お土産にもおすすめ!東京下町にある老舗和菓子屋を巡る - 向島「見番通り」ぐるり観光 (2/2)

本当に美味しい老舗和菓子屋さんを巡る、東京下町の向島「見番通り」を観光しつつ、お土産に美味しい和菓子を頂きましょう。

執筆者: 薄荷脳70
伝統ある桜もち

1個の桜もちが3枚の葉で包まれており、全国シェアの70%を生産する伊豆半島の松崎町の桜の葉を使用するこだわりようです。

餅は、一般的にイメージされる桜もちとは違い、クレープのような薄い生地で餡を包んだ桜もちです。
薄いながらもモチッとした食感は驚きで、こちらも試行錯誤の上で作られたもので、歴史と伝統を感じさせる江戸の銘菓といえるでしょう。

 

 

関東の桜もち発祥の店で、江戸時代から続く伝統を、是非じっくり味わい下さい。

 

散策ポイント

隣が「長命寺」で、家光が命名した「長命水」の井戸も残されており、他に松尾芭蕉「いざさらば」の句碑などの文化財など、見所が多いです。

 

 

菓匠 青柳正家

「山本や」から南下して、見番通りのまさに料亭街に囲まれた中にあるのが「菓匠 青柳正家」です。

 

 

建物自体は新しいのですが、その落ち着いた佇まいが老舗の風格を漂わせています。

現在は三代目で、先の2店舗程の歴史はなく、昭和23年に創業した老舗ですが、年月の短い分は質で勝負とばかりに、輝かしい歴史を残しています。

 

 

元々は「青柳」という屋号でしたが、昭和24年の全国銘菓奉献結成式典で、時の公爵一条実孝がその味に満足したことから、直々に“正家”の称号と看板をいただき、「菓匠 青柳正家」と名乗った由緒ある老舗です。

 

店の象徴「菊最中」

こちらの店を象徴する銘菓が「菊最中」です。
初代が開業時に考案し、昭和25年から天皇家の紋である十六菊花御紋章の使用が認められた和菓子で、まるで編み笠を被ったようなユニークな形状が特徴です。


クリーミーな甘い藤の色のような餡と、パリパリの最中皮の絶妙なバランスが見事な逸品です。

 

 

この他にも、明治神宮菓道敬神会献上の「栗ようかん」などがあり、周辺の料亭のお土産にも使われている程です。

ここは是非とも、その「通な味」をご賞味下さい。

 

散策ポイント

50mほど南下した見番通り沿いに「三囲神社」があり、珍しい三角鳥居や三越のライオン像などがあるのも見所です。

 

 

埼玉屋小梅

最後は、見番通りの南の端にあり、東京の下町にありながら、何故か埼玉と名乗る「和菓子 埼玉屋小梅」です。 

 

 

明治30年創業で、初代のふる里が埼玉県羽生市だったことと、この辺りが向島小梅町と呼ばれていたことから、この名称となった老舗です。

現在は三代目で、初代からの伝統を継承した和菓子一筋の店ですが、四季に渡って楽しめる和菓子を揃えています。

 

 

メディアでの露出も多く、芸能人も多く訪れています。

一番の人気商品は、文字通りの「小梅だんご」で、こちらも文字通り「だんご」らしい形をしています。

こし餡の「ゴマ」と「青海苔」に挟まれた、梅肉入り白餡を「きなこ」で包んだ、見た目にも楽しそうな色合いです。
コクのある甘さのこし餡と、爽やかな梅肉餡の対比、そしてゴマ、青海苔、きなこのそれぞれの風味が、三者三様の美味しさを演出しています。

 

 

この他に「桜橋まんじゅう」「小梅最中」なども人気ですので、ここでは四季折々の和菓子を楽しんでみて下さい。

 

散策ポイント

南側にある「牛嶋神社」は、本所の総鎮守として崇敬を集め、撫で牛など沢山の牛が奉られていますので、是非お参りしてみて下さい。 

 

 

おわりに

この見番通りからは、東京スカイツリーをどこからでも望むことが出来ます。
また、逆にスカイツリーから徒歩圏内ですから、スカイツリー見学のついでに老舗和菓子をいただくのも、風情があるかもしれません。


是非、老舗和菓子の味と、歴史文化の溢れる粋な下町、向島をご堪能下さい。 

 
 

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