北イタリアのワインを味わう。ワインの産地州の特徴と品種一覧
こんにちは、ソムリエ&ライセンスガイドの千代薫です。
前回に引き続き、北イタリアワインの特徴についてです。
今回のトップバッターは、イタリア経済の中心ミラノのあるロンバルディア州。
州の農業は、飼料作物や穀物がメインですが、バッサ・ヴァルテッリーナ地方やガルダ湖畔等では銘醸ワインが造られています。
東部のフランチャコルタ地区で「シャルド」、「ピノ・ビアンコ」、「ピノ・ネロ」を用いてシャンパンと同じく瓶内二次発酵方式 (メトド・クラッシコ)で作られる発泡酒だけが、DOCGフランチャコルタを名乗ることができます。
DOCGとは、食料品(主にワイン)に対する原産地認定(地理的表示)の1つ。(Wikipediaより引用)
その中でも白葡萄(「シャルド」、「ピノ・ビアンコ」)だけで造られた物は「サテン(絹)」、特別なヴィンテージが記される物は「ミッレジマート」と呼ばれます。
- キアヴェンナスカと呼ばれるネッビオーロ種
- バルベーラ
- マルッツェミーノ
- ランブルスコ(地元ではグランペッロと呼ばれています)
- クロアティーナ(クロアチアのという意味)
- リースリング・イタリコ
- コルテーゼ
- モスカート
- トレッビアーノ(トスカーノ、ソアーヴェ、ノストラーノ等)
水の都ベネチアのあるヴェネト州は、アルプス山脈からアドリア海沿岸地帯へと広がっています。
数あるヴェネトの名ワインの中でも、有名な物の一例です。
- 発泡酒の代名詞とも云える「プロセッコ」
- 陰干しした葡萄から作られる「アマローネ」
- 半乾燥した葡萄から醸造するデザートワインの「レチョート・ディ・ソアヴェ」
- 軽い口当たりの白ワインの「ソアヴェ」
赤の主要品種
- コルヴィーナ
- コルヴィノーネ
- ロンディネッラ
- モリナーラ
白の主要品種
- ガルガネーガ
- プロセッコ
- トレビアネッロ
- ピネッロ
- ヴェスパイオーロ
イタリアの最も東にある、フリウリ=ヴェネチア・ジュリア州は、日本ではあまり馴染みのない州かもしれません。
しかし、イタリアのトップの白ワイン、そして素晴らしい赤ワインの生産地です。
歴史的には、ガリア(現在のフランス、ベルギー等)よりも古くからワインが楽しまれてきました。
州で一番重要な白葡萄は、2007年までは「トーカイ」や「トーカイ フリウラーノ」として知られていました。
その後、ハンガリーとの長年に渡った名称に関する訴訟の結果、現在は「フリウラーノ」として知られています。
白葡萄の地場品種
- ヴェルドゥッツオ
- リボッラ
- ジャッラ
- ピコリット
- マルヴァジア・イストリアーナ
- カルソ地方のヴィトスカ
いずれも、素晴らしい個性を持ったワインを楽しむことができます。
赤葡萄の地場品種
- ピニョーロ(文字通りには生真面目の意)
- スキオッペッティーノ
- レフォスコ・ダル・ペドゥンコロロッソ
実に25種類もの地場品種が存在するのは、世界でもこの土地だけです。
「地球に食料を、生命にエネルギーを」をテーマに、約140の国と国際機関の参加が予定されている「ミラノ国際博覧会」では、祝杯でフランチャコルタがサービスされることが決まりました。
次のディナーは、フランチャコルタで乾杯してみるのはいかがでしょうか。
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