アンチエイジングには欠かせない抗酸化。加えて最近では「抗糖化」というキー ワードが注目を集めています。

糖化は、肌の弾力性を失わせるばかりか、シミやシワ、たるみやくすみの原因にもなってしまう、美肌の大敵。糖化を防ぎ、美肌をキープするためには、どんなケアが必要なのでしょうか。

■糖化が体をコゲつかせる!?
糖化とは、私たちの体のたんぱく質が、過剰な糖と結びつくことによって起こる反応のこと。

例えば、牛乳や卵(たんぱく質)と砂糖(糖)を混ぜて焼くと、こんがり焼き色のついた美味しそうなホットケーキができあがります。この焼き色が糖化の特徴。

食べ物を美味しくするにはメリットの多い糖化ですが、これが体内で起こると、美容と健康に大きな影響を与えることに。

たんぱく質と糖が結合し、体の中で糖化が進むとAGEsという物質が生まれます。 これはいわば老化たんぱく質。肌の奥のコラーゲンに蓄積し、たるみやくすみ、 シワの原因になってしまいます。 さらには髪や爪がもろくなる、代謝が低下するなど、肌以外にも大きな影響が。

酸化が「サビ」なら糖化は「コゲ」。 肌の透明感や弾力を失わせる原因になるのが、この糖化なのです。

■抗糖化ケアのポイントは血糖値
抗糖化ケアに大切なのが普段の食生活です。 まず注目すべきはGI値。これは、その食品を食べたときに、どれくらいの速度で血糖値が上がるのかを数値化したものです。

抗糖化の基本は、血糖値を急激に上げる食べ物を避けること。野菜やきのこ類、肉や魚などの低GI値の食品を中心に、バランスの良いメニューを心がけましょう。

でも、だからといってGI値の高い炭水化物をまったく摂らない、というのでは栄養バランスが偏ってしまいます。 糖化のリスクは、食べる順番でかなりおさえられます。野菜→肉や魚→主食、という順に食べれば、血糖値の上昇もゆるやかに。

また、食物繊維は血糖値の上昇を抑える効果があるとされているので、ゴボウやホウレン草、海藻類などを先に食べるのもおすすめです。

■抗糖化のために習慣にしたいこと
食事のメニューを選ぶ際には、カロリーとともにGI値に注目してみてください。 選ぶポイントは、「白いものより黒いもの」。例えば、精製された小麦よりもライ麦や胚芽小麦のパン、白米よりも玄米を選ぶと、血糖値の上昇をおさえることができます。

そして、抗糖化には適度な運動が効果的です。とくに、食べたあとに10分程度歩くと、血糖値の上昇をゆるやかにする効果があるといわれています。

また、抗糖化に有効と注目されているのがハーブティーです。カモミールやドクダミには、老化物質であるAGEsの生成をおさえる抗糖化力があるとされています。食事のときにカモミールティーやドクダミ茶として飲むことで、抗糖化効果が期待できそうです。
(加藤 朋実)

この記事を書いたコラムニスト

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