服装と身だしなみの違いって?第一印象を良くする見た目ポイント

第一印象は外見(見た目)。社会人としての服装マナーは、第一印象に大きく影響します。服装と身だしなみの違いを、マナー講師が解説!

執筆者: 矢野 誉美 職業:マナー・プロトコール講師・ホテリエ
ファーストインスピレーションから広がる新しい世界

こんにちは、マナープロトコール講師の矢野誉美です。

 

新生活、新しい職場、新しい友達。

そこで気になるのは自分の第一印象です。

 

今回は「第一印象」について、マナー的な部分からご紹介したいと思います。

 

 

第一印象を形作る要素は、広い意味で「見た目」である

みなさんは、初めてお会いする方のどの部分に魅かれるでしょうか。

 

第一印象は数十秒で決まる

実は、第一印象は出会ってから数秒から数十秒で決まると言われています。

そして、その印象がその後かなり長い間にわたって継続するようです。


第一印象は見た目や話し方、身振り、所作など総合的に形作られるものですが、その中でも特に服装や、身だしなみ、表情、姿勢、態度など外見の要素の影響が大きいと言われています。


女性の場合は、服装をはじめ、アクセサリー、髪型、お化粧なども第一印象を左右するでしょう。

 

これだけは押さえたい!服装や身だしなみの基本

外見の印象を良くするために重要なことは、以下のポイントとなります。

 

見た目に気を配ろう

まずは、服装や身だしなみに注目してみましょう。
これらは、その人を知るための要素の一つであり、印象を大きく左右します。

 

一般的に服装はその人の「個性」や「センス」を表わし、身だしなみは「生活態度」や「性格」を表わすと言われています。

相手から自分がどのように見られるかということを意識し、服装の選択や身だしなみを整えることが大切です。

 

身だしなみはトータルバラスで考える

身だしなみとは相手に不快な印象を与えないように身なりを整えることを言います。

服装が個性を表わすことに対して、身だしなみは相手を尊重する気持ちの表れです。


いくら高級なドレスや装飾品で着飾っていても、メイクや髪型がアンバランスであれば良くない第一印象となってしまいます。

身だしなみの基準は「清潔感」「上品」「控え目」であることが望ましいでしょう。

衣服は昔から「その人や土地を表すもの」として見られてきた

私たちが毎日お世話になっている衣服。

普段の生活から切り離すことの出来ない存在です。

ここで少し遡って、その歴史についてお話してみたいと思います。

 

衣服の価値観はその土地によって異なるもの

衣服は、風土や民族、生活様式によって素材やデザインが異なります。

例えば、寒い地方であれば、体温を逃さない為、暑い地方であれば強い日差しから身を守るため、乾燥する地方では水分を奪われないためといった目的があります。

 

そのため、寒い地方では動物の毛皮や毛織物、暑い地方では通気性の良い木綿や麻などの素材を使って、衣服を作る工夫がなされているのです。

日本の衣服(和装の歴史)

古来、日本の政治の仕組みや法律などは大陸の影響を大きく受けていました。

服装も同様に、階級に合わせた装いをする習慣などは、中国の影響を色濃く受けていたようです。

 

しかし、朝廷を中心とする貴族社会から戦国時代の混乱期を経たのち、情勢が安定した江戸時代へ入ると、政権維持のため、しきたりや身分制度が厳しく定められてきました。

政治の体制や権力の構図が変化するにつれて、服装も同時に激しく変化したのです。

 

時代劇などを見ると、着物に羽織・袴姿を良く見かけます。

当時はそれが正装でしたが、明治維新の劇的変化により、それまで伝統であった和装に代わって、公式行事から軍服、学生服に至るまで現在のような洋装が奨励されるようになりました。

 

ヨーロッパ圏の衣服(洋装の歴史)

ヨーロッパを中心とした洋装のマナーとは、「時間」や「場所」によってふさわしい服装に着替えることです。

 

例えば、朝の外出時にはモーニングコート、散歩にはモーニングジャケット、昼の外出にはフロックコート、夜の正装には燕尾服やタキシードと言うように、状況に応じて何度も着替えるのがジェントルマンの基本であり習慣でした。

大変細やかな気配りだったようです。

 

このように、西欧では時間帯に応じて着るものが決まっていて、その基準は今でも守られています。

例えば…昼の正礼装「モーニングコート」

昼の正礼装のモーニングコート。

格調高い式典などで、主役または準じる人が着用します。

 

一つボタンで黒の共生地の上下とベスト、縞のズボン。

シャツは白いウイングカラー。

ネクタイは白黒の縞柄か、シルバーグレーの結び下げです。

ビジネスシーンで役立つ!職場での身だしなみポイント
男性の身だしなみマナーは「スーツ着用が原則」

ビジネスの場では、男性はスーツが基本です。

 

職種によっては規定の制服があったり、最近はクールビズやウォームビズなどの環境問題への配慮でカジュアル化が進んでいるようです。

ですが、お客様を訪問する場合や謝罪など、正式な場合はスーツ着用が原則となります。

 

スーツのデザインやネクタイの柄などはその人のセンスの表れとなりますが、靴が汚れていたり、ビジネスにふさわしくない髪型など、身だしなみが整っていないと相手に良くない印象を与えてしまいます。

それほど身だしなみは重要な要素となります。

女性の身だしなみマナーは「派手になり過ぎない」こと

女性の場合はおしゃれを楽しむ人も多く、ビジネスシーンとプライベートシーンで服装を変化させている人も多いようです。

いずれの場合も華美になり過ぎない配慮が必要です。

 

化粧や髪型などは、万人に不快感を与えないようにすることも必要ですが、ある程度流行を捉えてもいいでしょう

 

服装と身だしなみは、円滑なコミュニケーションの1つ

服装は生活様式に伴って変化するものです。

現代ではほとんど洋装で過ごすことが多い私たちですが、季節感を大切にし、服装自体を簡略化することが品格を落とす場合になることも理解し、TPOに合った服装を心掛けましょう。

 

また、相手への敬意を表すものとして服装以上に身だしなみも大変重要です。
外見が第一印象を左右する大きな要素です。

 

服装と身だしなみ。

どちらも整えることが出来るよう、日頃から心がけてみましょう。

 
 コラムニスト情報
矢野 誉美
性別:女性  |   職業:マナー・プロトコール講師・ホテリエ

外見だけでなく、内面も同時に磨けたら。
マナーとは敷居の高いものではなく、産まれてから今日に至るまで日々、家庭の中で育まれてきたものです。

『人』とのコミュニケーションの基礎になるマナーの本質をしっかりと身に着けて頂くために、親から子へ・・・引き継がれるべきマナーについて、優しく、そして自分自身のブラッシュアップの為のマナーセミナーを開講しています。

マナーを軸として『サロン(仕事)に活かす』『ライフスタイル(生活)に活かす』という2面からフォーカスした楽しく吸収できる知識をお伝えしています。
接客業20年のキャリアから、『リピーターを作る』に特化した接客メソッドを確立。現役でホテリエを続けながら、サロネーゼ向けのマナーレッスンを銀座にて開講。

顧客満足=スタッフ満足=わたし、満足 をゴールとして、サロン・クリニックに特化した接遇マナーレッスンも大好評

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