遺産相続、データ処分、経営引き継ぎ。自分が死ぬ前に行っておくべき5つの終活ポイント (2/2)

執筆者: 上田 光治 職業:終活カウンセラー

 

お墓の問題

お墓の問題は、結構深刻です。

最近、その相談が増えています。

 

どうすればいいという解決策は、ご家庭によっても違うので、マニュアルもありません。

なかなかアドバイスも難しいところです。

 

形にこだわらない人が増えている

難しくしている原因の1つが、家族のお墓に入らない人が増えていること。

また、少子化で、他人に迷惑を掛けたくないと、墓石を残さない人が増えています。

 

つまり、形にこだわらないという考え方が増えています。

 

「他人に迷惑を掛けずに、自分の事は自分でする」という傾向が

背景には、他人に迷惑を掛けずに、自分の事は自分でするという「個」の考えが、時代と共に強くなっている傾向があるからです。

 

長男だが同じお墓に入りたくないし、自分は生涯独身だから、責任もってたたむという考え方。

一方、散骨や樹木葬にしてしまうと、「故人と直接に向き合う場所がなくなってしまう」という慎重な意見もあります。

反対に、今の法律では散骨が認められていないにも関わらず、「さも散骨はすばらしい」というような葬儀を唱っている業者も沢山あります。

対応策

エンディングノートの葬儀の希望欄と同じところに、お墓の項目があります。

ご自身の希望を書き残しておくことが、今のところ有効でお勧めの方法だと思います。

 

おわりに

個別相談などでよく出るキーワードが「とにかく迷惑をかけたくない」です。

そういう方には「”いい加減”くらいが丁度いいですよ」とアドバイスしています。

あまり関心をお持ちでない方もいらっしゃるかも知れませんが、「知っておいてよかった」と思っていただける日が来ると思います。

 
 コラムニスト情報
上田 光治
性別:男性  |   職業:終活カウンセラー

私の叔父が比叡山延暦寺でお坊さんをしている縁で、檀家さん・信者さんの話や無縁仏の話をきっかけに、東京大学での市民後見人養成講座を受講。卒業後、司法書士・税理士事務所と共同でエンディングノートセミナーを企画。介護施設・デイサービスセンターでの研修を経て、48歳 株式会社 Roii設立。

3年間でエンディングノートセミナーを関西中心に約1,500人の受講生実績。
独身女性向け・経営者向けに
テーマ 「もしも、明日あなたが死んだら困ることベスト3」
65歳以上向けに
テーマ 「実は終活なんて必要ない。本当に目指すのは自立死!」

重たいテーマですが、楽しく笑いが起こるような話し方を心がけ、終活事項 のウラもオモテもたっぷりとお話をさせていただき、講演主催者からもご好評をいただいています。

 

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