一人暮らしのペットに大人気!ハムスターの種類・ケージでの飼育方法 (1/2)

執筆者: 堀内フローラ 職業:ブリーダー、ペットガイド
ハムスターの種類

ペットとして愛されているハムスターには、数種類の品種があり、それぞれが異なる学名を持っていることをご存知でしょうか。

 

大きくは「ゴールデンハムスター」と小ぶりな「ドワーフ系」に分けられます。

 

ゴールデンハムスター

 

ゴールデンハムスターは、シリアンハムスターとも呼ばれており、ペットショップでよく見かける種類です。

人懐こい個体が多く、また、値段が安価なため、お子様用ペットとしても飼育する家庭が多いでしょう。

 

サイズ

大きさが約14~18cm、体重が約90~160gと個体によって幅があり、メスの方がいくらか大き目になります。

ヨーロッパでは大きい物が好まれているようです。

 

毛の特徴

短毛と長毛の物がいます。

 

毛色は大変豊富に作り出されていますが、茶色やオレンジと白のまだら模様が一般的。

真っ白に赤目の物、全身クリーム色、茶色、グレー、黒、ダルメシアン模様などもいます。

 

また、毛に艶のあるタイプは「サテン」と呼ばれます。

ドワーフ系・ジャンガリアン

 

目が大きく愛らしい顔立ちで、おとなしくて人馴れしやすいため、人気のある品種です。

 

サイズ

大きさが約7~11cm、体重40g前後。

小ぶりでぽっちゃりとした体型が多く、オスの方が大き目です

 

毛の特徴

背中に、1本の筋が入っているような模様が特徴。

 

毛色は、グレー系のノーマル、白っぽいパール、青みがかったサファイア、クリーム系のプディングなどがいて、寒い地域に住むせいか、冬になると毛が白く生え変わる物もいます。

 

ドワーフ系・キャンベル

 

モンゴル中国北部が原産で、比較的、珍しい品種です。

気の荒い個体が多く、ベビーの時から飼育していないと懐きにくいでしょう。

 

また、ジャンガリアンとして売られていることがあります。

詳しい情報が分かる個体を、信頼できるショップで選ぶと良いでしょう

 

キャンベルの赤目のものは、視力が悪い場合があります。

 

サイズ

大きさが約7~12cm、体重40g前後と、ジャンガリアンと同じくらいです。

 

毛の特徴

毛色は、茶系のノーマルの他にアルビノ、黒、茶色、グレー、イエロー、パイド系など。

冬毛に変わることはありませんが、黒毛の物は、年を取ると背中などがシルバー色に変わることがあります。

 

ドワーフ系・ロボロフスキー

 

小さいために大変臆病で、あまり人に馴れません。

また、すばしっこく、捕まえるのも一苦労しますので、あまり初心者向きではないでしょう。

 

小さい割りに寒さには強く、運動量も多いハムスターですが、走りながらおしっこをする物が多く、回し車などが汚れてしまいます。

 

極小な上におとなしくしていないため、具合が悪くなっても診てくれる獣医さんが少ないのが難点です。

 

サイズ

大きさが約7~10cm、体重20~30gと、最も小さい品種です。

 

毛の特徴

毛色は、茶、灰色系のアグーチ色、ホワイトフェイス、パイドなどがいます。

ノーマル種では、目の上が白く眉毛のようになっているのが特徴的です

 

基本的な飼い方について

野生のハムスターは、単独で行動し、夜の間、草原を歩き回って食べ物を探し、昼間は巣穴で眠っています。
ペットとして飼う場合も、本来の行動に合わせた環境を整えてあげましょう。

 

 

巣は作らせる

飼育ゲージは、ハムスター用のゲージでも大きめ目のプラケースでも良いでしょう。

 

巣箱に、巣材になる物(チップ、布、綿、やし繊維、わら、ティッシュ)などを入れて置けば、自分で運んで、噛んで好きなように巣作りをします。

 

素材によっては、細い繊維が足指にからまり、危険な場合もありますので、常にチェックが必要です。

 

適した温度・湿度

人が快適な温度、湿度にしましょう。

 

冬場、あまり寒くなると冬眠してしまいます。
冬眠は非常に体力を消耗しますので、飼育下では、冬眠させない方が安心です。
夜間に冷え込む場合などは、小さなヒーター等で暖めてあげると良いでしょう。

 

雑食性に合わせた餌

雑食性ですから、ハムスター用のペレット、野菜、果物、種子類、牧草などを与えます。
たまに、動物性の物である昆虫(コオロギ、ミルワームなど)、ゆで卵、ペット用チーズなどもあげましょう。

 

水の与え方

水は、ボトルタイプの物が、適しています。
歯で噛んで飲み口を壊すことが多いので、余分にストックしておきましょう。

 

決まった場所でトイレをすることも

おしっこを決まった場所でする個体も多いので、その場所にトイレを作ってやりましょう。
ただ、個体差がありますので、トイレを覚えない場合は、無理にしつけても無駄に終わる場合がほとんどです。

 

1つのケージで1匹を飼育 

ハムスターは、なるべく1つのケージに1匹で飼うようにしましょう。

子供の間から一緒にいるとケンカも少ないのですが、成長すると急に争うこともあります。

 

また、ハムスターは繁殖力が旺盛で、オスとメスを同居させておくとすぐに子を産んでしまいます。
生後1ヶ月半で、繁殖可能になりますから、オスとメスを別々に飼育しなくてはなりません。

ペットショップでは、ゲージにハムスターを複数入れていることがほとんどなので、メスは購入後に出産する可能性がある旨の注意書きがされている場合もあります。
殖えて欲しくない方は、オスのハムスターを選びましょう。

 

ゲージ内の掃除は適度に

毎日、餌と水の交換をし、ゲージ内も掃除をしますが、あまり綺麗にし過ぎると自分の匂いがなくなり、不安になってしまいます。

床材に使用しているチップなどを少し残して、掃除をすれば良いでしょう。

 

運動について

ハムスター用の回し車が売られており、かなり長い時間走って運動しています。

人が寝ている近くにケージを置いていると、走る音が気になる場合があるかもしれません。

 

昼寝の邪魔をしない

日中、ハムスターが寝ているのを無理に起こしてはいけません。

明る過ぎる場合には、ケージに触れないように、ダンボール箱や布で覆っておくと、ストレスが掛からないでしょう。

 

布等がケージに触れていると、中に引っ張り込むので、注意が必要です。

 

ハムスターと触れ合う時の注意点
手乗りにして育ててみる

あまりコミュニケーションが取れる動物ではありませんが、小さい時から毎日手乗りにしていると、人に馴れて怖がらなくなるでしょう。

 

また、よく馴れているハムスターなら、部屋に放して遊ばせることもできます。

 

 

 
 コラムニスト情報
堀内フローラ
性別:女性  |   職業:ブリーダー、ペットガイド

犬のブリーダーをしています。動物に囲まれて生活していて毎日、多忙ですが、
色々な発見があり楽しいです。ペットに関してのご相談お受けいたします。