飼い犬の「要求吠え」は無視NG!吠えるペットのしつけ対策

犬の要求吠えに無視・叱るNG。 「子犬の夜鳴き」「ご飯・おやつをねだる」「遊んでのサイン」など、ペットが吠える原因としつけのやり方をご紹介します。

執筆者: Dog index Makiko 職業:ドッグトレーナー
「要求吠え」のパターンと対処法
  • 「ごはんちょうだい!」
  • 「散歩へ行こう!」
  • 「抱っこして!」

 

人間と同じように喜怒哀楽を持つ、犬。


言葉が通じればいいのに、と思う瞬間ですが、犬にとっての言葉は、ボディランゲージや吠えとして現れます。
今回は、私たち人間に「○○してほしい」と伝える時の「要求吠え」について考えてみます。

 

子犬の夜鳴き

子犬を迎え入れてから、夜鳴きに悩むオーナーさんは少なくありません。

ペットショップでは「ケージから一週間は出さないで」と言われたからと、悩みながら入れっぱなしにしている場合もあります。

 

 初めて家に来た子犬は不安がいっぱい

ですが、初めて家に来た子犬は不安がいっぱいだし、本来であれば、親きょうだい犬たちと、くっついて眠るべき時期なのです。


運動、食事、コミュニケーションが充分であれば、子犬は安心できる環境に置かれると、眠りに就くものです。

それでも夜鳴きが続いて、犬、人ともに睡眠が取れなくては困ります。

 

 

そばで寝て安心させてあげよう!

そんな時は、同じ部屋で寝るか、ケージのそばでオーナーさんが寝てあげても良いでしょう。

お家で安心して過ごし、しっかり眠って成長することが最優先です。

ご飯・おやつのおねだり

成犬になると、生活のパターンを学習することによって、散歩から帰るとご飯を催促して吠えたり、人間が食事している時に「おこぼれ」を貰おうと吠えることがあります。

 

 食事を与える順番は犬が先でもOK!

昔はよく「犬の食事は人間の後にしないと、自分がリーダーだと思ってしまう」と言われたものですが、実際はそんなことはありません。

 

お腹ペコペコな愛犬を前にして食事をとっても美味しくないので、犬には先に食事を与えてから人間のご飯にした方が、何かと平和なものなのです。

 

 

おすそ分けはクセになるのでNG!

食事中のおこぼれをもらおうと、吠えたり飛びついたりするのは、「過去にもらった(落ちてきたものを食べた)ことがある犬」特有の行動なのです。


欲しそうに匂いを嗅いだり、じーっと目を見つめてきたり、前足を膝にかけてきた時でも、「この食事は人のもの」という風に接していれば、次第に犬は理解してきます。


可愛くてついつい…と、おすそ分けを繰り返していると、カフェやレストランなどでも催促吠えをすることがあるので、要注意です。

 

「遊んで!遊んで!」の吠え

さっきまで寝ていたというのに、

 

  • パソコンで作業をしようとした途端に、おもちゃを持って遊びに誘ってくる
  • 忙しい時に限って…

 

というのも、犬と暮らす人にとっては“あるある”なネタです。

 

「おしまい」という言葉を教える

すべての要求に応じていたらキリがないので、時間がある時は遊びの誘いに応じてあげてもいいし、時間が無い時には「おしまい」を伝えてあげると良いでしょう。


遊びを終わりにするときに、「おしまい」や「おわり」などの言葉を使うようにしていると、犬にとっても遊びの終わりが伝わりやすいです。

 

 

必要なものは、要求される前に、ささっと。

人間にとって基本的な「衣食住」が絶対に必要なのと同様に、犬にとって「運動・食餌・睡眠・愛情」は絶対に必要なもの。


散歩や食事の時間に、犬がそわそわしたり、キュンキュン鳴いたりするのは、当たり前のことなので、そこで叱ったりするよりは、さっさと散歩へ出たり、食事を与えたりしてあげましょう。

 

 

おわりに

人と犬、寝食を共にしているからこそ、犬からの要求も増えてきます。

必要な要求には応えてあげたいですが、なんでもかんでも応えすぎると「犬に飼われている」状態になってしまいます。


オーナーさんの生活リズムの中に、うまく犬の生活を組み込んでいけるように「おしまい」などの言葉を教えてあげたり、人の食事と犬の食事を分けるなど、メリハリのある接し方をして、ほどよい距離感を保ってくださいね。

 
 コラムニスト情報
Dog index Makiko
性別:女性  |   職業:ドッグトレーナー

「イヌと人の笑顔を少しでも増やす!」という目標のために、
Vancouverへ渡航。
現地のドッグトレーナー養成学校で、「おやつや体罰を使わない」
オーナーさんとイヌの絆をつくる というトレーニング方法を学ぶ。

卒業後はドッグウォーカーや、Dog daycare
(犬の預かり施設)に勤務。
帰国後、動物病院での業務を経験。
Dog indexドッグトレーナー 神奈川担当として活動中。
神奈川県内の動物病院にてパピー教室、相談会を担当。

*College of Canine Behavioral Science(Vancouver, Canada)卒業

*動物看護師統一認定機構認定 動物看護師
*愛玩動物飼養管理士
*愛犬飼育管理士

パートナー犬は、2011年生まれのシェルティー。
Kiitos(キートス)♂です。