釣り師直伝!船酔い予防方法と、酔ったときの対処法(薬・ツボなど)まとめ
釣り師から教えてもらった船酔い予防の薬や緊急対処法、前日の過ごし方などを解説します。吐き気を抑えるツボなどもまとめてみました。
船釣りやボート釣りをやってみたいという人にとって、まず最初の関門となるのが、この「船酔い」でしょう。
「船酔い」が起こる原因は、一般に「目で見ている景色と身体が感じる揺れや振動とのズレが引き起こす」そうです。
つまり、人の平衡感覚は、内耳の「三半規管」が司っていますが、脳が認識する目からの情報と、この三半規管が保とうとする平衡状態がマッチングしない時、気持ちの悪い状態、つまり「船酔い」になってしまうようです。
他の「乗り物酔い」も同じです。
外房の荒波が平気な人でも、東京湾のコチャコチャした波で船酔いしてしまう人もいます。
おそらく、波のピッチ(波長)が違うのでしょう。
酔う人は、波の緩やかな内湾のボート釣りでも酔ってしまいます。
船酔いはせっかくの楽しい釣りを台無しにしてしまいますね。
ここでは私の経験から、船酔い対策についてまとめてみます。
何はともあれ「酔い止め」です。
これは薬ですが、人によっては合う合わないがあるようです。
色々な種類がありますが、釣り師の一番人気は大正製薬の「センパア」という薬です。
船宿で売っている所もあり、ドリンクタイプと錠剤タイプがあります。
ドリンクタイプは、乗船の1時間くらい前に飲んでおけば良いでしょう。
乗船間際では、効かないこともあるそうです。
次に錠剤タイプの「センパアQT」という薬です。
私のお勧めはこの錠剤タイプです。
これは「酔ってしまってから」でも水なしで服用出来ます。
私も携帯しています。
たまに、酔うまではいかなくとも、あまりの波の強さで、さすがに胃の辺りに違和感を覚えた時に服用します。
当然ですが、睡眠不足だと高確率で酔います。
釣行前夜は、子供の遠足前夜のようなものです。
明日の釣果(魚釣りの成果)のことを考えると、ワクワクしてなかなか寝付けるものではありません。
そして、寝付きが悪いのでアルコールに頼ってしまうという悪循環です。
その対策としては「無理に寝ようと思わないで、とにかく寝床で横になっていること」です。
お医者さんに聞いたことなのですが、本人は眠れない眠れないと思っていても、寝床に横になっているほうが起きているよりはよほど身体を休めています。
というわけで、布団の中に入って横になっていましょう。
これは酔い止め薬のクッションということで、空腹を避ける意味もあります。
皆さん、パンやおにぎりを食べていますね。
私は朝食を食べないという悪い習慣を持っているのですが、一応、手っ取り早いゼリー飲料くらいは飲みます。
お腹いっぱいに食べる必要はありません。軽く、程度に。
この「空腹で船に乗らない」ことが船酔い防止とどう関係があるのか、医学的な根拠は分かりません。
しかし、空腹だとこれまた高確率で酔いますし、どの船乗りも、乗船前の軽い食事をしています。
パンパンの姿で釣りに臨む方は、見たことがありません。
レインスーツは元々ゆったり目に出来ています。
意外と盲点なのは下着です。
シャツ。これがキツイと、締め付けられるようで気になるという方がいます。
人に見せるわけではないので、着古したよれよれのシャツの方が楽です。
もしくは、ワンサイズ大き目のシャツを着るかです。
とにかく、船の上での服装は「体を締め付けない」ことが第一です。
冬の着膨れで、意外と締め付けられてしまう場合もありますので、使い捨てカイロで寒さ対策をした方が良いです。
船上でスマホをジッと見ている人がいますが、高い確率で酔ってしまいます。
目線がスマホに固定されて、身体の方はドンブラコッコと揺れている状態になります。
酔いやすい人は、景色の水平線辺りの「遠い所」を眺めましょう。
あまりジッと見つめ過ぎているのも、船酔いに繋がる可能性があります。
とにかく、時々目線を遠くに向けると良いみたいです。
これは釣り座の話です。
船釣りをやる人は、釣り座に拘る人が結構多いです。
「艫(トモ)」は船の一番後ろ。
「ミヨシ」は船の一番前(一番揺れます)。
この船の四隅は、確かに潮の加減で釣れる確率は高いのですが、絶対ではありません。
船酔いしやすい人は、一番揺れの少ない「船の真ん中」、胴(胴の間ともいいます)に座って下さい。
「艫」も揺れは少ないですが、ここは船によっては「排気ガス」が集まる場合があります。
これには船酔いなど関係なく、私も気持ち悪くなったことがあります。
船酔いの引き金にもなるかもしれませんので、避けましょう。
天候の予報が悪い日には釣りに行かない
一番確実な方法です。
しかし、釣り好きになってしまうと、そうもいかないですよね。
私が実践している、酔ってしまった時の応急対策です。
まず「吐いてしまう」ことです。
ポカリスエットをガブガブと飲んで、思い切り吐いてしまえば、少し楽になるようです。
トイレまで我慢出来る場合はそこで気兼ねなく吐けば良いのですが、そもそも船酔いするような波の時は、船上での移動は危険です。
思わず船上で吐いてしまうかもしれませんので、自分の釣り座で、海へ気持ち良く行きましょう。
船内で吐くのは一応ご法度です。
周りへの気兼ねはあるかもしれませんが、船釣りをする人は酔った人に対して意外と親切です。
我慢することが一番良くありません。
釣りが続行不可能な程に酔ってしまったら、潔くキャビンで寝ましょう。
その時には、着ているものを少し緩めるようにした方が楽なようです。
船のキャビンには、大抵ビニールの袋があるので、吐きたくなったらそれで吐きましょう。
手首内側のツボを刺激して、船酔いを防止しましょう。
これは周りの人がやっているのを見たものですので、保証はしかねます。
しかし、お守り程度に考えるならお試し頂いても良いかと思います。
- 刺激系のガムや飴
メントール系の刺激が、気分をスッキリとしてくれるそうです。
- 梅干し
上記と同じような効果があるそうです。
ただし、船釣りに梅干しはタブーなのです。
何故かは知りませんが、縁起を担いでいる人が多く、梅干は釣れなくなると言われています。
- 胃薬
酔い止めとは別に、胃のムカムカを和らげてくれるそうです。
他にも色々あるようですが、人間には「暗示・プラシーボ効果」という能力があります。
どれか一つでも効果的なものがあれば、ラッキーでしょう。
船酔いは「慣れる」のが一番と船長は言います。
それには人にもよりますが、数年は掛かったそうです。
紹介した船酔い対策を実行しつつも、少しずつ船酔いすることにも慣れていきましょう。
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