
美容に効果的な油・脂肪の種類と摂り方をフードデザイニストが解説します。マーガリンなどのトランス脂肪酸はやっぱり身体に悪い?
こんにちは、フードデザイニストの笹生暁美です。
油や脂肪。
そう聞くと眉を潜める方も多いかもしれません。
体重を増やすダイエットの敵!とのイメージが強いからでしょう。
けれども油や脂肪には種類があり、重要な役割もしています。
良いものと悪いものを分けて上手に取り入れましょう。
数ある脂質(油や脂の総称)の働きで一番、きれいに関係しているのが細胞膜を作る働き。
人間の体は60兆もの細胞で作られていますが、一般的な細胞の形は細胞膜にぐるっと囲まれていて、中に核やミトコンドリアなどが散りばめられています。
このグルっと囲んでいる細胞膜は超重要。
ただの石垣の様に固いだけであれば、栄養を取り入れたり不要なものを出したりできません。
また、フニャフニャなやわらかいだけであればすぐに崩れてしまいます。
適度な固さと柔らかさを持っていないと正常な働きはできないのです。
壊れかけた細胞膜を持つ細胞が、健康で美しい体を作ることができるでしょうか?
細胞膜とは単に外と中を仕切る役割でなく、それ自体が状況に応じていきいきと生命活動を行っている重要器官なのです。
さて、美肌はもちろん健康的な細胞が作り出しています。
細胞膜を構成している主なものが脂質です。
動物性食品に多い飽和脂肪酸は粘着力が強い。
一方、植物性食品に多い不飽和脂肪酸はやわらかい。
それぞれの特徴ある脂肪がジグソーパズルのピースのようにピッタリと組み合わさってこそ、イキイキとした細胞膜が作られます。
どちらが不足してもしなやかで強い細胞は作れないのです。
それではどんな脂肪を取ったらいいのか、考えてみましょう。
一番先に挙げたいのは、マーガリンや加工食品に含まれているトランス型脂肪酸です。
トランス型脂肪酸は体にほとんど存在しないため、体はどうやって使っていいのか分かりません。
取り敢えず細胞膜に使ったとしても、ピースとしてしっくりこないため、細胞膜は弱くなってしまいます。
トランス型脂肪酸は健康に悪影響があると、多くの研究が欧米でなされています。
そして、次にオメガ6脂肪酸です。
私達は体内で脂肪酸を作れますが、オメガ3と6は作ることができないので、食事で取り入れる必要があります。
しかし、オメガ6を大量に摂取すると炎症反応を促進します。
サラダ油、紅花油、コーン油などが上げられます。
揚げ物は週に数回にするなど、大量に摂り過ぎないよう意識をしましょう。
逆に積極的に取りたい油は、まずはオメガ3系。
人類学者の研究によると、祖先はオメガ6と3を1:1の割合で取っていました。
しかし今は1:10~25です。
このバランスを少しでも良くするため、アマニ油、エゴマ油(シソ油)、インカインチオイルなどをサラダのドレッシングにして召し上がって下さい。
アボカドやオリーブ、ナッツに含まれる多価不飽和脂肪酸は健康によいと分かっていますし、オメガ3の含まれる魚もいいですね。
マーガリンではなくバターやココナッツオイルを選びましょう。
脂肪やオイルは体に潤いを与え、さまざまな活動の源となります。
ただ、現在のライフスタイルから見ると、圧倒的にオメガ6や動物性からの油が多いのが実情です。
外食が多いと思ったら、揚げ物系を減らしてみてはいかがでしょうか。
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