洗顔は、一番重要なスキンケアのステップのひとつで、シンプルなだけに意外と大切なポイントを見逃し、肌トラブルを引き起こしがちです。
今回は、洗顔の5つのポイントについてお話しします。
一日を過ごしきった後のお肌の上には、メイクや皮脂汚れ、粉塵、角質などがごちゃ混ぜになって付着しています。
そのうち、メイクや皮脂汚れなどの油性の汚れはメイク落としで除去しますが、細かい部分に付着した汚れや、キメや毛穴に入り込んだ汚れは、その後の洗顔料で物理的に取り除きます。
ですので、洗顔の洗浄粒子は、その細かい隙間に付着した汚れをかき出すように、細かい粒子でなければなりません。
そのために、きめの細かい、クリーミーでコシのある泡が必要なのです。
忙しい朝は、「ゆっくり洗顔なんて、泡立ててる時間なんてない」と思う方も多いでしょう。
- しかし、その数秒ほどの手間で、洗顔の効率が上がり、その後の化粧水や美容液の浸透がよりスムーズにいくとしたら…
- 洗顔を急いだことにより起こる、肌トラブルにかける時間を考えたら…
せっかくのお手入れなので、無駄にはしたくないですよね。
泡立てネットなどを使って泡立てると、みるみる間に泡が育つので、手で泡立てるよりも良いような気がすると思いますが、ネットでつくる泡よりも、手の細かいシワで作ったものの方が粒子が細かく、ずっと質のよい泡に仕上がります。
粒子の大きい泡はお互いにぶつかり合い、泡を壊しあってしまいます。
手で作った泡は、慣れてくるとしばらく置いても大丈夫なほどです。
そのくらいのコシがある泡こそ、隅々までお肌をキレイにできるというわけです。
左)手で作った、コシのある泡、右)粒子の大きい泡 (C)イラストレーター Yuko Shimozato
「キレイな手で」という点は、実は一番見落としやすいところです。
お肌のお手入れをするのだから、もちろん手も清潔であるべきですが、泡立てにも大きく関わっています。
何もしていなくても、手のひらにも実は皮脂は分泌されていますし、メイク落としを使った後の手は、油分が落ちていないことが多く有ります。
油分は泡立てには大きな敵です。
しっかり手(特に手のひら)を洗ってから、洗顔のお手入れに入りましょう。
泡立てるときのコツは、2つあります。
ちょうどメレンゲを作るときのように、右手でボウルのような「くぼみ」を作り、左手を泡立て器のように「空気を入れながら」泡立てるようにします。
ただ擦りあわせるだけでは、泡になりません。
(C)イラストレーター Yuko Shimozato
一度に多く加えすぎるとビシャビシャになって泡立てにくくなり、また水を加えずに泡立て続けると十分な量の泡を育てることができません。
目安としては、三度に分けて、約3−5滴ほどの水を加えながら泡立てましょう。
慣れてくると、1分強で、十分量の良質な泡を作れるようになります。
(C)イラストレーター Yuko Shimozato
そして最後に忘れてはいけないのが、決して手でゴシゴシ擦って洗おうとせず、せっかく作ったきめの細かい泡で、粒子を細かいところに届けるように、泡を転がすようにして洗うことです。
力を入れすぎては、せっかく作った良質な泡も壊し、肌も傷つけてしまいます。
(C)イラストレーター Yuko Shimozato
洗顔は、そのあとのスキンケアに比べて「時短」に気がいきがちですが、実はこのステップが正しく出来ていないと、その後何をしても無駄になってしまうこともあります。
しっかりお肌を労わりながらキレイに洗って、その後の栄養分を受け入れる準備を整えましょうね。
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