アメリカから学ぶ可愛いキルト生活!夏のミニキルトを取り入れたインテリアスタイル

執筆者: 藤井 彩代子 職業:キルトアーティスト
ミニキルトについて

こんにちは、キルトアーティストの藤井彩代子です。

 

ヨーロッパ生まれ、アメリカ育ちのキルトは、アメリカの田舎を訪れるとあちこちに目に付きます。

彼らは生活にキルトを取り入れ、エンジョイしているのが良く分かります。

 

広い農場で、お昼寝しているおじさんのお腹にはキルトがかけられていたり、乳母車に乗っている赤ちゃんの下にはベビーキルトが敷いてあったりと、探せば探すほど普段の生活に使われています。

 

誰が作ったのか聞いてみると、何代も前のおばあちゃんであったり、自分の姉妹であったり、キルトの得意な友人からのプレゼントであったりと様々です。

 

アンティークのキルト屋さんなるものも存在します。

ある人は結婚のお祝いに買いに行ったり、またある人は不要になった古いキルトを売りに行ったり、出入りもかなり頻繁なお店でした。

 

アメリカのキルト

アメリカのキルトは、日本の茶道華道のようなお稽古ごとではなく、キルトの好きな人が仲間になって教えあうというキルトギルドというものから、どんどんアメリカ全土に広がりました。


つまり主婦や職業女性のクラブ活動のようなものなので、上手なベテランが初心者を教えるというものです。

裕福な人もそうでない人も、お月謝の心配などせずに楽しめたのです。

 

私はキルターになってからニューヨークに住んだことがあるので、幼稚園の行事のための資金作りや、小学校の先生へのお礼など、いつもPTAのキルトギルドを通して一緒に活動させてもらいました。


この頃の友人は今でも仲良しで、これを作った、あれを作ったと見せ合っています。

ということで、簡単に作れるミニキルトで生活を楽しんでいただこうと、これからミニキルト12ヵ月を書いていこうと思います。

 

7月のミニキルトは「7月4日の星」(forth of July star)

6月後半になると、アメリカ中でなぜかのキルトが目につきます。

 

7月4日の独立記念日をお祝いする色なのですが、どちらかというと深い紺にエンジに近い赤です。

それから白ではなく、薄いベージュに近い生成りの色。


何だかこの色合いを見ると、わくわくするのです。

旗を振っている女の子が目に浮かぶようですね。


間近になると、キルト雑誌などもred-white-and blueのキルトの募集をしたりして、7月号の特集を組みます。

 

キルトショップも3色限定の布のセールなどをして、アメリカ中がこの3色に染まります。

 

手作りの7月のミニキルト ①

 

私のミニキルトはこれ。

実はこれはミニキルトではなくピロー(クッション)なのですが、この時期になるとキルトの棚から出してくるものです。


これがソファに転がっていると、実に可愛いと思います。

皆さんはいかがでしょうか?


例えば、玄関の入り口の壁にミニキルト、キッチンにこの真中のエイトポインテッドスターのポットホルダー、横長に布を足してランチョンマットなど、一緒に作ると楽しいです。

作り方
  1. 中央のエイトポインテッドスターを20cm正方で作ります。
  2. 4隅のナインパッチを(7.5cm仕上がり)4つ作ります。
  3. 白+赤+白で作ったボーダーの布で繋ぎます。

 

最後のボーダーは2.5cm仕上がりなので、40cmのピローが出来ます。

お好きなようにキルティングをして楽しんで下さい。

 

手作りの7月のミニキルト ②

もう一点、お見せしたいのが、スターだけのピローです。

同じサイズなのですが、無地の紺がシンプル且つモダンな雰囲気です。

 

背景布の白地の部分が色々なキルティングを施しているので、立体感と遊び心を感じて貰えます。

実は、これは星をアップリケしただけの簡単なものなのです。

両面接着芯でアイロン接着し、ミシンのブランケットステッチでぐるりと貼り付けます。

 

 

 

さらに、お星様のキルティング糸に注目してみて下さい。

単調な紺の中には、ちょっとカラフルな、段染め糸で羽のようなキルティングがあります。

 

紺の星に溶け込んで、あまり主張せずに良い具合であります。

一緒に写した小さなピンクッションは頂き物ですが、クロスステッチの刺繍が得意な方が作って下さいました。

普段はソーイングボックスに眠っていますが、7月になると元気に出てくる針刺しです。

 

おわりに

いかがでしたでしょうか。

来月もまだ夏のミニキルトの季節です。

今後もキルトの楽しみ方をご紹介していきますので、どうぞお楽しみに!

 
 コラムニスト情報
藤井 彩代子
性別:女性  |   職業:キルトアーティスト

キルトを教えるようになったのはアメリカから戻ってからなのでかれこれ25年くらいです。現在東京都近辺7か所でミシンキルトを教えていますが最近若い人がほんの少し増えてくれて嬉しいです。年に一度生徒さん中心のキルト展を開いています。ベテランの方も初心者の方も自分の作品をこの一年で仕上げた過程などを思い出したりほかのキルターの方の刺激をもらったりしてもらうのが目的です。
私自身は百貨店などの手作り展で子供さんや初心者対象の体験ワークショップをしたりしてミシンキルトを広めています。

 

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