お金を貯める・増やす前に!貯金(貯蓄)が出来ない人に共通する3つの特徴 -お金を失う3大要因とは-

執筆者: 荒川雄一 職業:国際フィナンシャルコンサルタント
はじめに

日本の年金制度への不安、将来のインフレによる物価上昇、お給料の伸び悩みなど、私たちの将来の「お金」に関する“不安”は年々高まっているような気がします。


その意味においては、私たち一人一人が、お金について真剣に考え、貯蓄や資産運用に取り組まなければならない時代となりました。


今回は、「お金を増やす」前に、まず「お金を失わない」ことについて、考えてみたいと思います。

 

 

お金を失う“3大要因”

まずは「お金」を確実に増やしていくためには、「お金」を失う可能性の高い要因をきちんと理解し、対策を打っておく必要があります。
「お金」にまつわる失敗で、是非とも避けたいものには、大きく“3つ”あります。

 

「騙される」

一つ目は、「騙される」ということです。
このように書くと、「私は大丈夫」と思う方が大半だと思いますが、実は詐欺事件で騙される人の大半が「自分には関係ない」と思っている人たちです。
また「詐欺事件」も、近年、振り込め詐欺をはじめ金融詐欺など手口は巧妙化してきています。


「この商品を買えば、3年で倍になる」
「元本保証でしかも、金利が10%つく」
「あの芸能人もやっている投資で、すでに一万人が会員になっている」


などなど、人の“射幸心”をくすぐり、「そんなうまい話は無い」と日頃言っている人ほど思考停止状態に陥り、詐欺にあってしまうのです。
被害額は一人当たり数十万円から数千万円にまで達します。まずは、詐欺だけには絶対合わないようにしなければなりません。

 

「貸す」

二つ目は、「貸す」と言う行為です。

詐欺事件のような犯罪ではないので「何で?」と思う人もいるかもしれませんが、実は貸したお金が戻ってこないという話は世の中にたくさんあるからです。


額は、少額から数千万円にまで及びます。あなたも、そんな経験はしたことはないでしょうか?
わたしたちは日頃の生活の中で、ついジュースを買う時に「100円貸して」、飲み代が足りないから「2000円立て替えてくれる?」など、気軽にお金の貸し借りをすることがあります。
上記の程度であればさほど問題では無いとは思いますが、わたしはできればそれすらしないほうが良いと考えています。


何故なら、それは、お金の貸し借りをする“習慣”が付いてしまうからです。


お金の貸し借りで大きな問題となるのは「生活費が払えない」「家賃が払えない」「カード決済の引き落としにお金が足りない」など、様々な理由があります。

数万円から、場合によっては数百万円のお金を用立て無ければならなくなったときです。

そして、お金の貸し借りによって、最悪の場合あなたの大切な人間関係が失われてしまうことにも繋がります。

 

「貸す」と言う行為も、お金が戻ってこなければそれを失うことになるため、避けなければならないことなのです。

 

「浪費する」

三つ目は、「浪費する」ということです。

浪費とはお金を使うことですが、本当に必要で活きたお金の使い方は浪費とは呼びません。
ここで言っているのは、無計画に、あとで何に使ったかも思い出せないような「お金の使い方」のことです。


例えば、貯金ができない人に共通していることは「なんとなく、気がついたらお金がなくなっていた」といった答えです。

つまり、きちんとした「目的」を持たずにお金を使っていると、いつの間にかお金は浪費されてしまうのです。


あなたは、1年に一体どのくらいのお金を使っていますか?
すぐに答えられる人は、少ないのではないかと思います。
それを計算する方法は、あなたが1年間で稼いだお金(給与などから税金などを引いた手取り金額)をまず計算します。


次に、その1年間で、預貯金や生命保険など定期的に引き落としたり、積み立てたりして残っている金額を計算します。つまり、1年間で“手元に残っているお金”の額です。
そして、自分の年間の手取り金額から手元に残っている金額を引いたものが、あなたが1年間に使った金額と言うことになります。

計算例

年間手取り金額200万円-手元に残っているお金20万円
=あなたが1年間で使ったお金180万円
180万円÷12か月=15万円(毎月使っているお金)

一度、生活費を含めたお金の使い道を調べてみるとよいと思います。
当然ですが、浪費をすれば「お金」を増やすことができないわけです。

おわりに

お金を貯める・増やす前に、まずは「失う要因」をしっかりと頭に入れておきましょう。
上記三つを徹底的に避けることによって、あなたは大切な「お金」を失う大きなリスクを回避することができるようになります。

 
 コラムニスト情報
荒川雄一
性別:男性  |   職業:国際フィナンシャルコンサルタント

投資顧問会社IFA JAPAN®株式会社ほか、リンクスグループ3社の代表を務める。現在、経営コンサルタントのほか、金融機関に影響を受けない独立系ファイナンシャルアドバイザー(IFA)として、国内外の金融商品を用いた「ポートフォリオ・マネジメント・サービス(PMS)®」の評価は高い。
また教育にも力を入れており、講演回数は800回以上。その他、日本経済新聞社、各マネー誌、フジTVなど執筆、出演も多数。

■ライセンス
経済産業省登録 中小企業診断士
国土交通省登録 公認 不動産コンサルティングマスター
日本FP協会認定CFP® 他

■メディア実績(執筆、取材など)
 ・日本経済新聞 、日経ヴェリタス 
 ・納税通信、税理士新聞
 ・富裕層向け雑誌「ミリオネア」「NILE’S NILE」
 ・フジテレビ「とくダネ!」、テレビ朝日「やじうまテレビ!」など

■著書
「海外分散投資入門 ―日本が財政破たんしても生き抜くためのノウハウ―」
(Pan Rolling社)
「海外ファンドのポートフォリオ」(Pan Rolling社)
「着実に年10%儲ける海外分散投資入門」(実業之日本社)
「投資のプロが教える初心者でも失敗しないお金のふやし方」(IFAメディア出版)