こんにちは。スキンケアカウンセラーの松原好克と申します。

 

前回のコラムでは、肌質別おすすめ洗顔料をご紹介しました。

今回は、洗顔料について、さらに掘り下げてお話したいと思います。

 

 

洗顔フォーム vs 固形石鹸

では、洗顔フォームと固形石鹸では、どちらが良いのでしょうか?

洗顔フォームの「しっとり感」の正体は?

現代的でお洒落な洗顔フォームは、すすいだ後のしっとり感に定評があり、保湿効果が高いように感じます。


しかし、洗顔フォームは、油成分を含むものが多いため、それがすすぎ後に肌に残ることでしっとりするのであって、肌の保湿力がアップしたしっとり感ではありません。

 

油分が残ったままだと、乾燥肌や肌荒れを招く原因に

そして、油分が残ったままだと、化粧水や美容液の浸透を妨げることになってしまい、化粧品の高い効果を得ることができません。

また、肌に残った油分にくっ付いて、洗浄成分である界面活性剤も残留しやすいと言えます。
これがクセモノで、肌に残った界面活性剤は、水分を保持するセラミドと呼ばれる物質を少しずつ傷め付けます。


つまり、慢性的な使用により、乾燥肌や肌荒れを招く原因の一つになるのです。
※全ての洗顔フォームが該当するわけではありません。

 

化粧水・美容液・クリームなどの基礎化粧品は、最新の技術を駆使したものが良いですが、洗顔料に関しては、必ずしも最新のものがベストとは言えないのです。

化粧水や美容液の効果を引き立てるのは「固形石鹸」

前回の比較をご覧になってもお分かりいただけますが、無難なのは固形石鹸です。
中でも、昔ながらの白色の固形石鹸はお勧めです。

肌に悪影響を与える古い皮脂(過酸化脂質)などの汚れをサッパリと落とし、化粧水や美容液を受け入れる態勢を整えます。

 

 

洗顔後のツッパリが気になっても、保湿すれば大丈夫

洗顔後に突っ張り感が現れることもありますが、古い皮脂(過酸化脂質)がしっかり落ちた証拠でもありますので、その後の美容液やクリームで保湿をすれば問題ないでしょう。


また、皮脂は分単位で分泌されるため、多少落としすぎても気にする必要はありません。

 

適度な角質除去効果も♪

さらに、肥厚した角質を適度に排除するため、新陳代謝を促し、肌を滑らかにしてくれます。
※極度の乾燥肌・敏感肌の人は、皮膚科を受診して指示を仰いでください。

石鹸素地が配合されている石鹸がベター
健康肌や脂性肌なら?

固形石鹸も色々ありますが、健康肌の人や脂性肌の人は、成分を見て「石鹸素地」のみでできているものを選ぶと良いでしょう。


浴槽用のものでも大丈夫です。

 

乾燥肌や混合肌なら?

乾燥肌や混合肌の人は、石鹸素地に加えて、グリセリンやスクワランなどの保湿成分が配合された、洗顔用の固形石鹸をお勧めします。


肌当たりが優しく、マイルドな使用感が得られます。

 

体を洗うのも、固形石鹸がおすすめ

なお、体を洗う際も、ポンプ式のボディソープではなく、固形石鹸がお勧めです。

 

 

弱酸性の洗顔料についての見解

肌は弱酸性です。

それは、弱酸性に保つことで、細菌の侵入を防いで皮膚を守る仕組みになっているからです。

 

この意味合いを重視して、肌に優しいイメージがある弱酸性の洗顔料にこだわる人がおられます。
特に、洗顔フォームに多く見受けられます。

 

洗顔料が「弱酸性」である意味は、実はほとんど無い

しかし、洗顔料はすぐに洗い流してしまうため、弱酸性でもほとんど意味がありません。
逆に、弱酸性の洗顔料より、アルカリ性の石鹸のほうが、すすぎ後の肌に残留物を残しにくいのです。

 

化粧水などでスキンケアすれば、洗顔料に関係なく、肌は弱酸性に戻る

また、スキンケア化粧品のほとんどは、弱酸性でできています。


洗顔時に肌がアルカリに傾いても、その後の化粧水や美容液をつけることで弱酸性に戻るため、心配する必要はありません。

 

おわりに

洗顔に限らず、スキンケアはイメージで行うものではありません。

エビデンス(科学的根拠)が高いものを、積極的に取り入れる時代に変わりつつあります。

落とすものはしっかりと落とす、付けるものはしっかりと付けるというような、メリハリのあるスキンケアが、年齢に見合った美肌を手に入れる秘訣です。

このコラムが、洗顔料選びに迷っている人のお役に立てれば幸いです。

このコラムに関するタグ

この記事を書いたコラムニスト

スキンケア / 健康・医療
LATTE BEAUTYに関しての機能要望・ご意見はこちらからどうぞ