京都の観光・街並みを彩る京町家とは?建築物の歴史と特徴
京都において、職場と住居を兼ねる京町家。
建築様式としては町家造りと言いますが、一般的には京町家と称されています。
昨今では、観光客から注目されている建物。
そんな京町家は、近代の住宅とは異なる様々な特徴があります。
その特徴をご紹介します。
京町家は、鰻の寝床と言われています。
これは一体どういう意味なのでしょうか?
実は、京町家は間口が狭くて奥行きが長い。
それは、まるで鰻の寝床の様なので、こう表現されているのです。
どうしてこのような形状なのかには、諸説ある様です。
間口の広さに対して課税されるという、税金制度に対抗した節税対策、という説。
碁盤の目の京都の町割りの中で、短冊状に建てる方が効率的、という説。
どちらにせよ、京町家の形状は、縦長の鰻の寝床のような形状が特徴的です。
京町家は、大昔から建てられている訳ではありません。
ほとんどが、江戸時代の終わり頃から建てられています。
大昔と表現しましたが、京都では江戸時代を昔と認識しない人がほとんどです。
江戸時代の文化財は新しい、という価値観が一般的です。
老舗と言えど創業が明治や江戸では、最近の店とみなされるのが京都人の発想。
なので、京町家というのは非常に新しい建物です。
1864年、禁門の変がありました。
その後に発生した「どんどん焼け」と言う火災以降に、建てられた京町家がほとんどだそうです。
京都市の京町屋の定義は、「1950年以前に伝統的木造軸組構法で建てられた木造家屋」とされています。
1864年から1950年の間に建てられた建物、という事になりますね。
京町家は、鰻の寝床という特徴的な敷地形状だけでなく、外観も特徴的。
そんな外観的特徴を紹介します。
2階部分に使われている、虫かごの様な形をした窓を虫籠窓(むしこまど)と言います。
道路に面した外壁に置かれる、竹や木で出来たアーチ状の垣根。
犬や猫の放尿から壁を守り、泥棒が入りにくくなります。
折りたたみ式のベンチ。
受験の神様・疫病除けの神様の瓦人形で、入り口の小屋根の上に置かれます。
京町屋には、裏庭があります。
玄関から土間を通って裏庭に続くのですが、その土間にも庭があり、通り庭と言われています。
光を取り入れつつ、外からは見えにくい格子は、接道部に用いられています。
京町家は、相続税や修繕費用などの問題理由から、保存が難しい建物です。
しかし、最近では町家を利用した文化体験や、町家をリフォームした飲食店が流行っています。
様々な形で町家に触れる機会はありますので、ぜひ体感してみて下さいね。
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田中英哉(たなかひでや)37歳
京都生まれ京都育ち。24歳まで京都で暮らしたが、3年間
名古屋で勤め、京都を離れて初めて京都の魅力に気付く。
Uターン後、京都観光に関する仕事で地域貢献をしようと
「ことぶら」を立上げ。「京都の魅力発信、感動を共有、感
謝される仕事で社会貢献」を理念としてビジネス展開中。
第7回、京都文化ベンチャーコンペティションにて、エフエム京都賞・京都銀行賞を受賞。
ことぶら公式サイト
http://www.lifecrew.jp/kotobura/
【資格】
国内旅行業務取扱管理者(国)
2級ファイナンシャルプランニング技能士(国)
3級知的財産管理技能士(国)
環境社会検定(eco検定)(公)
京都検定2級(民)
旅行地理検定3級(民)
メンタルケアカウンセラー(民)
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