歯周病の治療により糖尿病は改善するのか
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| 種類:普通の日記
| 作成日:2018/05/17 16:01
近年の研究で、体に炎症があると放出される生理活性物質(炎症促進性サイトカイン)によって、血糖値を抑えるホルモン「インスリン」の働きが悪くなることが分かってきた。この物質は、メタボリック症候群になっても、脂肪をためこんだ細胞の炎症によって放出されるという。歯科インプラント
歯周病は、全身感染症などと比べて炎症としては軽微だが、慢性化すると長い間じわじわとサイトカインが放出され、糖尿病にも悪影響があると西田さんは考えている。歯科用インプラント機器
歯周病は、間接的にも糖尿病治療の妨げだ。糖尿病の栄養指導では「野菜を多めに、よくかんでゆっくり食べて」と指導するが「歯が悪いと、軟らかく、味の濃いものをよくかまずに食べるようになる」と西田さん。
広島県歯科医師会と広島大が13年に発表した、歯周病のある糖尿病患者を対象にした研究では、歯周病の炎症が強いほど、治療した場合にHbA1cが改善しやすいことが明らかになった。
高野さんと西田さんは、歯科医と内科医が互いの病気の関係を理解する必要性を訴える。「糖尿病と診断した内科医は、目や足など糖尿病の合併症に目を向けるのと同様に、歯周病にも着目してほしい。紹介を受けた歯科医も『歯周病を治さないと糖尿病も治りにくいよ』と伝えないと」と高野さん。
西田さんも、自身が診た患者で歯科治療後に糖尿病が改善した経験から「糖尿病の診断をしたらまず、歯の状態や食事の内容、食べ方について聞くようになった」という。「歯科医で糖尿病患者を見つけてもらうこともできる」として、講演などでは歯科医に向けて特に舌の状態を確かめるように促している。
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