職場の後輩に対して「何度教えてもミスばっかり」とイライラしていませんか? 仕事はチームプレイ。後輩を上手に動かすことは、仕事全体の効率アップにもつながります。 職場の人間関係を円滑にするためにも、自分の仕事をスムーズに進めるためにも、後輩のやる気と成長を上手に促すようにしましょう。

■01. 後輩は「褒めて伸ばす」!
人は、叱られるよりも褒められる方が成長スピードが早いといわれています。先輩に褒められれば、「自分のことを気にかけてくれている」と、後輩のモチベーションもアップするというもの。後輩の良いところは、どんどん褒めてあげるようにしましょう。

褒めるときは、ただ「すごいね」だけでなく、具体的な内容をあげるようにしましょう。「最近○○を頑張っているね」「○○してくれてとても助かった」などの声かけによって、後輩のやる気もアップし、お互いの信頼関係にもつながるはずです。

後輩が仕事で成果をあげたときにはすかさず褒めるなど、タイミングも大切。わざとらしくならない程度に、あえて人前で褒めるのもおすすめです。

■02. プラス思考の言葉がけを
後輩の仕事ぶりに「そんなやり方じゃダメ」と高圧的な態度をとっていませんか?

「ダメ」と言われると萎縮してしまい、自信を無くしてしまうのが人の心理。 後輩の仕事のスピードが遅い、要領が悪い…そんなとき、一言いいたい気持ちはぐっと抑えて、プラス思考での言葉がけをしてみましょう。

「ダメ」と頭ごなしに否定するのではなく、「こうすればもっと良い」「こんなやり方はどう?」と言い方を変えるだけで、相手が受ける印象はだいぶ違います。

例えば、後輩の作成した提出書類にミスがあったときに、「ミスをしちゃダメじゃないの!」ではなく、「期限内に仕上げられたね。あとはミスがなければ完璧だったね」などとプラス面を見つけて声かけすると、相手の前向きな気持ちを引き出すことができます。

■03. 「怒る」のではなく、上手に「叱る」
先輩として、後輩がミスをしたときには叱ることも必要です。 でも、ただ自分のイライラした感情をぶつけていては、相手の反発を生むだけで成長や改善は望めません。

逆に、普段仲の良い後輩に「嫌な先輩と思われたくないから叱れない」と、ミスをしっかり指摘しないままでいるのもNG。

仕事でのミスは、後輩にとっても大切な成長のチャンスです。「後輩にもっと良くなってほしい」という期待をこめ、毅然とした態度で叱ることが大切です。

叱るときに大切なのが、相手の人格を否定するような言葉は決して使わないこと。あくまでもミスをした行動についてのみを指摘するようにしましょう。ミスを指摘しつつも「こうすれば良かったのでは」などと、具体的な改善方法を提示するとベストです。

褒めるときとは反対に、叱るときには後輩のプライドを傷つけないよう人前を避けて。叱った後はスパッと気持ちを切り替えて、いつまでもお説教を引きずらないようにしましょう。

後輩が成長するのもしないのも、先輩であるあなたの腕次第。日頃のコミュニケーションを大切に、3つのポイントを押さえて「デキる先輩」を目指しましょう。
(加藤朋実)

この記事を書いたコラムニスト

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