医者に診断書を書いて貰う方法!精神障害者福祉手帳の取得ポイント (1/2)

執筆者: ヨースケ城山 職業:節約アドバイザー
はじめに

節約アドバイザーのヨースケ城山です。

前回のコラムで精神障害者福祉手帳の申請について説明をさせていただきましたが、手帳の申請において一番難しいのが、医師に診断書を書いて貰うことです。

 

医師から「あなたの程度では、精神障害者保健福祉手帳の申請は出来ません」と言われることがあります。

そう言われてしまうとそうなのかと納得してしまうかも知れませんが、そこで引き下がることはありません。

 

今回は、医師に診断書を書いて貰うためのポイントをご紹介致します。

 

 

医者は診断書を書かなければいけない

医師法第19条2項により、医師は正当な事由がなければ診断書の依頼は断ってはならないとされています。
つまり医師は、患者からの申し出により診断書を書かなければいけないと法律で定められております。

 

では、なぜ書きたがらないでしょうか。

忙しいというのも理由の一つですが、診断書の記入事項の一つに「生活能力の状態」という項目があり、この判断が医師には難しいというのが大きな理由です。

 

毎日の生活のことを医師自体は知らないわけですから、この生活状態の説明を医師に理解してもらい、診断書の作成を頼むということが必要なのです。

生活能力の状態とは
「生活能力の状態」には以下の8項目があります。

  1. 適切な食事摂取
  2. 身辺の清潔保持・規則正しい生活
  3. 金銭管理と買物
  4. 病院と服薬(要・不要)
  5. 他人との意思伝達及び対人関係
  6. 身辺の安全保持及び危機対応
  7. 社会的手続きや公共施設の利用
  8. 趣味、娯楽への関心・文化的社会活動への参加

この8項目は、それぞれ次の4段階の状態チェックがあり、自分が当てはまる状態を記録していくことになります。

4段階の状態チェック

第1段階:できる
第2段階:おおむねできるが時には助言や指導を必要とする
第3段階:助言や指導があればできる
第4段階:助言や指導をしてもできない若しくは行わない

この4段階のチェックをもとに、最終的な総合判断が行われます。

総合判断は、以下の5段階が基準になります。

  1. 精神障害を認めるが日常生活及び社会生活は普通にできる。
  2. 精神障害を認め、日常生活又は社会生活に一定の制限を受ける。
  3. 精神障害を認め、日常生活に著しい制限を受けており、時に応じて援助を必要とする。
  4. 精神障害を認め、日常生活に著しい制限を受けており、常時援助を必要とする。
  5. 精神障害を認め、身の回りのことはほとんどできない。

 

精神保健福祉手帳の基準

総合判断における精神保健福祉手帳の階級判断については、大体の目安として以下の通りです。


  • 2・3であれば3級程度
  • 3・4であれば2級程度
  • 4・5であれば1級程度


つまり手帳を申請して貰うには、総合判断の5段階評価において、2以上と判断されることが一つの目安となります。


判断するのは申請する市区町村になりますので、必ずしも上記の通りとは限りません。

では総合判断で2以上を取る為には、どうしたら良いのでしょう?

生活能力の状況を書いた用紙を自分で作成し、提出

医師に適切に自身の生活能力を判断して貰うために、生活能力の状況を自分で用紙に書き、それを医師に提出するという方法が挙げられます。

 

この時のポイントは、診断書の基準は「自分が単身者で暮らしていたら」と仮定して自己判定することです。
家族に支えられながら、なんとかやっているといううつ病患者の方も多いと思います。

しかしこの精神保健福祉手帳の基準は、単身者だとどうかという基準で見ています。

ですから、1人ではどうなっていたかということを想像して書くことが必要になります。

 

記入例
1. 適切な食事摂取

自己判断では「第2段階:おおむねできるが時には助言や指導を必要とする」だとします。

 

  • 自分一人の時は食べない時が多い、食べても簡単なもので済まそうとしてしまう。
  • また、たまに味覚がおかしく何を食べているのかが分からなくなってしまう。
 
 コラムニスト情報
ヨースケ城山
性別:男性  |   職業:節約アドバイザー

社会保険労務士合格者

ファイナンシャルプランナー

住宅ローンアドバイザー

年金アドバイザー

1973年生まれ。大学卒業後、商売の基本を学ぶため大手100円ショップに入社。1円単位の原価計算の重みを知る。その後、大手スーパーに転職し、値引きやタイムセールを担当。リアルな現場での駆け引きや相場観を養う。またその手腕により東京地区エリアマネージャーとなり、新人採用を年間4000人担当した。

著書「給料そのままで月5万円節約作戦!!」の中では固定費の削減を中心に
ラクして貯めるをモットーに活動している。

ブログでいつも取り上げているテーマは節約全般、社会保険労務士試験 住宅ローン 労働問題 ブラック企業 障害年金 40代の転職 出版について 潜在貯蓄 教育についてなどになります。興味がある方は是非ブログも覗いてみてください。

著書は『給料そのままで「月5万円」節約作戦!』(ごま書房新社)。本の内容は、『らくらく貯蓄術。住宅ローン地獄に落ちない為の家計防衛のススメ。』
http://kotukotushinai.jimdo.com/
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ブログ『節約アドバイザー ヨースケ城山ブログ』http://ameblo.jp/yousukeshiroyama
では、節約だけではなく転職活動、著書、社労士、FPのことを配信中。

【著書】
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