アロマテラピーで使用する精油の正しい買い方・選び方!エッセンシャルオイルが抽出される行程と安いアロマオイルの正体とは

執筆者: 佐藤ユミ子 職業:アロマセラピスト 英国IFA認定講師
はじめに

こんにちは、Flower's Room IFA認定校校長の佐藤ユミ子です。


日本でも少しずつ浸透してきているアロマテラピーですが、多くの方がエッセンシャルオイル選びに苦労されているようです。

 

エッセンシャルオイルのことを精油と言いますね。

そして、厳密に言えば柑橘系の果物から取れたものは、エッセンシャルオイルではなくエッセンスと言います。

 

今回は、エッセンシャルオイルができるまでの行程を紹介した上で、購入する際のポイントをお伝えします。

 

エッセンシャルオイルができるまで

ほとんどのエッセンシャルオイルは、水蒸気蒸留法という昔ながらの伝統的な方法で抽出されます。

 

イギリスのラベンダー農場を訪れた際に、蒸留を見せて頂きました。

 


 

収穫した物を、蒸留釜に入れます。

 

 

 

温度を100度まで上げ、その後に冷却装置を通り、抽出します。


エッセンシャルオイルは植物から抽出されます。

その植物が育つ環境がとても大切になります。

 

日本ではオーガニックエコサート認定など色々な証明書があります。
オーガニック認定を受けていれば安心というわけではなく、認定を受けていなくても非常に品質の良い物がたくさんあるのです。

 

一番安心なのは、農場に出向いて土や環境を見ることなのですが、そうもいきませんよね。

その辺りは販売店への信頼ということになるかと思います。

 

安いエッセンシャルオイルの理由

今は安いオイルがたくさん出回っています。

しかし、安いものには理由が必ずあります


例えばラベンダーについて。

水蒸気で蒸留したものを何度も回数を重ねてたくさんの量を抽出した場合、最初に抽出されるものはクオリティが高いですが、2番目や3番目は、香りがあっても成分的にはどうでしょうか。

 

品質の差はこの辺りにも出るのです。
また、偽和(「ぎわ」と読みます。ほかの安いものを加えていたり、溶剤を加えている混ぜ物のことです)されたエッセンシャルオイルも多いのが現状です。

 

アロマセラピーでは、良質なエッセンシャルオイルを使わなくては治療的効果は望めません。

自宅で植物療法を行いたいと思われる方は、例え値段が張っても質の良い物を選ぶことが鉄則です。

 

購入する際、最低限確認すべき表示

学名産地などは必ず確認して下さい。

学名が表示されていない物は購入すべきではありません。

 

また、農薬を使っていない物も鉄則です。

一度でも農薬を使用してしまうと、その畑は二度と昔のようには戻りません。

農薬は土に残留するのです。

エッセンシャルオイルの香りの変化

植物は、季節的な変化や日照時間・開花状況、または降水量などによって成分が変化します。

そのため畑のロットごとによる香りの変化は当然なのです。

 

いつ購入しても同じ香りではなく、今年の物は雨が多かった、日照時間が多かったなどによる香りの変化を楽しむこともありだと思っています。


残念ながら、エッセンシャルオイルの成分は一定であることは有り得ないのです。

これも薬として認められない理由の1つになるでしょう。

 

おわりに

どのような使い方をするにせよ、エッセンシャルオイルは品質が一番大切です。


安価なもの、質の悪いエッセンシャルオイルを使用する場合、成分構成などの比率は違うものが多いということを頭に入れておいて頂きたいと思います。

 
 コラムニスト情報
佐藤ユミ子
性別:女性  |   職業:アロマセラピスト 英国IFA認定講師

神奈川県小田原市 英国IFA認定校のアロマサロンFlower'sRoom校長の佐藤ユミ子です。こころとからだをすこやかに保つ、生活の質を高める提案をさせていただきます。植物療法の素晴らしさをお伝えできればと思います。
サロンHP http://www.flowersroom.jp
IFA認定校HP http://www.flowersroom.jp/ifa

 

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