プリザーブドフラワーで飾る、お正月の花飾り。伝統を取り入れた手作りアレンジメント

執筆者: 近藤 紀子 職業:フラワーデザイナー/カラーセラピスト/栄養士
はじめに

こんにちは。フラワースクールAril Nolyの近藤紀子です。


おめでたい席に欠かすことのできないフラワーアレンジメント。
少し前の日本では迎春のアレンジメントと言えばフレッシュフラワーでしたが、気軽に楽しむ事のできるプリザーブドフラワーでもまた、新しい歳の門出を祝うお正月の花飾りが注目されるようになりました。

今回は「新春の慶びを伝えるお正月の花飾り」についてご紹介いたします。

 

慶賀の迎え花

まずは、慶賀の迎え花として日本に古くから伝わる伝統花材をご紹介いたします。

古から伝わる日本人の知恵や知識に触れることで、迎春の寿アレンジの奥深さを感じてみませんか?

日本の国花である菊は、寒さの中で色鮮やかに咲く姿が生命力の強さを思わせます。
また、不老長寿の花とされ、日本で最も高貴な存在の花です。

一年の始まりに最初に咲く梅は、春の訪れを告げる花です。
古来から日本人に愛され、実を宿すことから縁起のよいものとされています。

椿

真冬でも枯れずに茂る厚く艶のある常緑の葉と美しい花を咲かせることから
繁栄や厄除けの象徴とされています。

千両・万両

縁起の良い赤い実を付けます。
また、大変景気の良い意味を持つ名前から商売繁盛・金運向上などの縁起物とされています。

南天

魔除けや厄除け無病息災、何を転じることにあやかり縁起物とされています。
不浄を祓う樹木として正月に欠かせない存在です。

一年中葉を落とさない松は永遠の若さ・永遠の命を象徴しています。
歳神様が下りてくるしるしとしてお正月に欠かせない花材です。

稲穂

たわわに実った稲穂は五穀豊穣を司る歳神様への捧げ物。
実り多い一年になりますようにと願いを込めて。

 

赤色:ピンポンマム(菊) 桃色:稲穂

 

古来から伝わる日本の伝統色

四季の移ろいの中に美の心を生み出した、様々な日本の伝統色。

日本では古来より暮らしの中に多彩な色合いを取り入れ、繊細で絶妙な色の世界を見出し、その豊かな情趣を愛でてきました。

白、黒、赤、緋色、橙色、など多彩な日本の伝統色が、おもてなしの真心と華やぎを添えてくれます。

 


写真のコケ玉は副素材になりがちですが、はんなりとした優しい彩りを演出したり、和風モダンな雰囲気を創り出すのにバランスをとってくれるアイテムです。


このように日本の伝統色とアイテムを合わせるだけで、「日本らしさ」を感じる優しい彩りを織り紡ぐことができます。

 

お正月を艶やかに装う迎春の寿アレンジ

着物に見立てた和布の器に、歳の豊作を司る穀物神の歳神様を迎えるための目印とした稲藁。

日本で最も位の高い高貴な花とされる菊。
水引など、縁起物のマテリアルを取り入れたアレンジを制作いたしました。


日本の伝統色に、菊や蘭などの伝統花材を合わせた、めでたさ伝わる慶賀の迎え花です。

雅やかに、そして、ほっこり、はんなりと紡ぎだす美しき花模様が伝わりますね。

 

おわりに

新たな一年が良き年であるようにと願いを込めて、縁起の良い七つの花材や日本の伝統色、それらを用いたアレンジをご紹介いたしました。


古来から伝わる日本人の知恵や知識に触れ、初春の慶びを語らってみてはいかがでしょうか。

 
 コラムニスト情報
近藤 紀子
性別:女性  |   職業:フラワーデザイナー/カラーセラピスト/栄養士

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