風邪予防は「肩甲骨温め」が効果的!東洋医学的カゼの対処法3選

執筆者: 西野雅也 職業:鍼灸師/TLC(セラピストリーダーズカレッジ)理事
東洋医学で風邪予防!

こんにちは、鍼灸師の西野雅也です。


冬が近づくと、気温が下がり、空気も乾燥してくるので、当院でもカゼの治療に来院される患者さんが一気に増えます。
今回は、「カゼ」を東洋医学的に見ていきましょう。

 

 

東洋医学における「カゼ」の考え方

これは雑学ですが、カゼは「風邪」と書きますね。
現代人にとっては、カゼはそれほど恐い病気ではありませんが、大昔はカゼで命を落とすことも少なくありませんでした。


風というのは、急に吹き荒れます。
カゼとう病気も、急に罹って災いをもたらす。
その病の特徴を風になぞらえ、邪悪な風によって罹る病であるとして、「風邪」と書くようになったそうです。

 

カゼの原因は?

東洋医学においても、カゼという病気は、「風邪(ふうじゃ)」という邪気を受けることによって起こると考えられています。

 

正確には、「風邪+寒邪(かんじゃ)」で「風寒邪(ふうかんじゃ)」です。

 

風寒邪はどこから侵入するの?

この風寒邪はどこから侵入するかと言いますと、「口・鼻・皮膚・毛穴」などからです。

 

特に、背中の肩甲骨の辺り。
ここには、風の門と書いて「風門(ふうもん)」というツボがあるのですが、この辺りから侵入します。

 

 

カゼをひくと、背筋がゾクゾクとしますよね。
まさに風門の辺りから、邪気が侵入した時に起こる症状です。

 

風寒邪が侵入する場所は、「肺の臓」と密接な関係にある

また、口や鼻などの呼吸に係わるところ、皮膚、毛穴というのは、東洋医学的には「肺の臓」と密接な関係にあるところです。


皮膚と肺が関係しているとは、なかなか思えないですよね。
詳しいことはここでは省略しますが、東洋医学では、皮膚の病に、肺の臓を調える治療をするといったことがあります。

 

結果、風邪の症状が現れることも

このように、肺の臓と関係するところが邪気に犯されるので、咳、鼻水と言った肺の臓の失調による症状が現れるんですね。

 

更に、東洋医学では、肺は乾燥に弱い内臓とされていますので、乾燥するこの時期には肺を病みやすく、つまりはカゼをひきやすくなるということなのです。

 

簡単!東洋医学的カゼの予防法

では、どのように予防していくのが良いでしょうか。

まずは「手洗い、うがい」

これらは、基本です。

必ず実行してくださいね。

 

湿度を適度に保つ

湿度は、50%台は維持しておきたいところです。

 

 

背中にタオルを入れて、邪気の侵入を防ぐ!

私がお薦めするのは、「背中にタオルを入れる」です。

 

先に書きました肩甲骨の辺り。
ここから風寒の邪気が侵入してきますから、ここをタオルで温めておきましょう。

 

 

普通のお手拭きタオルで結構です。
それを四つ折りくらいにして、肩甲骨の間に入れておいてください。


それだけで凄く温かく、汗をかいても、タオルが汗を吸収してくれます。

 

おわりに

背中にタオルを入れるこの予防法、冬の間中、家でも職場でもしていれば、随分違います。
格好悪いなと思う方は、まずは家でお試しください。

 
 コラムニスト情報
西野雅也
性別:男性  |   職業:鍼灸師/TLC(セラピストリーダーズカレッジ)理事

大阪府藤井寺市で東洋医学専門の鍼灸治療院 鍼灸 雅(みやび)の院長をしております。
東洋医学は「あるがままの人間」と向き合う医学。
「人対人」をモットーに、臨床家の道を歩んでおります。

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