怒りの感情をコントロール!とりあえずイライラを抑える方法

職場や学校などでイラッとしたとき、とりあえず怒りを収める方法を3つ紹介。精神的ストレスを減らせるうえに、自分の感情をコントロールできたという自信にもつながるでしょう。

執筆者: 石割美奈子 職業:臨床心理士 メンタルコーチ プロ家庭教師
「イラッ」としたとき、とりあえず怒りを収めるセルフコントロール術

こんにちは、 えむ心理研究室の石割美奈子です。

 

日常の中でついつい「イラッ」としてしまうこと、たくさんありますね。

 

  • 上司に理不尽なことで叱られ、イラッ
  • 彼氏の些細な言動に、イラッ
  • 友だちの無神経な一言に、イラッ


イライラすることによって心拍や血圧が一時的にぐっと上がってしまうことも。
また、イラッとした感情が顔や言葉に表れやすい人なら、周りから「いつもイライラしている人」と見られてしまうでしょう。
これでは、印象や評価が悪くなってしまいます。

それに、「些細なことでイライラしてしまう自分」に罪悪感や自己嫌悪を抱く人もいるでしょう。
ほんの少しのイライラでも、積み重なれば心身への負担が大きくなったり、人間関係の摩擦に発展してしまったりすることもあります。

今回は、「イラッ」としたとき、とりあえず怒りを収める方法についてお話しします。

 

 

とりあえず怒りを収める方法
その1「ゆっくり10数える」

一つ目は、時間を有効活用する方法です。


「い~ち、に~い、さ~ん…」と、ゆっくり10まで数えてみましょう。
さっき数え始める前に感じた「イラッ」は、相当収まっているはずです。

これは、怒りのメカニズムに関連しています。

「イラッ」という怒りは、かなり瞬間的なもの。
「イラッ」に翻弄され巻き込まれてしまうと怒りは増幅していきますが、心を無にして10秒程度放っておくと勝手に「イラッ」はおさまります。

芽生えた「イラッ」を根に持たず、ただひたすら10数えてみてください。
より激しい怒りに発展せずに、その場をやり過ごすことができるでしょう。

その2「深呼吸する」

二つ目は、深呼吸です。

こちらも怒りのメカニズムを鑑みての「イラッをコントロールする術」になります。

イラッとしたとき、瞬間的に心拍や血圧が上がるのは先述の通りです。
加えてもう一つ、「イラッ」としたときに変化するものがあります。
それは呼吸です。

 

 

怒っているときは、誰もが皆、浅い呼吸になります。
この呼吸の浅さ、ハァハァという息切れのような呼吸が、緊張や不安などのネガティブな感情を煽り、怒りを余計に増幅させる要因のひとつになってしまうのです。

リラックスして深い呼吸ができている時は、怒りの感情が浮かぶことはほとんどないでしょう。
意図的に深呼吸をし、浅くなった呼吸をリラックスしている状態に戻すことによって、とりあえず怒りをおさえることが可能になります。

その3「”イラッとした自分がいる”と唱える」

三つ目は、もう少し心理的な方法になります。

「イラッ」としたとき、「イラッとした自分がいる」と心の中で唱えるのです。
自分を客観的に見ることができるようになり、イライラや怒りの中に巻き込まれずに済みます。

「さっき、イラッとした自分がいた」と過去形にするほうが、より効果的な人もいます。
「今はすでにイラッとしていない」というふうに、心に刷り込ませることができますからね。

 

怒りの原因にフタをしてやり過ごす方法だから、使いすぎはNG!

今回ご紹介した方法は「とりあえず」怒りを収める方法ですので、イライラしやすい性格や怒りの原因の解消にはまた別のアプローチが必要になります。

また、これら3つの方法は、使いすぎると危険な場合もあります。
ある意味、怒りの原因にフタをしてやり過ごしているだけ…とも言えるからです。

 

 

あまりに同じ人や同じ状況でイラッとしやすいなら、自己洞察して、より深いコントロールを目指すほうが良いでしょう。

ですが、「とりあえず」とはいえイライラに翻弄されずに怒りを収めることができると、心身の健康に役立つ場面も多々あります。
自分をコントロールできるという自信にもつながりますし、感情的にならずにその場をしのぐ処世術は社会人としてのたしなみのひとつとも言えるでしょう。

今回ご紹介した3つの方法を、ぜひ試して活用してみてください。

 
 コラムニスト情報
石割美奈子
性別:女性  |   職業:臨床心理士 メンタルコーチ プロ家庭教師

えむ心理研究室室長、臨床心理士の石割美奈子と申します!よろしくお願い致します。

スポーツトレーナー、メンタルコーチ、心理相談員の経験を経てさらに心理学を深く学ぶ必要性を感じ、東京国際大学大学院臨床心理学研究科(博士課程前期)を修了。
臨床心理士の資格を得て、心理カウンセラー、メンタルコーチ、スポーツメンタルトレーナー(テニス・バレーボール等)、およびプロ家庭教師として活動しております。

2013年、心理学・教育学・スポーツ科学の統合的な研究と専門性を活かしたメンタルサポートをポリシーとする「えむ心理研究室」を立ち上げました。


【臨床心理士および「家庭教師カウンセラー」として】
心理カウンセラーとしては、精神分析を専門としており、主にカフェにてカジュアルなかカウンセリングを提供しています。
訪問心理療法、オンライン相談も承っております。

また、全国でも珍しい【臨床心理士でありプロ家庭教師でもある「家庭教師カウンセラー」】として、ご近所から遠方にお住いの方まで、幅広く学習支援と心理的な支援を同時にさせて頂いております。

得意な相談内容は以下のとおりです。

・不登校・ひきこもりの方と親御さんの支援
・発達の特性を持つ方と親御さんの支援
・夫婦関係の改善支援
・親子関係の改善支援
・精神分析的リワーク(復職支援)
・職場の人間関係の改善支援

日常生活ではなかなか得られない、心理的な洞察を深める和やかな相談時間をお約束します。

日本では「カウンセリング」というとまだまだ抵抗のある方も多いかと存じますが、より充実した日々を送るためのツールのひとつととらえて頂ければ光栄です。
どうぞお気軽にご相談ください。


【メンタルコーチとして】
スポーツ選手の方、
難関校合格を目指す大学受験生さん、
コミュニケーションに課題を感じる方を対象に、
メンタルコーチングをさせて頂いております。

勝利のために、夢を叶えるために、より良い対人関係のために。

精神分析を主軸とした自己洞察やイメージトレーニング、ロールプレイングなどを通じて一緒にがんばってまいります




コラムlatteでは心理学関連の記事を担当させていただきます。
ご覧くださった皆様にひとつでも参考にしていただける部分があるような、皆様の役に立つ記事を書き続けてまいります!


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