なぜカキで食中毒にあたるの?生牡蠣によるノロウイルス感染と対処法
海のミルクと言われるほど栄養豊富な生牡蠣で、食中毒にあたる…カキ好きには悲しいノロウイルス感染。その症状と対処・対策方法をご紹介します。
冬場は、牡蠣が美味しくなる季節です。
「海のミルク」と呼ばれるほど栄養豊富にして、他にはない美味しさのこの貝を、心行くまで食べたい方も多いでしょう。
しかし、生牡蠣を食べる際には注意が必要。
そこには、食中毒の危険性が潜んでいるからです。
「牡蠣にあたった」と一口に言っても、牡蠣の何が悪かったのかは、それぞれのケースで違うでしょう。
- 古くなった牡蠣を食べたのが原因であること。
- 牡蠣アレルギーの自覚がなく、食べてしまったのが原因であること。
- 牡蠣の持つノロウイルスが原因であること。
このように、様々な可能性が考えられます。
しかし、その中でも特に有名なのは「ノロウイルス」によるものでしょう。
ノロウイルスを持っている牡蠣を食べると、それは体の中でどんどん増殖します。
その結果、胃腸炎となる可能性が起き、種々の症状が現れます。
- 発熱(38度程度で40度に達することはない)
- 嘔吐感と嘔吐
- 激しい腹痛や胃痛
- 強烈な下痢
また、ノロウイルスは強い感染力のあるウイルスです。
飛沫感染をはじめ、吐しゃ物等に触れた場合など、周囲の人に移りやすいため、注意しなければなりません。
ただし、感染した人全員が、上記のような激しく苦しい症状に見舞われる訳ではありません。
人によっては、ほとんど自覚症状がなく「少し体調が悪い気がする」という程度のこともあります。
ノロウイルスに感染した場合、下痢と嘔吐により水分不足に陥ることがあります。
水分は小まめに補給し、脱水症状を起こさないようにしましょう。
冷たい水ではなく、ぬるま湯や温めたポカリスエット、白湯などがおすすめです。
下痢止めは逆効果
下痢が続くため、下痢止めの服用を考える人もいるでしょう。
下痢止めの服用に関しては「あまり使わない方が良い」という意見と「使用厳禁」という意見があり、医師によって、下痢止め使用に対する否定の強さは異なります。
しかし、いずれにせよ「飲まない方が良い」という意見ですから、使用しないようにしましょう。
下痢止めを使うことで、体内にあるノロウイルスが排出されず、ダラダラと体内に留まってしまうというのがその理由です。
出すだけ出して、水分補給をして療養するのが回復の近道です。
身近な人が牡蠣によるノロウイルスに感染した場合、周囲の人はその感染から身を守ることが重要です。
特に、吐しゃ物や排泄物の取り扱いには注意が必要でしょう。
口と手を覆って処理をし、その後の手洗いも忘れてはいけません。
基本的には対処療法ですが、症状が改善されない場合は、早目に病院に行きましょう。
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Latte Columnist
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