ドイツ語圏で肉じゃがはNG? 外国人に和食・日本食を勧めるときの注意点
こんにちは、スイスで寿司・和食教室を運営している、木下陽子です。
スイスでは、寿司以外の和食ですと焼き鳥、ラーメン、鶏の照り焼き、牛丼などが人気があることをお伝えしました。
「それって濃い味か、甘辛い味だったらいいってこと?」と思った方もいらっしゃるかもしれません。
私もそう思っていました。
しかし、そうとは言い切れないことが分かってきました。
例えば、焼き鳥や鶏の照り焼きが好きなら、肉じゃがも口に合うだろうと思って出したところ、実は全く駄目だったということもあります。
というのも、ドイツ語圏の人にとってじゃがいもは主食です。
普段、全く甘さを加えていないじゃがいもを食べているので、甘みの感じられるじゃがいもは受け付けないという訳です。
確かに考えてみれば、お米をお砂糖とミルクで煮た「ライスプリン」が苦手な日本人も多いですよね。
そう考えると、こちらの人が肉じゃがを好まないのも分かる気がします。
普段食べなれている主食に近いものが、いつもと全く違う味付けで出てくると、舌がビックリしますし、脳が拒否反応を示します。
スイスで、そんなライスプリンよりさらに驚いたことがあります。
それは、こちらのカフェで緑茶を頼んだら、砂糖が添えてあったことです。
日本ではありえないことです。
昔、ポルトガル人に「生魚なんて絶対無理!」と吐くジェスチャーをされたのを思い出しました。
魚は沢山食べると言っていたので、美味しいから試してみるようしきりに勧めたのですが、砂糖入り緑茶を飲まされることを連想すれば、断然拒否するのも無理もない話だと思えるようになりました。
外国人にとって和食は、濃い味、または甘辛ければ良いという単純なものでもなく、その人にとって、慣れ親しんだ素材の場合は注意が必要です。
そうしないと、「万人受けする和食は本当に少ない」と、いつまで経っても、和食のバリエーションメニューに苦労しそうな気がします。
苦労した分、色々考えたメニューをスイスの方に「美味しい!」と言ってもらえた時の喜びは大きいのかもしれません。
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スイスでお寿司教室やケータリングをしています。2006年生まれのハーフの息子についても更新中。
日本、アメリカ、インドのIT関連会社に
コンサルタントとして勤めたのち、
2005年よりスイス在住。
2007年より寿司・和食教室、ケータリングのビジネスを始め、
今に至る。
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