電子ピアノはピアノの練習になるか?購入する前に絶対知っておくべき注意点 (1/2)

執筆者: 嶋村 知香 職業:ピアノ調律師・暮らしガイド
はじめに

ピアノを習い始めたお子様にピアノを購入する際、電子ピアノを検討されている方も多いかと思います。


今日は、電子ピアノとアコースティックピアノの選び方について少しお話をしたいと思います。 

 

いつまで続くか分からない

お子様がピアノレッスンを始められた親御さんのお話で、良く聞くのは「音楽の先生やピアニストになって欲しいなど大きな夢があるわけではなく、必要最低限ちょっと弾けるようになれば良い」ということです。

そして、一番多いのが「いつまで続くか分からない」です。


すぐに辞めてしまうかもしれないものに、お金を掛けられない。

しかし、家でも練習が必要になり、ピアノを買わなければいけないことになってきた。

さあ、困りましたね。

 

そこで選択肢の一つに挙がってくるのが、生ピアノより安価な電子ピアノです。 

 

 

電子ピアノはピアノにあらず?

鍵盤が並んで見た目は同じ電子ピアノですが、電子ピアノはピアノではありません。
そう言うと、驚かれますでしょうか?

 

ピアノは鍵盤を押すと、その力でハンマーが弦を叩き、音を出す仕組みになっていますが、電子ピアノは予め録音されたデジタル音をスピーカーから流している、ピアノに似せた電気製品です。

電子ピアノには弦も響鳴板もありません。
グランドピアノとアップライトピアノの構造が違う以上に、電子ピアノは全くの別物なのです。

 

ピアノレッスンの自宅練習用にはならない

今の電子ピアノは昔と比べると格段に進化を遂げており、音はもちろん、タッチに至るまでよりピアノらしくなってきています。

上位モデルなどそれは素晴らしい物ですが、「子供さんのピアノレッスンの自宅練習用」という観点から申しますと、あまりお勧め出来ません。

 

 

いくら高額物でも、電子ピアノは電子ピアノ。

本当のピアノの代わりには、残念ながらならないのです。

良く例えられる話ですが、お習字を筆ペンでするようなもの。

あるいは、生け花を造花でするようなものです。 

 
 コラムニスト情報
嶋村 知香
性別:女性  |   職業:ピアノ調律師・暮らしガイド

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