料理、洗濯、お風呂掃除などの水仕事は、毎日の生活の中で欠かせません。
これらの作業では、洗剤や石鹸を使うことが多く、手湿疹を生することがしばしばあります。
今回は、主婦に多い手湿疹のケア方法についてご紹介します。
手湿疹や手荒れですが、原因は、石鹸等の使用にあります。
通常の皮膚は、表面にある皮脂でバリアを張っている状態です。
しかし、石鹸で頻繁に洗い流していると、バリア機能が失われてしまいます。
その結果、皮膚内に炎症が起こって紅斑が発生し、ひび割れまで起こしてしまうのです。
そして傷が治りきらないうちに再び水作業などを行い、いつまでも修復しないといった悪循環となってしまいます。
まずは原因の除去、予防から考えていきましょう。
石鹸で手の表面の脂が洗い流されてしまうのならば、直接、石鹸水に触れなければ良い訳です。
毎回のことなので面倒ではありますが、ゴム手袋などを着用して、石鹸水から身を守るのが一番の方法でしょう。
しかし、ラテックスアレルギー(天然ゴムの成分に反応するアレルギー)などで、ゴム手袋が使えない場合もあるかと思います。
また、汗っかきの人はきついゴム手袋で指先に汗を掻き、症状が悪化してしまう場合も。
そう言った場合は、ポリエチレン手袋を利用するとよいでしょう。
手の皮膚の脂が落ちたのならば、補充をしてあげれば良いというのは、自明の理です。
では、何を使えば良いのでしょうか。
「ハンドクリーム」という化粧品区分の物は、良し悪しに大きな差があるので、見極めが必要です。
なぜなら「サラサラでベトつかない物が良い」という消費者に合わせて、水や汗程度ですぐに落ちてしまうような、保護効果に問題のある商品が多々出回っているからです。
化粧品区分のハンドクリームを買う場合には、多少べとついても油成分がしっかりしている物を選ぶことがポイントです。
医薬品区分では、確実に保護してくれる物として「白色ワセリン」と「日本薬局方オリブ油」があります。
前者がベトベトの軟膏、後者がとさらりとした液体油。
ヒビ割れまで進行してしまったような症状では、もう「サラサラが良い」とは言っていられません。ベタベタは我慢をして、治るまでしっかり保護しましょう。
医薬品区分では、当然、消炎ステロイド剤入りの軟膏やクリームもあります。
これらは、ドラッグストアで買える一般医薬品では効果が弱過ぎる場合が多いので、適宜、皮膚科を受診して処方してもらいましょう。
傷口にクリームを塗る時以外はあまり触らずにおきましょう。
また、痒くても掻いてしまっては悪化するばかりです。
就寝時に無意識で掻いていることもありますので、眠る前に天然素材の通気性の良い、ナイト手袋を装着しておきましょう。
保湿効果も抜群です。
まずは予防ありきです。
水仕事が多い、皮膚が弱いなどの自覚がある内から、上記対策を行っていきましょう。
しかし、発症してしまったら、ドラッグストアで購入できる物で対処してみましょう。
それでも炎症が起こってしまった時は、ステロイド剤を求めて皮膚科を受診して下さい。
手湿疹対策は、このステップが大切です。
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