上高地（かみこうち）というリゾート地をご存じでしょうか？

信州長野県の松本市の飛騨山脈南部にある、大変美しい景勝地です。

北アルプスの登山ルートの入口として、シーズンには多くの登山客が訪れる場所としても有名です。

今回はこの神秘的な大自然・上高地の見どころをご紹介します。

五千尺の高さにある平坦な景観地。周囲には日本の名峰が連なっています。

上高地は標高1500ｍ（五千尺）の高さにあり、冬の時期は雪が深くなるため、11月から4月まで閉山されてしまう観光地です。
その周辺には北アルプスの穂高連峰をはじめ、活火山で噴煙が出ている焼岳などが雄雄しく聳え立っています。

標高が高いため、夏の朝夕はとても冷え込みます。昼は日差しがあれば半袖でも十分なほどです。山の天気は変わりやすいため、晴れていたと思うと突然の豪雨、ということもあるので雨具は必携です。

上高地周辺は平たんで、真ん中を流れる梓川に沿って趣のある遊歩道が整備されているため、1日もあればぐるりと一周できる手頃な散歩コースになっています。
川の流れの音を聞きながら川岸でホッと一息していると、シーズンによってはカルガモの親子に遭遇できます。とっても可愛いですよ！

上高地には老舗ホテルが点在しています。

シーズンになると多くの登山客や観光客が数多く訪れますが、本格的な登山をする方たちは河童橋周辺のホテルやテント、山小屋などを利用されます。

上高地バスターミナルから少し離れた場所にある「上高地帝国ホテル」は、日本初の山岳リゾートホテルとして誕生した老舗ホテル。赤い屋根に重厚な建物の素晴らしさには圧巻されます。

上高地を訪れたら一度は泊まってみたい高級老舗ホテルです。

国は上高地の大自然を守るため、厳しいマイカー規制をしています。

上高地に入れるのはバスやタクシーのみ。マイカーでいらした方は、沢渡や平湯という場所にある駐車場にとめて、そこからタクシーやバスでの移動になります。もちろんオートバイも同じです。

ペットを持ち込まない、ゴミは捨てない、野生動物への餌やりや歩道以外への立ち入りが厳しく禁止されており、自然保護へも強く取り組んでいます。

河童橋とよばれる上高地のシンボルのつり橋から、川の左岸を1時間ちょっと歩いていくと、明神池といわれる池に到着します。

明るくさわやかな梓川の景色とは、がらりと変わる空気と風景。

鬱蒼とした木々の中に神聖な二つの池が見えてきます。

地面には苔が蒸し、木の根がいたるところまで根を張っています。

まるで立ち入ってはいけないのかと思うような静寂さと神秘さに、思わず息を潜めてしまう人も。

まるで仙人が空から舞い降りそうな、ただただ静かな池。
時々霞（かすみ）が池の面を漂い、幻想的な風景が広がります。
木々が池にそのまま写り、その風景から明神池は「鏡池」とも呼ばれています。

滑らかに泳ぐイワナや、静かに漂う鴨の群れはまるで神の使いのように感じられます。
それはおそらくここが穂高神社奥宮の敷地内だからかもしれません。

毎年10月8日、ここでは御船神事とよばれる山の安全を神様に感謝するお祭りがあります。池に龍頭がついた二艘の船を浮かべて行われます。
拝観料は300円ですが、一見の価値がありますよ。

上高地には可愛らしい自然動物や可愛らしい植物が住んでいます。
ニホンリス、ニホンザル、ニホンカモシカなどを始め、時にはクマも出るので要注意です。
ニホンカモシカに遭遇した知人は「あまりの神々しさに絶句した」と言っていました。

鳥類もたくさんいます。カケスやシジュウカラ、キジバトにキセキレイなど。耳を澄ませば鳥の声がたくさん聞こえてきます。オオルリ、ルリビタキという青い鳥はとっても綺麗ですよ。

遊歩道を歩くと、高地ならではの植物がたくさん生息しています。
手のひらサイズの植物図鑑を片手に、ゆっくりと散策したり絵を描いたりしている方も多くいらっしゃいます。

人里離れた上高地ですが、実は意外とアクセスしやすいのです。

例えば新宿発からのコースですと、22：30に新宿駅西口を出発し、翌日5：30に上高地バスターミナルに到着！という感じです。
半日散策して夕方16：15に上高地を出発し、その日の夜20：57に新宿に到着することもできます。前日の夜に出発して当日の夜に帰宅です。休みを取らなくてもいけますね！
直行バスは大阪からも出ています。
ツアー会社によってはもしかしてほかにもプランがあるかもしれません。

たまには都心から離れ、マイナスイオンたっぷりの自然を満喫してみませんか？