心を鍛える瞑想のやり方は?メンタルケア効果をアップさせるヨガ -初心者向け・上級者向け-

執筆者: 美宅玲子 職業:美姿勢インストラクター
瞑想は内面と外側の両方を見ること

こんにちは、美姿勢インストラクターの美宅玲子です。

 

瞑想と言うと、自分の内面と向き合う、心の中を見るというイメージがあるかも知れません。


実際に、心静かに座を整えていると、普段の生活は外からの刺激が多く、それに反応して慌ただしく頭を働かせていたために気づかなかったような、自分の内面から湧き上がる感覚や想いを感じ取ることが出来ます。

 

 

内側だけを見てると不安定になる

自分を知り、労わるという意味で、とても大切なことです。
ただ、自分の内面に敏感になり過ぎたり、内からの情報に耳を傾け過ぎると、独りよがりになったり、かえって不安定になることがあります。


外からの情報を得ることや、自分を外から客観的に見る視点を保ちながら、内面や内側の感覚も感じ取っていけるバランスが大切です。
ですから、瞑想を行う時には、呼吸や内臓の感覚、何が心に想起するかなど、内側を見つめる目を働かせながらも、同時に外に何が見えているか、どんな音がするか、皮膚に感じる風の感覚など、外からの情報も感じておくようにします。

 

ヨガをすることによって病気を見逃さない

ヨガではポーズを行いながら、その時その時の内外の感覚を意識的に感じ取っていくので、おのずと自分の心や体の状態や変化に対して敏感になります。
敏感になると、それまで気にしていなかった体の痛みや不快感などに対しても、感じやすくなるということです。


ですから、人によっては苦痛を感じやすく気になって辛くなってしまうかもしれません。
体調の変化に鈍感だと、病気を見逃したり、無理を重ねてしまいますから、変化を感じやすいということは、そういった危険性を回避出来るとポジティブに考えられます。

ちょっとした違和感を感じる段階で対処出来るのは、望ましいことですね。


普段、周りの人やメディアの意見に流されて、自分がどう思っているのか、何か我慢しているのか、自分を無視している所がないか。

麻痺してしまい分からなくなっていることも多い中で、瞑想を行うと自分を取り戻し、落ち着きを取り戻すことが出来ます。


自分のための時間、ありのままの自分を感じる時間を1分間でも取るだけで、心は解放され楽になるものです。 

 

初心者向け瞑想方法

静かで、1人落ち着いてくつろげる場所に座り、自分の呼吸の速さ・深さを観察します。
呼吸の音、呼吸でお腹や背中の動く感覚など。
同時に、外に見えるもの・聞こえるものをも観察します。


それを続けながら、心・体・頭の中の雑音が少なくなり、シンプルになっていく様子を観察します。
慣れてくれば、満員電車に揺られる中でも、緊張を強いられる人の中にいる場面でも、瞑想モードに入ることが出来ます。

 

 

宮本武蔵は、死と隣り合わせの決戦の時でも、頬に当たる風の感覚や、地面を這う虫の様子などがはっきりと自覚出来たといいます。
内側や外側どちらか片方の様子に飲まれてしまうことなく、冷静に両方を感じ取ることが出来る時、私達は本来の大きな力を発揮することが出来ます。 

 

上級者向け瞑想方法

初心者向け瞑想方法を実践していると、頭に色々な考え事が浮かんできます。

 

  1. それらの浮かんでは消える考えごと
  2. 自分が考えごとをしているということ
  3. それに対して自分が感じたこと
  4. 判断したこと

 

これらを区別して意識します。

例えばこのような感じです。

 

  1. 今日こんなことがあったな
  2. 『こんなことがあった』と自分が考えている
  3. あのことは嫌だな
  4. 嫌なことを考えている自分は許せない

 


そして、①~④を区別出来るようになってくると、②によって①に囚われることから解放されやすくなります。
また、①と③を区別出来ると、①は単なる事実として見られるようになり、③は自分次第で変えられることに気付きます。


④も自分次第で変えることが出来るもので、瞑想を続けると、①のことを流れる川に浮かんでいる泡のように眺めることが出来るようになってきます。

自分で自分を苦しめていたことに気付き、それを手離すことが出来るようになるということです。 

 

おわりに

いかがでしたでしょうか。

瞑想は道具や場所を揃えずとも、どこでも思いついた時に身一つで行うことが出来ます。
まずは、観察をすることから始めてみませんか?  

 
 コラムニスト情報
美宅玲子
性別:女性  |   職業:美姿勢インストラクター

ヨガ・ピラティス・美姿勢インストラクター。
東京学芸大学教育学部卒。中学から大学まで陸上競技(100mH、走幅跳)に打ち込み、全日本インターカレッジ出場。姿勢や効率の良い体の動かし方に興味がある一方、メンタルの繊細さもあり摂食障害になってしまう。大学卒業後に小学校教員となるが、「いい先生であろう」という無理を重ね、うつ状態のため2年半後病休を取る。
2004年に趣味で通っていたスポーツクラブに転職し、ヨガ・ピラティスと興味ある分野を活かせる仕事のおかげで心の病と腰痛を克服する。ストレスの多い日常でも心身の調子を整えられる素晴らしさを伝えるため、2008年に独立しフリーインストラクターとなる。
現在、首都圏のスポーツクラブ、自治体、公共施設でのサークルや個人のレッスンを受け持つ一方、外ヨガイベント、健康コラボイベントの企画実施、雑誌監修、コラム連載、DVD発売も行う。日々更新するHP、ブログ、YouTubeのエクササイズ動画も好評である。
HP「インストラクター美宅玲子 Re pure BODY」 http://mitakureiko.com