アスリートは平均8時間以上の睡眠をとる!スポーツ選手に学ぶ睡眠の重要性。 (1/2)
スポーツでトレーニング効果を最大限に高めるためには、睡眠がとても重要。トップアスリートから学ぶ眠りの重要性とは。
理学療法士の高田彰人です。
アスリートのパフォーマンス向上において、トレーニング以外のところでも非常に重要な項目となるのが「睡眠」です。
今回は、「アスリートと睡眠」というテーマでお話しします。
Cheriら1)は、スタンフォード大学の男子バスケットボール選手11名(平均年齢は19.4 ± 1.4歳)を介入群とし、5〜7週にわたって毎日睡眠時間を平均110.9±79.7分延長させて、対照群15名と比較しました。
その結果、次のような良い影響が見られました。
- スプリントのタイムが、16.2 ± 0.61秒から15.5 ± 0.54秒へと向上
- フリースローの成功率が、9%増加
- スリーポイントシュートの成功率が、9.2%増加
- 気分プロフィール検査(Profile of Mood States)の点数で、活気が向上し、疲労が減少
島本らは、睡眠時間の短縮や睡眠・覚醒リズムの乱れは、不定愁訴、日中の強い眠気、集中力の低下、作業効率の低下など様々な体調不良と関連すると報告しています 2)。
さらには、うつ病や生活習慣病のリスクを高めることも分かっています。
心理的なストレスなどが入眠を阻害したり、中途覚醒時間を増加させたりします。
それは、特に女性において、その傾向が強いことかと報告されています。
特に理由はないが眠れないという「精神生理性不眠症」も、女性に多い訴えであると知られています 3)。
また、短時間睡眠であっても、ノンレム睡眠とレム睡眠のバランスを考えると、少なくとも6時間の睡眠時間確保が推奨されています 4)。
Fukudaらによると、睡眠時間が減少するのは「大学生から」が多いと言われています。
大学生になると親の管理から解放されるせいか、生活習慣が乱れ、夜型が進む傾向にあると報告されています 5)。
2012年3月に、味の素株式会社と日本オリンピック委員会が、味の素ナショナルトレーンングセンターを利用するアスリート110名を対象にした、健康管理に関するアンケート調査を実施しています。
実際に、トップアスリートは睡眠を重視していることがわかり、この調査によるアスリートの平均睡眠時間は「8時間4分」でした。
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【資格】
理学療法士
認定理学療法士(スポーツ理学療法)
日本体育協会公認アスレティックトレーナー
日本コアコンディショニング協会マスタートレーナー
【トレーナー活動歴】
土浦日本大学高等学校
茨城県立取手松陽高等学校 男子バスケットボール部
茨城県立取手第二高等学校 男子バスケットボール部
茨城県少年男子国体バスケットボールチーム
車椅子バスケットボール 日本代表選手
【研究分野】
体幹機能
バスケットボールの障害
足関節捻挫
疲労骨折
肉離れ
【所属学会】
日本理学療法士協会
日本整形外科スポーツ医学会
日本臨床スポーツ医学会
日本コアコンディショニング協会
【コンセプト】
①監督‐選手‐トレーナーの共通理解の徹底化
②トレーニングと障害予防の融合
③アウターマッスルとインナーマッスルの共同
【トレーナー目標】
日本が世界では通用しないと思われているスポーツ分野の底上げ
【ブログ】
バスケ選手のためのトレーニング理論
http://ameblo.jp/arinco-power55/
【アドレス】
g.torini.9@gmail.com
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