夏の正しいスキンケア手順とは?美肌を保ち老化を防止する化粧品選び&お手入れ方法(クレンジング・洗顔・化粧水・美容液・乳液クリーム・ピーリング)

執筆者: スキンケアカウンセラー 松原 好克 職業:スキンケアカウンセラー

 

 

はじめに

皆さん、こんにちは。
スキンケアカウンセラーの松原好克と申します。

1年を通して同じ手入れを行うことは、最適な美肌対策とは言えません。


夏場は、紫外線・皮脂・汗に悩まされ、冬場は外気の乾燥に晒されます。
若いうちは気にならないと思いますが、年齢を重ねるごとに季節の移り変わりが”肌へのストレス”となってしまいます。

夏の暑い季節のスキンケアで最も意識するべきことは、紫外線と皮脂(顔の脂)です。

 

 
万全な紫外線対策&皮脂対策を前提とした夏のベストスキンケアを、手順に沿って解説させていただきます。

 

 

 

夏のベストスキンケア その1 ~クレンジング~

季節に関係なく、普段からお使い付けのクレンジング料で肌の調子が良好ならば問題ありません。


ただし、オイル系はどちらかと言えば刺激が強い傾向にあるため、長い目で見るとクリームタイプかミルクタイプが肌への負担が少ないでしょう。

ポイントは、擦り過ぎない・時間を掛け過ぎないことです。

 

夏のベストスキンケア その2 ~洗顔~

夏は皮脂が多く分泌され、汗汚れも付着しやすくなります。

洗浄力が豊かな固形石鹸を使いましょう。


表示成分に「石鹸素地」と明記された、昔ながらの製法で作られたものが良いです。

洗顔の目的は、肌老化の原因になる時間が経った古い皮脂(過酸化脂質)をしっかり落とすことです。
多少ツッパリ感が出ても、その後の保湿化粧品で補えるため、問題はありません。

チマタでは、”潤い”を守っているのは皮脂という風潮があり、落とし過ぎてしまうと、乾燥すると言われています。
しかし、肌の水分維持に対する貢献度は、角質層に存在するセラミドと呼ばれる物質が約80%・NMF(天然保湿因子)が約17%・皮脂が約3%となっております。

科学的には、皮脂は水分維持と深い関係はありません。

人気のペースト状の洗顔フォームは、流水後のしっとり感はあります。

しかし、油分が多いため、すすいだ後に成分が肌に残ってしまい、その後に付ける化粧水や美容液の浸透を妨げる可能性があります。

ポイントは、落とすものはしっかり落として、補うものはしっかり補うというような、メリハリをつけることです。

これが、年齢に則したスキンケアです。

極度の敏感肌の人や、真冬の外気が乾燥する季節以外は、洗い上がりがサッパリとする固形石鹸を推奨します。

 

 

夏のベストスキンケア その3 ~化粧水~

洗顔後には、ほとんどの人が化粧水を付けると思います。

この化粧水の選び方が美肌の別れ道になります。

夏は紫外線を浴びる確立が高く、シミの元になるメラニンの活動が盛んになります。

そのため、保湿目的のものよりシミ対策の化粧水を選ぶことが大切です。

その代表的な成分がビタミンC誘導体です。
ビタミンC誘導体は水溶性(水に溶ける性質)のものが多く、化粧水やローションなどの水っぽいものに多く配合されやすい傾向があります。


シミ用化粧品としての評価が非常に高いことに加えて、シワやたるみの原因になるコラーゲンもサポートしてくれる、一石二鳥の美容成分です。

「パルミチン酸アスコルビルリン酸3Na」が最もお勧めですが、比較的高価なため「リン酸アスコルビルMg」または「アスコルビルリン酸Na」と表記されたものでも良いでしょう。

