緑色のパレード、ダンス!アイルランドのお祭り「St. Patrick's Day」の楽しみ方 (1/2)
春になるとアイルランドでは、とあるイベントがクローズアップされます。
それは、アイルランドで一番大きなイベント、セントパトリックスデー・フェスティバルです。
アイルランドのシンボルカラーのグリーンに身を包んで、このイベントを盛り上げます。
アイルランドにキリスト教を広めたと伝えられる守護聖人、聖パトリックの命日3月17日を記念日とし、アイルランドでは祝日となっています。
イギリス人(生まれはウェールズ)であった彼は、16歳の時に盗賊たちの手により奴隷としてアイルランドに売られ、羊飼いとして働かされ、苦痛の日々を過ごしました。
のちに故郷へ逃げ戻り、国内外で神学を学んでいきます。
奴隷として非道な仕打ちを受けたアイルランドへ再び訪れ、愛と伝道の使命をもって布教活動を行いました。
当時アイルランドの人々が信仰していたケルトの宗教(ドルイド教)を真っ向から否定することなく、その信仰や文化を融合させながら教えを説いたことで、アイルランドの人々に無理強いすることなくキリスト教を広めたと言われています。
セントパトリックデーを祝うお祭りは、約20年ほど前から、アイルランドの首都ダブリンで数日に渡って繰り広げられるようになりました。
それまでもセントパトリックスデーには人々は教会のミサへ行き、この日を讃える日としていましたが、その後、政府主体となって盛大に祝うようになりました。
フェスティバルの一番の見ものはパレードでしょう。
様々なコスチュームに身をまとってのパフォーマンスや、音楽隊の行進を見る観光客で、通りは埋め尽くされます。
また、この華やかなパレードには変装をした観光客も多く見かけます。
皆、グリーンのコスチュームを身につけ、三つ葉のマークをどこかにつけています。
そして、緑の大きなハット。
これらはアイルランドのシンボルと関係があります。
このセントパトリックスデーには、緑のものを身につけている人を多数見かけます。
それは、この緑がアイルランドのシンボルカラーとなっているからです。
アイルランドは雨が多いことから、四季を通して緑が絶えないためエメラルドグリーンの島と言われていること、またアイルランドの国花であるシャムロック(三つ葉のクローバー)がその象徴とされているからです。
アイルランド全土に蔓延るシャムロックを、その昔、聖パトリックが手に取りキリスト教の三位一体を唱えたとされ、シャムロックはアイルランドのシンボルになっています。
セントパトリックスデーには、このシャムロックを胸につけたり、シャムロックのフェイスペインティングをしたりと、最も愛されるシンボルとなっています。
そして、もうひとつの緑の大きなハット。
これは、アイルランドに伝わる妖精伝説からきています。
アイルランドにはいくつかの妖精がいると伝えられていますが、その中で一番有名で人気なのがレプラコーンです。
レプラコーンは靴職人で、虹の麓に金貨を隠していると言われています。
レプラコーンを捕まえるとその金貨の在りかを教えてくれるという伝承があります。
このレプラコーンが被っている帽子がたくさん商品化され、こういったフェスティバルやスポーツ観戦で活躍しているのです。
アイルランドには移民の歴史があります。
特に1845年から4-5年続いたジャガイモ飢饉による飢餓・生活困窮で、人口の20%ほどが国外へ移民して行きました。
移住先はアメリカ合衆国であり、オーストラリア、ニュージーランドに南米など、多くの国々にアイルランド人たちが生活の地を求めて渡りました。
やがて何代と渡りアイルランド人たちの安住の地となり、結果、世界中に多く子孫たちが暮らしています。
アイルランド人口が多いアメリカ合衆国では、セントパトリックスデーにはニューヨークで盛大なパレードが行われます。
ホワイトハウスの噴水が緑になったり、シカゴ川がグリーンになったりと、盛大にお祝いします。
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