ご褒美朝ごはんの健康効果が凄い!朝食の重要性とおすすめメニュー
こんにちは、昆布料理研究家の岩佐優です。
日本の近海には、1000種類以上の海藻が生息しています。
その効能は古くから知られ、高血圧や動脈硬化、心臓疾患によるむくみなどの治療に用いられてきました。
明治期に書かれた『薬の民俗学』には「真昆布、薄毛が毛深になり、赤毛は漆黒になる」とあります。
海藻と海草は、いずれも「かいそう」と読みますが「藻」は花や実を付けず、どの部分も同じ栄養があるものです。
「草」はアマモのような植物で、花をつけ、食用にはなりません。
わかめを漢字で「若芽」や「若女」「若布」と書くことがあります。
肌の艶を保って老化を防ぐ作用や、美容効果があることが、古来より認められてきたからです。
近年の栄養学でも、海藻類には、カルシウム、マグネシウムといったミネラル、ビタミン類、食物繊維が豊富で、肥満の予防に役立つことが知られています。
海草類に含まれる脂肪酸「アラキドン酸」は、脳の神経細胞の生成に役立つとされています。
一日の始まりである朝ご飯に、わかめの味噌汁をいただくのは、脳のためにとても良いことなのですね。
ここ近年、いささか注目を浴びているメニューがあるとすれば、それは朝食ではないでしょうか。
朝食プランが充実したホテルに人気が集中したり、"世界一の朝ご飯"のキャッチフレーズを掲げるお洒落なお店が登場したり、世界各国の朝食が食べられるカフェが登場したりしていますね。
朝ご飯のテーブル周りは、実に賑やかなこの頃です。
考えてみれば、朝食というのは、一日3回の食事の中で一番あやふやな立場の食事かもしれません。
昼食や夕食はしっかり食べるという人も、朝食はコーヒーだけだったり、おにぎり一つだったりしますよね。
普段は全く摂らないという人もいますから、反対に朝から手間をかけて、美しく作られた食事をいただくと、何だかとても優雅な気分になるというものです。
非日常を楽しむ旅館やホテルの朝食にワクワクするのも、こんなところに理由があるのかもしれません。
日常の暮らしの中でも、例えば週末は少し早起きをして、朝食のテーブルを豊かに充実させてみるというのはいかがでしょうか。
いつもは食パンにジャムという方は、少し凝ってシナモンの香り高いフレンチトーストを作ってみたり、和食党の方であれば、ほっこりとお腹が温まる昆布をたっぷり使って、お粥をコトコトと煮てみてはいかがでしょうか。
京都の宿では、朝のご飯に昆布を土鍋に敷き詰めた湯豆腐は、定番です。
食卓にお花も飾って、朝日を浴びながらたっぷりと時間をかけていただく朝ご飯は、慌ただしくも単調に続くように感じられる日常に、小さな非日常のときめきをもたらしてくれます。
そんな朝ご飯を、"ご褒美朝ご飯"と呼びます。
豊かな人生を送りたいと願うならば、時間は浪費をするのでも、短縮するのでもなく、人生を感動で彩るために賢く使うべきなのでしょう。
そう考えると、朝ごはん一つもいい加減にはしたくない、そう思うのです。
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