国際的マナーを身につけよう!プロトコール(外交儀礼)の5つの原則

執筆者: 矢野 誉美 職業:マナー・プロトコール講師・ホテリエ
はじめに

こんにちは、マナー・プロトコール講師の矢野誉美です。


2020年の東京オリンピック開催に向け、これからますます注目されるプロトコール。

今回は、私達にもできる身近な国際コミュニケーションについてお話したいと思います。

 

プロトコールとは

初めて耳にした方も多いのではないでしょうか。

オリンピックや国際会議など、異なる文化や言葉が混在する場所で円滑にその行事を進めるには、ある一定の手順が必要となります。


そのような場で、世界中の方々と心地良く過ごすための規範をまとめたものを、「プロトコール」と呼びます。

プロトコールの5つの原則

プロトコールとは、下記の5つの原則から成り立っています。


その1 序列の重要性

式典や公式行事、晩餐会などのパーティでは、入場や席次などに序列が生じます。

身近なところで言うと、結婚披露宴パーティでも着席するにあたり、席次(座る場所)が決まっていますね。

 

その2 右上位

国旗の掲揚や席次などに用いられる原則。

オリンピックの表彰台を思い出して下さい。

中央に金メダリスト、金メダリストの右手側に銀メダリスト、左手側に銅メダリストが並んでいますね。

なお、金メダリストから見て右側が上位なので、テレビ画面で見ると、向かって左側が銀メダリストになります。


このような観点から、オリンピックを見るのも新しい楽しみ方かもしれません。


 

その3 答礼・相互主義

おもてなしをされたら、必ず同等程度の返礼をするという原則。

おもてなしは、一方通行ではならないのです。

 

その4 異文化尊重

互いの習慣やしきたりの違いを尊重し合い、決して自国の物を強制しないのが原則。

この考えは国家間のみならず、私達の日常生活にもとても大切なことです。

 

その5 レディファースト

元々は中世の騎士道精神から生まれた習慣で、欧米諸国では日常習慣となっています。

日本人にはまだ、馴染みが薄いかもしれませんね。

女性に対する配慮として実践されますが、受ける側の女性にもスマートなたしなみが必要とされます。

 

誰でも簡単にできるコミュニケーション

プロトコールと言うと、国と国の約束事のように感じますが、日常に外国人が溢れる今の時代、私達にも大変身近なものになっています。


ここで1つ、誰にでも簡単にできるコミュニケーションをご紹介しましょう。

それは「笑顔」、そう「smile」です。

これは、私が最も大切にしている、万人に通用する強力なコミュニケーションツール。

これならすぐに実践できますね。


 

おわりに

プロトコールとは、歴史・風俗・文化・言葉の違いを知った上で、互いを認め合い尊重する大切な心得です。

5つの原則として定められてはいますが、大切なのは皆さんの「心」。

気持ちを込めてお互いを思いやることができれば、世界中の方と友人になれるはずです。

 
 コラムニスト情報
矢野 誉美
性別:女性  |   職業:マナー・プロトコール講師・ホテリエ

外見だけでなく、内面も同時に磨けたら。
マナーとは敷居の高いものではなく、産まれてから今日に至るまで日々、家庭の中で育まれてきたものです。

『人』とのコミュニケーションの基礎になるマナーの本質をしっかりと身に着けて頂くために、親から子へ・・・引き継がれるべきマナーについて、優しく、そして自分自身のブラッシュアップの為のマナーセミナーを開講しています。

マナーを軸として『サロン(仕事)に活かす』『ライフスタイル(生活)に活かす』という2面からフォーカスした楽しく吸収できる知識をお伝えしています。
接客業20年のキャリアから、『リピーターを作る』に特化した接客メソッドを確立。現役でホテリエを続けながら、サロネーゼ向けのマナーレッスンを銀座にて開講。

顧客満足=スタッフ満足=わたし、満足 をゴールとして、サロン・クリニックに特化した接遇マナーレッスンも大好評

マナーレッスンの詳細はこちらをご覧ください。
『トータル・マナー・メソッド』 http://ameblo.jp/kidsinlife/

 

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