介護を必要とする人のケアプラン作成。アセスメントで利用ニーズを相談しよう

執筆者: 馬淵 敦士 職業:会社役員
はじめに

こんにちは、ベストウェイケアアカデミーの馬淵と申します。
さて、いよいよケアプランの作成についてお話ししていきたいと思います。


ケアプラン=介護の計画と一般的には理解されています。
しかし、もう少し広い意味で言うと「利用者さん(家族さん)の生活全般の中で、どのようなことが求められているのか、その求められていることをどうしていかなければならないのかを明確にするための計画」であると、理解をして欲しいと思っています。

すなわち、介護のサービスだけが計画されているわけではなく、サービスだけではなく、生活に必要なことが書かれているもの。それがケアプランというわけです。 

 

 

広過ぎる生活全般のプランに強弱をつけるアセスメント

利用者さんの生活全般をプランに入れるなんて出来るの?と思われますが、もちろん出来ます。
しかし、それらを全て盛り込むとなると大変です。

ですから、盛り込む内容に強弱をつけるために「アセスメント」という作業を行います。
日本語に訳すと「課題分析」と言い、「利用者さんが生活をしていくためにどのようなものが必要なのか。」ということを、ピックアップして計画に位置付けていきます。


この「アセスメント」は、利用者とその家族と面接をして行わなければならないので、皆さんも立ち会うことがあるかと思います。
何を聞かれるかというと「どのような生活をしたいですか?」という漠然なことから、「どのようにお風呂に入りたいですか?」などという具体的なことから様々です。

 

アセスメントに意味があるのか?

「どのような生活をしたいですか?」なんて聞かれても答えられない、そんなことを聞くより、どんなサービスがあるのかなどを聞きたいという声も聞かれます。
しかし、実はこのアセスメントはとても重要な意味があります。

例えば、先ほど出てきた「どのようにお風呂に入りたいですか?」という質問、私達であれば「家でゆっくり入りたい」というくらいの感覚でしょう。

しかし、右半身マヒの方が、手すりがついていない自宅のお風呂に、ご自分で入ることが出来るでしょうか?
そのような方が「自宅で入りたい」という希望があれば、バリアフリー工事で手すりをつけたり、慣れるまでヘルパーさんに来てもらったりすることになるでしょうし、「広いお風呂に入りたい」となれば、デイサービスの利用を考えていかなければなりません。

 

アセスメントによって利用するサービスを見つける

このように、私達では当たり前の希望であっても、利用者さんによっては当たり前ではなく、しかも手段によって利用するサービスが異なってきます。
それを理解し、利用者さんの生活全般を支援していくために、この「アセスメント」は非常に重要なのです。

 

おわりに

さて、アセスメントの重要性を知って頂いたと思いますので、次の段階に進んでいきます。
次回をお楽しみに。 

 
 コラムニスト情報
馬淵 敦士
性別:男性  |   職業:会社役員

はじめまして。
大阪府豊中市でかいごの学校をしております、ベストウェイケアアカデミーの馬淵敦士と申します。
主として介護系受験対策講座の講師などで呼ばれたところへ飛んでおります。
また、教育分野をより深く探求するため、現在奈良教育大学大学院教育学研究科へ所属しております。
所属学会:日本児童青年精神医学会