睡眠不足はダイエットの大敵

毎日7~8時間の睡眠時間。

 

これが健康の維持に非常に大事であることは皆さんよくご存じだと思いますが、適正体重を維持するためにも睡眠が大事であることはご存じでしたか?

 

ここでは、睡眠不足が体重を増加させるさまざまな理由について説明させていただきます。

 

早朝の血糖値の上昇

十分に睡眠を取らなかった日の翌朝は、十分な睡眠を取った日の翌朝と比較して、血糖値が大幅に上昇します。

つまり、どんなに食事に気をつけていても、ダイエットして甘いものを我慢していても、前の日の晩に甘いものをたくさん食べたときと同じことが起こってしまうのです。

 

血糖値が上昇すると、その血糖値を下げるために膵臓からインスリンが分泌され、血液中の糖が脂肪細胞に送られて脂肪として蓄積されます。

 

このため、特に脂肪細胞の多い下腹部などの部位に脂肪が溜まりやすくなります。

コルチゾールの上昇

十分に睡眠を取らなかった日の翌日は、副腎から分泌されるコルチゾールが夕方から夜にかけて上昇します。

 

コルチゾールはストレスがかかると多く分泌されることから、ストレスホルモンとも呼ばれ、血糖値を上昇させることで知られています。

 

つまり上記のように、コルチゾールによっても脂肪が蓄積されやすくなるのです。

テストステロンの下降

性ホルモンの1つであるテストステロンは、筋肉を増やして強化し、脂肪を減らす働きがあります。

このためテストステロンが不足すると、新陳代謝が低下し、内臓脂肪が溜まりやすくなります。

 

十分に睡眠を取らなかった日の翌日は、このテストステロンの分泌が少なくなることが分かっています。

 

グレリンの上昇とレプチンの下降

グレリンは胃から分泌されるホルモンで、脳の食欲中枢を刺激して食欲を増す働きがあります。

一方、脂肪細胞から分泌されるホルモンであるレプチンは、脳の満腹中枢を刺激し、満腹感を増すことで、食欲を抑制する働きがあります。

 

ですが、睡眠が不足すると、グレリンの分泌が多くなり、レプチンの分泌が少なくなることが分かっています。

このため睡眠不足は空腹感を高め、食べ過ぎを招きやすくします。

成長ホルモンの下降

脳の下垂体から分泌される成長ホルモンには、疲労した筋肉を修復して強化し、脂肪を分解してエネルギーを作り出す働きがあります。

 

この成長ホルモンはほとんどが睡眠時に分泌されるため、十分な睡眠を取っていない場合には、当然ながらこのホルモンの分泌が少なくなり、脂肪を燃焼させる機能も低下します。

 

おわりに

以上のように、睡眠が不足すると知らない間に体のメカニズムにさまざまな変化が起こります。

このような変化は、特に睡眠時間が5時間以下になったときに顕著になります。

これで、睡眠不足がダイエットの大敵であることはおわかりいただけたことと思います。

理想の体重を維持し、糖尿病を予防するためにも十分な睡眠を毎日採ることを心がけてくださいね。

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