迷っておられる人は、厚生労働省が認可した薬用化粧品(医薬部外品)と呼ばれる美白化粧水が堅い選び方です。

夏のベストスキンケア その4 ~美容液~

夏は化粧水のみという方もいますが、あまりお勧めできません。

気温や湿度が高いと、乾燥が気になりません。

しかし、クレンジング・紫外線・冷房などにより、肌の潤いは確実に奪われています。

実感として現れていないだけで、水分蒸散は年中行われているということを覚えておいて下さい。

30代半ばを過ぎると、夏場の保湿ケア不足の影響が涼しくなる秋口に現れます。

カサカサ感やツッパリ感を伴うことがあります。

そのため、しっかりと保湿成分が配合された美容液(油分が少なめのサラッとしたもの)を常用することが好ましいと言えます。

 

保湿成分は「セラミド1」「セラミド2」「セラミド3」「ヒアルロン酸Na」「水溶性コラーゲン」「エラスチン」「ヘパリン様物質」などが配合されたものを選びましょう。

 

 

夏のベストスキンケア その5 ~乳液・クリーム~

基本的に、乳液やクリームは油分が多いため、皮脂(顔の脂)の分泌が盛んな夏場は必要ありません。

クリームの元々の目的というのは、肌をなめらかにしてツヤを出すことです。
つまり、その役割を担っている皮脂が激減する40代半ば以降に取り入れることが望ましいです。

あるいは、乾燥が現れやすい目元・口元のみにピンポイントで使うことが効果的です。

さらに踏み込んでいくと、エイジングケア(ハリ・シワ・たるみ・毛穴)向けの美容成分(レチノールなど)は、水に溶けないものが多いです。

そのため、化粧水やローションに配合されにくく、クリームに入れられるケースが多いのです。


そのためか、夏でもクリームを顔中ベタベタに塗る人がいますが、これは毛穴詰まりや肌の調子を左右させてしまう要因になるので、美容液に配合されたものを選ぶことがワンランク上のスキンケアです。


保湿美容液に加えて、さらにもう1つ美容液を付けても良いのかと思われますが、重要なのはアイテムではなく、配合されている成分です。

付ける順序としては、化粧水⇒エイジングケア美容液⇒保湿美容液がベターです。

夏のベストスキンケア その6 ~ピーリング~

加えて、夏場に有効なスペシャルケアはピーリングです。

紫外線を浴びやすい季節は、当然シミの原因になるメラニンが多く生産されます。

ビタミンC誘導体入りの化粧水で抑制しきれなかったメラニンを排出するピーリングケアを加えれば、”鬼に金棒”です。

肌老化対策として、このピーリングを最も推薦します。

シミ対策だけではなく、健康な肌のバロメーターとなるターンオーバー(再生サイクル)のサポートや、シワ・たるみ・毛穴の開きの原因になるコラーゲン・エラスチンの生成にスイッチを入れます。

ご自宅で気軽にできるホームピーリングは、趣向を凝らしたものが多数登場しております。

近々、最適な選び方を詳しく解説いたしますのでご期待下さい。

 

 

まとめ

乾燥する冬より、夏のほうが肌老化を促進する要素が多くあるということを肝に銘じましょう。

化粧品は医薬品ではないため、法律に基づき、効果が緩和なものとして製造されています。

つまり、使用する人の主観性に左右されるため、広告文やキャッチフレーズに惑わされず、どれだけエビデンス(科学的な根拠)が高い美容成分を見極められるかが、日々進行する肌老化にブレーキをかけることになるのです。

そして、たかが化粧品と言えども、成分内容や使用感によって季節ごとに使い分けることができれば、周りと差を付ける美肌を手に入れることが出来るでしょう。

美しく歳を重ねたいと思われる人は、是非今後もこのコラムをご覧下さい。

 
 コラムニスト情報
スキンケアカウンセラー 松原 好克
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高校卒業後、会社員として働く傍ら、約10年にわたり独学でスキンケアや化粧品の専門知識を深める。2008年から5年間で2,000人以上のカウンセリングを手掛けた経験を元に、現在では、年間約1,000人にも及ぶスキンケアの相談に応じる。また、美容関連の情報サイトやコラムサイトからの取材や執筆依頼、美容液を始めとする化粧品の評価やレビューも多数手掛ける。

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