「不登校は、ただの甘え」学校に行けない子どもを追い込む、誤った考え方
不登校は、サボっているわけではありません。心が、ストレスで疲れ切った状態です。子が自分を責めるループに陥る「急かす・問い詰める」といった行為はNG!未来のために、焦らず「今は体と心を休ませる時期」と考えて。
こんにちは。メンタルケア心理士の桜井涼です。
今回は、不登校になってしまった子どもの心理を解説します。
不登校になってしまった子どもたちは、どうしても学校へ行くことができない自分を責めてしまいがちです。
特に、不登校が初期の段階ですと、親も「なんで学校に行かないの!」と急かすような発言をしたり、物で釣って登校させようと懸命になったりするため、子どもも焦りを感じているかもしれません。
自分を責めてしまいがちな不登校の子どもたちには、心を休める時間が必要です。
私たちは、そのことを忘れてはいけません。
「学校を休んでいる=学校に行かない」ではないです。
子どもたちの多くは、「学校に行けない」という状態でいるようです。
「学校に行けない」というのは、心が体にストップをかけている状態。
「これ以上頑張ったら、心がダメになってしまうよ、休まないとダメだよ!」と言っているのです。
親はもちろんですが、不登校になった子ども自身もこの状態を十分に理解していないことが多く、「さぼっているのでは?」と考えてしまう場合があるように思います。
疲れは、体だけでなく、症状の見えない「心」にも大きく影響を及ぼします。
ですから、自宅で体をゆっくり休めることが大切です。
テレビを観てもいいですし、ゲームをしてもいいでしょう。
好きなことをしながら、とにかく心を落ち着けて、ゆっくり過ごすことを第一として欲しいと思います。
「学校に行けない」理由がわからないという子どもがたくさんいます。
なぜなら、心が疲れ切ってしまっている状態になった原因は、1つではないからです。
たくさんの原因があり、それがストレスになっても発散や解消が十分にできず、溜まってしまっているのです。
そうとは知らずに、「なんで学校に行けないのだろう?」と考えてしまい、最終的には疲れてしまいます。
このため、心身共に休めることが必要なのです。
「不登校は、ただの甘え」という考えは間違い。
「不登校は甘えではないか」と思ってしまったり、実際に言われてしまったりすることがありますが、甘えではありません。
大人だって、たくさんの仕事を抱えたうえに、家事育児、さらには介護など、多くのことが重なると神経疲れを起こしますよね。
それと同じと考えてください。
不登校になってしまった子どもたちとたくさん話をしてきました。
その中で感じたのは、不登校の子どもたちは、「○○しなければならない」という考え方に縛られているケースが多いということです。
- 学校に行かなければならない
- 勉強しなければならない
- 塾だけは行かなければならない
- 学校に行ってないのに、他のことをしてはならない
- 出かけてはならない など
「○○しなければならない」という考え方をしていると、自分の中にある選択肢がどんどん減っていきます。
その考えもストレスとなり、心を休ませられない原因となってしまいます。
「学校へ行かなければいけないけど、今は体と心を休ませる時期だ」と考え方の方向を変えていきましょう。
「不登校=悪いこと」というふうに考えてしまう子どもが多いようです。(実際に面談をしている子たちも同じように考えています)
体の具合が悪いと、学校を休まなければなりませんよね。
症状が出ているため、休まなければいけないことがわかりやすいです。
一方、心の具合が悪い場合は、わかりやすい症状がないため、休んでいることが悪いこと(さぼっているなど)のように感じるときもあるかと思います。
ですが、覚えておいてください。
「学校に行けない」は、ひとつの症状です。
焦らずに未来のために、今は休みましょう。
長い人生の中で見れば、ほんの一時。
焦りは禁物ですよ。
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