水の都ヴェネツィア、ゴンドラ観光。 アクア・アルタの水没に負けないベネチア探索
水の都ヴェネツィアは、世界に類をみない美しい世界遺産の町です。
アドリア海から注ぎ込む、ラグーナと呼ばれる浅瀬に松の杭を打って地盤を作り、その上に建てられました。200以上もある島々を、なんと400を越える橋で結んでいます。
松の木はすでに化石化しているので腐らないわけですが、潮や満月の関係もあり年々地盤沈下が進んでおり、特に冬場は「アクアアルタ」と呼ばれる水位が上がる現象が起こります。
イタリア語でアクアは水、アルタは高い、という意味です。
この現象が起こると都市内部まで水が浸水することもあり、市の職員たちが木の板で路上に渡り廊下を作ります。
人々はこの上を通行するのですが、時には町の中心部サン・マルコ広場をゴンドラが行き交う様子も目にすることがあり、驚かされます。
この町は車やバイク、自転車は通行が許されず、人々は徒歩かバポレットと呼ばれる水上バス、水上タクシー、そしてベネツィアの伝統的な手漕ぎボートのゴンドラなどを利用しています。
ゴンドラはゴミを運ぶものからお葬式ゴンドラなどもあり、人々の日常生活に大活躍しています。
ロマンチックな観光用のゴンドラもたくさん走っていて、人々を楽しませてくれています。
一艇30分で約100ユーロと結構お高いですが、ベネツィアの旅の思い出作りには欠かせないものといえるかもしれません。
船頭さんに値段交渉すると多少お安くなるかもしれませんが、いずれにせよ交渉次第です。
そして、よくゴンドラから歌が聞こえてくると思いますが、あれは歌手とアコーディオン弾きを予約している場合です。こちらも別途料金が加算されます。
一艘に最大6人まで乗船することができますが、料金はあくまでも一艘の値段になります。
昔の船頭さんは、ゴンドラを漕ぎながら「カンツォーネ(ナポリ民謡)」を歌ってくれたものですが、最近の若い船頭さんたちは、携帯をチェックしながら漕いでいるという、なんとも時代の流れを感じますね。
ゴンドリエーレはゴンドラの船頭さんの事を指します。
横縞模様のセーラーの制服を着て、帽子をかぶってゴンドラを漕いでいます。
実は意外と知られていないのですが、あのゴンドラは個人所有のもので、値段も300万前後と結構高いのです。
そして船頭さんになるには、ベネツィアの歴史なども組み込まれている難しい試験を合格しなければならないそうです。
ゴンドラの装飾は、外側は黒色と義務づけられているのだそうです。
内装にはこだわりがあるようでかなり凝っていて、赤いカーペットが敷かれていたりと優雅なひとときを過ごすことができそうです。
町全体が世界遺産の美しいベネツィアの町並みを水路から眺めながら、ロマンチックな夕暮れ時をゴンドラで過ごすなんて、とても素敵な忘れられない思い出になるのではないでしょうか。
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