冬に起きやすい「身体の痛み」の原因は?3つの「邪気」に注意しよう (1/2)

年末年始は、忘年会や新年会とお酒を含む飲む会も多く、体調不良になりがち。東洋医学(中医学)「風邪・寒邪・湿邪」の視点をもとに、

執筆者: 西野雅也 職業:鍼灸師/TLC(セラピストリーダーズカレッジ)理事
年末年始の気候と不摂生から起こる症状

こんにちは、鍼灸師の西野雅也です。

 

年末年始は、忘年会や新年と、お酒が美味しく、不摂生をしてしまいがちになりますよね。
更に、気候の面から見ても、体調を崩しやすい条件が整いやすくなっていますから、十分に気を付けないといけません。

 

 

冬は「寒(かん)」の気が盛んな季節

まず、今の季節の特徴から、どんな症状が起こりやすいかを考えてみましょう。
東洋医学的に見て、冬という季節は「寒(かん)」の気が盛んな季節です。

 

 

年末年始の不摂生。特にお酒は要注意!

そして、次に不摂生について。
特にお酒ですね。


皆さんも想像できると思いますが、お酒を飲むと体が弛んできます。
飲み過ぎて体が弛み過ぎ、歩けなくなってしまっている人も見かけますね。

 

飲み過ぎると、体が弛んで無防備な状態に

つまり、お酒の飲み過ぎは、「体が弛んで無防備な状態」を引き起こすのです。

 

体が無防備になっていると、邪気の侵入を許しやすい

何に対して無防備かと言うと、「邪気」です。


東洋医学では、風、暑い、寒いなどの気候が発病因子となった時、その因子を邪気と呼びます。
寒さによって体調を崩したのなら、それは「寒邪(かんじゃ)にあたられた」と表現します。


体が無防備になっていると、この邪気の侵入を許しやすくなるのです。

 

 

冬は、3つの邪気に注意!

では、冬には、どんな邪気に気をつけるべきなのでしょうか。

 

侵されると風邪をひきやすくなる「寒邪」

飲み会の次の日からカゼをひいたという経験はありませんか?

まずは、飲み過ぎると体が無防備になって、「寒」の邪気に侵入されやすくなり、カゼをひきやすいというのが一つ。

 

飲み過ぎで、体に余分な水分が溜まる「湿邪」

次もお酒の飲み過ぎに関わることですが、お酒を飲み過ぎると体内に余分な水分を溜め込みます。
お酒以外の飲み物でも言えることですが、冬にあまりお酒以外を飲み過ぎることは少ないかと思いますので、特にお酒には注意が必要とさせて頂きますね。


水分を溜め込むというのは、体に「湿邪(しつじゃ)」を溜め込むと言うことができます。

 

季節を問わない「風邪」

さて、ここまでに寒邪、湿邪という二つの邪気が出てきました。

更に、風というのは一年中吹きますから、風邪(ふうじゃ)もここに加わります。

 

 

3つの邪気がまとまると、非常に厄介!

風邪、寒邪、湿邪。

この三つの邪気がまとまった時、非常に厄介なのですが、この時期の気候や食生活から考えると、この三つがまとまってしまう可能性が高いのです。


では、どんな症状が起こりやすいのでしょうか。
実は、カゼももちろんですが、「痛み」を起こしやすくなるのです。

 

五十肩やギックリ腰、寝違え、関節の痛みに、邪気が関与!

例えば、五十肩やギックリ腰、寝違え、膝や足首といった関節の痛み。
これは東洋医学独特の考え方なのですが、このような症状の背景には、風・寒・湿の邪気が関与していることが多いのです。

 
 コラムニスト情報
西野雅也
性別:男性  |   職業:鍼灸師/TLC(セラピストリーダーズカレッジ)理事

大阪府藤井寺市で東洋医学専門の鍼灸治療院 鍼灸 雅(みやび)の院長をしております。
東洋医学は「あるがままの人間」と向き合う医学。
「人対人」をモットーに、臨床家の道を歩んでおります。

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