老後の生活、貯蓄額は足りる?専門家が考える「不安定な将来を生き抜くヒント」
年金や貯金金額が少ない人は、老後に不安を感じる方が多いでしょう。ただ国や政治に期待するだけでなく、資産運用などで能動的な行動を行うことが大切です。
こんにちは、国際フィナンシャルコンサルタントの荒川雄一です。
以前、金融広報中央委員会が発表した「家計の金融行動に関する世論調査」という資料を見たことがあります。
その中で、単身世帯の金融資産の保有目的で、初めて「老後の生活資金」という回答が、47.1%で1位となっていました。
見えない老後
今までは「病気や不時の災害への備え」が1位でしたが、ここにきて大きく意識変化があったことが分かります。
「病気や不時の災害への備え」は、まさに万一の備えですが、「老後の生活」は、殆どの人に訪れることです。
その「将来の日常」に対して、不安を抱えるということは、ある意味深刻な状況なのかもしれません。
最近の様々なニュースでも、老後の生活不安を煽るような文字が多く目につきます。
- 厚生年金基金制度の廃止
- 公的年金の財源不足
- 少子化による保険料の負担者減少
- 高齢化による受給者急増
- 運用利回り悪化
事実、同調査の2500世帯の単身者へのアンケートでも、8割以上が「老後が心配」と回答しています。
このような不安定な意識の中で一番怖いのは、将来への不安から、さらに委縮して「守り」に入り込んでしまうこと。
国民が皆、守りに入ってしまうとどうなるのでしょうか。
「世の中のお金が回らなくなる」→「経済がさらに疲弊」→「ますます所得低下・税収不足・財政悪化」
このような状態に陥ってしまうことになります。
常日頃感じていることですが、本来であれば、国のビジョンや指針が分かりやすく示されるべきなのです。
それによって企業や経済が活力を取り戻し、世の中が活性化し、国民のモチベーションも上がる。
これが、最も望ましい姿と言えます。
しかしながら、それをただ待っているだけでは、何も変わらないのも事実です。
このような世の中で、一番大切なことは「他に依存しない強い意志をもった人間」になることでしょう。
今回、参議院選挙があり、自民党が政権基盤を強めました。
しかしながら、少なくとも「アベノミクス」の掛け声だけでは、実際に景気が良くならないことは、この数年間の結果で分かっています。
逆に言えば、誰が政治家になろうが、国の方向性がどうなろうが、毅然として、強い意志を持って生きる。
これこそが、必要絶対条件ではないかと思います。
これは、自分自身でも、強く意識している言葉です。
そして、それを経済的側面から言えば、誰かに言われたからではなく、自らの意思で、
「お金を貯める」ことや「資産運用」に、取り組んでいただきたいと思います。
- 漠然とした「老後不安」が広がっている
- しかし「受け身」でいても何も変わらない
- 自ら「能動的」に行動することが重要で、それは「資産運用(お金を貯める)」でも同じである
世の中の雰囲気に流されて闇雲に不安になるのではなく、自らの意志で将来設計図を描きましょう。
そして、それに向けてすべき事を考えてみて下さい。
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投資顧問会社IFA JAPAN®株式会社ほか、リンクスグループ3社の代表を務める。現在、経営コンサルタントのほか、金融機関に影響を受けない独立系ファイナンシャルアドバイザー(IFA)として、国内外の金融商品を用いた「ポートフォリオ・マネジメント・サービス(PMS)®」の評価は高い。
また教育にも力を入れており、講演回数は800回以上。その他、日本経済新聞社、各マネー誌、フジTVなど執筆、出演も多数。
■ライセンス
経済産業省登録 中小企業診断士
国土交通省登録 公認 不動産コンサルティングマスター
日本FP協会認定CFP® 他
■メディア実績(執筆、取材など)
・日本経済新聞 、日経ヴェリタス
・納税通信、税理士新聞
・富裕層向け雑誌「ミリオネア」「NILE’S NILE」
・フジテレビ「とくダネ!」、テレビ朝日「やじうまテレビ!」など
■著書
「海外分散投資入門 ―日本が財政破たんしても生き抜くためのノウハウ―」
(Pan Rolling社)
「海外ファンドのポートフォリオ」(Pan Rolling社)
「着実に年10%儲ける海外分散投資入門」(実業之日本社)
「投資のプロが教える初心者でも失敗しないお金のふやし方」(IFAメディア出版)
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