プロが教えるスキンケア術。敏感肌の「本当に正しい」お手入れ方法7つ

こんにちは、スキンケアカウンセラーの松原好克と申します。

前回、敏感肌の種類と原因について解説しました。

今回は、不適切なケアで、敏感肌を自らエスカレートさせることのないよう、正しいお手入れの仕方をご紹介します。

肌への物理的触接は、雑菌などが付着して、敏感肌をさらに助長する可能性があります。

手は極力肌に触れないようにし、髪の毛は顔につかないように束ねましょう。

夏場に汗や皮脂が気になる場合は、ガーゼ仕様のハンカチで、優しく押さえるように吸い取ります。

化粧品の浸透を促すことや、顔を引き締めることを目的に、肌を叩いたり、擦ったりする人がいますが、敏感肌にとっては禁物です。

ただでさえバリア機能が弱っている敏感肌に、更なる刺激を加えることは、敏感肌を自らエスカレートさせているようなものです。

化粧品に含まれる成分は、わざわざ叩いたり擦ったりしなくても、時間と共に自然に浸透するようにできているため、手で顔全体を押さえるようにして馴染ませるだけで十分です。

且つ、叩いたり擦ったりすることによる顔の引き締め効果は、あくまでも一時的なもので、根本的な解決にはなりません。

クレンジング料に含まれる洗浄成分は、どんなに肌に優しいと謳っているものでも、少なからず肌への負担となります。

メイクを浮かせて落とす際に、肌の抵抗力をつかさどるセラミドという物質も一緒に流失させてしまうからです。
つまり、クレンジングで擦れば擦るほど、肌が悲鳴を上げるというわけですね。

ただし、メイクをする女性にとっては必須項目ですので、いかにその負担を最小限に食い止めることができるかがポイントになります。

マシュマロが凹むか凹まないくらいのマイルドな力加減で洗い、肌にのせてからすすぎまでは、1分以内を目安に終わらせましょう。

化粧下地は、地味で影に隠れた存在のため、認知度は低いですが、実は成分の構成上、肌へのリスクが高いアイテムです。

下地は専用のものではなく、美容液やクリームを代用しましょう。

リキッドファンデーションは、使用感がしっとりしているため使いたくなりますが、成分同士を乳化させる界面活性剤が多く含まれる傾向にあります。

肌が弱い人は、日常的に使用することで、敏感に偏ることがあります。

メイク料は、界面活性剤や防腐剤などの添加物が少ない、パウダータイプをお勧めします。

「スキンケア＝化粧水」と言われるほど、多くの女性は化粧水に執着しています。

ですが、敏感肌に最も使用してはいけない化粧品は、化粧水です。

化粧水は、当然ながら水分の割合が多いのですが、塗布後の乾く際に、肌の水分も一緒に奪って蒸発します。

また、化粧水にはアルコール成分が多く配合されがちなのですが、アルコールには揮発性があるため、人によっては肌がドライ化します。

敏感肌の人が化粧水を常用することは、敏感肌に拍車を掛けているようなもの。

つまり、火に油を注いでいるのと同じことなのです。

夏場は気にならなくても、気温と湿度が下がる冬場は、化粧水の付け過ぎによる乾燥肌を経由して、敏感肌になることがあります。

極端な話、冬場は化粧水を外して、美容液かクリームのみの使用にするくらいの気持ちが大切です。

皮膚の新陳代謝は、主に就寝中に行われますが、寝不足によって大きく阻害されます。
敏感肌のコンディションをサポートするには、1日6時間以上の睡眠を確保しましょう。

ただでさえバリア機能が弱っている敏感肌。
間違ったスキンケアや対処法で肌荒れを悪化させないように、日々ご注意くださいね。

皆さまの敏感肌のお悩みの解消に、お役に立てましたら幸いです。