株式や投資信託に一括投資!具体例とリスク回避のポイント

株式や投資信託に一括投資をする資金が貯まった時、大きな元本割れリスクを避け、資産運用を増やすための「商品の選び方」や成功例のポイントをご紹介します。

執筆者: 荒川雄一 職業:国際フィナンシャルコンサルタント
低金利の今は「投資」も必要

こんにちは、国際フィナンシャルコンサルタントの荒川雄一です。

 

金利が高い時であれば、以前に解説した複利効果で、預貯金だけでもお金を増やすことは可能です。

しかし、今の低金利状態では、その運用目的によっては「投資」も組み入れる必要があります。

 

 

資金が貯まったら「一括投資」ができる

前回まで、初心者でも取り組みやすい「積立投資」について解説してきました。

積立投資によって、ある程度の資金を貯めることができたら、次は「一括投資」の商品選びについて知っておく必要があります。

 

今回は「一括投資(一度に投資を行うこと)」で押さえておきたいポイントを考えてみましょう。

 

株式一括投資に見る具体例

ここでは、株式投資を例に説明をしていきます。

 

100万円の一括投資の基準線は100万円

仮に、あなたが100万円でA社の株を買ったとしましょう。

 

この時点から、この株の値段が上がれば勝ちですし、下がれば負けということです。

100万円が基準線になり、それより上へ行くか下へ行くかで「損益」が決まります。

 

一括投資では、基準線より価格が下がらないことが一番望ましいわけです。

 

 株価の値動きは激しい

実際に、株式投資経験のある方は実感しているかもしれませんが、株は値動きが激しいものです。

 

1日目は、100万円が110万円に値上がりし、喜んだのもつかの間、2日目には90万円に値下がりしてしまった。

ということは、よくある話です。

 

 

大幅な値下がりは取り返しにくい!
元手の何パーセントになっているでしょうか

価格の上下動が大きいと、以下のようなことも起こります。

 

1か月目に20%上昇 → 2か月目に50%下落 → 3か月目に40%上昇

 

ここで質問です。
この商品は「元手の何%」になっているでしょうか。

20%上がって、50%下がって、40%上がった。

トータルは、60%の上昇でと50%の下落だから、少しは上昇しているのでは。

 

そう思った人もいるかもしれませんね。

 

実際は値下がってしまっている

それでは、実際に計算してみましょう。

 

 元手:100万円

1ヶ月目は20%上昇して120万円 → 2ヶ月目は50%下がって60万円 → 3ヶ月目は40%上がって84万円


つまり、100万円あった元本は、現在84万円まで値下がりしているということです。

 

一括投資を行う場合、一度に大きく値下がりしてしまうと、その後に取り返すのは大変である。

 

値動きの少ない商品でリスク回避

まとまったお金を投資する場合は、なるべく「値動きの少ない」金融商品を選びましょう。
その方が、多額の元本割れを防げる可能性が高いのです。

 

株式は値動きが激しいため、よりリスクを抑えたい人は、投資信託を用いる方法もあります。
投資信託は、株式や債券、不動産など、投資対象によって、値動きの幅が変わってきます。

過去にいくら儲かったかではなく、投資する金融商品の値動き(上下動の幅)の確認
を忘れないで下さい。

 

値動き幅を把握することが大切

投資の世界では、値動きの幅が大きいことを「リスクが高い」という言い方をします。


そのような観点からすると、資産運用で成功する確率を高めるポイントは、以下のように言えるでしょう。

 

  • 積立投資は、ある程度値動きがあっても問題ない。
  • 一括投資は、なるべく値動きの少ない商品を選ぶ。

 

おわりに

どのような投資をするかで、選ぶ商品が変わってきます。

リスク回避のために、ご紹介したポイントをしっかりと押さえておいて下さい。

 
 コラムニスト情報
荒川雄一
性別:男性  |   職業:国際フィナンシャルコンサルタント

投資顧問会社IFA JAPAN®株式会社ほか、リンクスグループ3社の代表を務める。現在、経営コンサルタントのほか、金融機関に影響を受けない独立系ファイナンシャルアドバイザー(IFA)として、国内外の金融商品を用いた「ポートフォリオ・マネジメント・サービス(PMS)®」の評価は高い。
また教育にも力を入れており、講演回数は800回以上。その他、日本経済新聞社、各マネー誌、フジTVなど執筆、出演も多数。

■ライセンス
経済産業省登録 中小企業診断士
国土交通省登録 公認 不動産コンサルティングマスター
日本FP協会認定CFP® 他

■メディア実績(執筆、取材など)
 ・日本経済新聞 、日経ヴェリタス 
 ・納税通信、税理士新聞
 ・富裕層向け雑誌「ミリオネア」「NILE’S NILE」
 ・フジテレビ「とくダネ!」、テレビ朝日「やじうまテレビ!」など

■著書
「海外分散投資入門 ―日本が財政破たんしても生き抜くためのノウハウ―」
(Pan Rolling社)
「海外ファンドのポートフォリオ」(Pan Rolling社)
「着実に年10%儲ける海外分散投資入門」(実業之日本社)
「投資のプロが教える初心者でも失敗しないお金のふやし方」(IFAメディア出版)

 

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