日中の日差しも強くなってきて、紫外線が気になる季節がやってきました。 これから夏に向けて、女子の必須アイテムになる日焼け止め。その効果を表す「PA」値に、今年から新基準が登場しました。

■紫外線の種類と肌への影響
私たちが日常生活で浴びる紫外線には、UVA(A波)とUVB(B波)の2種類があります。 紫外線のほとんどを占めるのがUVAです。浴びてもすぐに肌に急激な変化は起こさないものの、肌の奥の真皮層まで到達し、ハリや弾力を生むコラーゲンを劣化させます。

UVAは、シワやたるみの原因になるのに加えて、メラニン色素の合成を増やすことによってシミを目立たせるといわれています。

UVBは波長が短く上空の雲やオゾン層にガードされるため、地上に届く量は全紫外線量の5~10%程度です。

しかしエネルギーが強く、肌を真っ赤に炎症させたり(サンバーン)、水膨れの原因になったりします。 肌の奥の真皮まで届くことはほとんどありませんが、肌表面の細胞を傷つけ、シミやソバカスの原因になります。

■日焼け止めの「SPF」「PA」の効果とは
日焼け止めのパッケージには、「SPF」「PA」の数値が表示されています。 数値が大きいほど効果があるような気はするけれど、では、それぞれが何を意味するのか知っていますか?

SPF(Sun Protection Factor)は、UVBの防止効果を表し、1~50の数値で表示されます。数値が高いほど防止効果も高く、50以上の場合は「SPF50+」と表示されます。

UVBは日傘や帽子でもある程度は防ぐことができますが、長時間屋外にいる場合などは、やはり数値の高い日焼け止めを塗っておくと安心ですね。

PA(Protection Grade of UVA)は、その名のとおり、UVAのガード効果を表します。 UVAは雲やガラスを通り抜けてしまうので、曇りの日や部屋の中、車の中などでも油断できません。

知らず知らずの“うっかり焼け”を防ぐためにも、外出しない日でも日焼け止めの習慣をつけておきたいですね。

このUVAの防止効果を表すPA値に、今年から新しい基準が登場したのです。

■UVAをしっかりガード!「PA++++」の効果とは!?
UVAは、コラーゲンやエラスチンの生成にダメージを与え、シワやたるみの原因になる、お肌の大敵。美肌やアンチエイジングのためにも、日頃から意識してUVAをガードしておきたいですよね。

UVAの防止効果を表すPA値は、「+」の数で表されます。これまで「PA+++」が最高でしたが、2013年1月から新しく「PA++++(フォープラス)」の表示が加わりました。

PAの値は「UVAPF」という国際的な紫外線の測定基準をもとに決まります。

その効果は
・PA+ …UVAPF2~3(UVA防止効果がある)
・PA++ …UVAPF4~7(UVA防止効果がかなりある)
・PA+++ …UVAPF8~15(UVA防止効果が非常にある)
・PA++++ …UVAPF16以上(UVA防止効果が極めて高い)
となります。

これまで3段階の表示だったPA値が、PA++++が加わって4段階になったことによって、より効果の高い日焼け止めを選びやすくなりました。 この新基準を受けて、今年は続々とPA++++が表示された日焼け止めが発売になっています。

でも、紫外線防止効果が高くなるほど肌に負担がかかることも。 平日の通勤には「SPF25・PA++」、週末のレジャーやスポーツには「SPF50・PA++++」など、シーンによって使い分けをするのがおすすめです。
(加藤 朋実)

この記事を書いたコラムニスト

関連コラム