートな対応をすることを心がけましょう。



ポイント
来客を迎えるポイント

訪問者の来社日時・用件・人数・おおよその所要時間の確認ができたら、対応に適した応接室又は会議室の予約をします。

その際には、前後の時間に余裕をもって部屋を押さえるようにしましょう。


直前には部屋の清掃状況の確認をし、室温を調節しておくと印象がぐっと良くなります。

また、対応時に書類や資料などが必要な場合には、事前に準備をしておきます。

受付

お客様が来られたら敏速に対応をしなければなりません。タイミングよく立ち上がり、笑顔で挨拶をします。

特に受付がない場合には、来客に入り口で待たせることがないように気を配りましょう。


会社名・名前・アポイントの有無を確認し、担当者に取り次ぎます。

椅子がある場合には、座ってお待ち頂くようご案内しましょう。


もし、担当者が不在の場合には、お詫びを述べて不在理由と帰社予定時刻を伝え、対応についてお客様の意向を伺います。

案内

お客様にスムーズに且つ安全に目的の場所へ行きついて頂くために、ご案内及び誘導をします。

その際には、細かい配慮をすることが大切です。


言葉と所作(掌の向き・角度・高さ)で行き先を示し、お客様の2~3歩左前方を歩いて先導します。この時のポイントはお客様の歩くペースに合わせることと、お客様に通路の中央を歩いて頂くことです。

 


また、曲がる時や階段・エレベーター・エスカレーターなどの乗降時は、言葉と所作で示しましょう。

 

エレベーター・エスカレーターでは

階段やエスカレーターではお客様には手すり側に立って頂き、お客様を見下ろす位置にならないように低い位置を心がけます。

基本は上る時はお客様の斜め後、下りる時はお客様の斜め前に立ちます。


エレベーターでは、基本は上位者先乗り、先降りです。

ただし、誰も乗っていない場合やお客様の人数が多い場合は、先に乗って操作盤の前に立ち、降りる時はお客様に先に降りて頂きます。

 

また、既に他の方が乗っている場合には、お客様に先に乗って頂き自分は最後に乗ります。

そして、降りる時は一声かけ、先に自分が降りてドアを押さえ、お客様に降りて頂きます。

 

 

部屋に着いたら

 

目的の場所(応接室又は会議室)付近に来たら、言葉と所作で場所を示します。
ドアをノック(3回)して入室し、お客様に「上座」を勧めて座って頂きます。

 

 

見送り

見送る場所はオフィスの立地環境やお客様との関係、来社の目的によって判断します。(応接室の前・受付・エレベーターの前・ビルの出入り口・駐車場の出入り口など)。


もし、玄関より手前で見送りを止める時は「こちらで失礼致します」と挨拶することを忘れないようにしましょう。


ここで大切なことは、どこまで送るかよりもお客様の姿が見えなくなるまで見送ることです。

 

おわりに

わざわざ訪問してきて下さったことに対して感謝の気持ちで、心を込めて対応をすることが最も大切です。


一つ一つは難しいことではないので、ぜひ実践してみてはいかがでしょうか。

 

 
 コラムニスト情報
岡部佳子
職業:マナー・研修講師、中国コーディネーター、中国茶高級茶芸師

長年のサービス業界での接客や営業の経験を基に、マナー講座や研修を実施しております。

また、上海での約10年間の経験と人脈を活かし、中国関連の業務にも従事しております。

日本ではあまり浸透していない中国茶の魅力を広めることにも注力しております。

ホームページ:すみれナレッジ
https://sumire-kl.com/