「~じゃないですか」が口癖の人は自己中心的な性格?口癖の心理学

語尾に「~じゃないですか」をつけるのが口癖の人の性格・心理を紹介。会話をする相手にどんな影響、印象を与えているのでしょうか?

執筆者: 石割美奈子 職業:臨床心理士 メンタルコーチ プロ家庭教師

 

 

語尾に「~じゃないですか」を使う人の性格と心理

こんにちは、 えむ心理研究室の石割美奈子です。


「~じゃないですか」という言い方でセリフを終える人は、かなりたくさんいらっしゃいます。
今回は「~じゃないですか」をちょくちょく使う人の心理を解説します。

 

 

疑問形の語尾なのに、答えは期待していない…
「じゃないですか」の本来の使い方

「じゃないですか」という語尾は、普通ならば疑問形のセリフで使います。

例えば、次のような感じです。

 

  • 「営業課の○○課長ってイケメンじゃないですか?」
  • 「今度入った新人さん、かなり仕事ができるって話じゃないですか?」


このように、質問して、相手の答えを期待しているセリフになっています。

 

「じゃないですか」には、否定語「ない」が混じっているので、ストレートに「~ですよね?」と聞くよりも、少し冗長な印象を与えます。

おずおず訊いているような、遠慮がちな気持ちもくみ取れます。

 

自分のことを語る場面でも使われるようになってきた

ところが、かなり前から、この2つの語尾が疑問形のセリフではなく、自分のことを語るセリフで使われるようになってきました。

例を挙げてみましょう。

  • 「私って人見知りじゃないですか」
  • 「最近、こういうデザインの服が流行ってるじゃないですか」

 


このように、近年の「じゃないですか」は、疑問形の語尾であるにもかかわらず、相手の答えはあまり期待していません。


むしろ相手の答えを封じるような、きっぱりした感じや押しの強さがにじみ出ています。

「~じゃないですか」と言ってしまう人の心理

語尾に「じゃないですか」をよく使う人は、次のような心理傾向があります。

  • 自信がある
  • 頑固
  • わがまま
  • 嘘や言い訳をよく使う
  • 否定されたくない


つまり、頻繁に「じゃないですか」を使う人は、かなり自己中心的な性格だと思われます。

 

また、話しているうちに語尾に「じゃないですか」が増えてきた場合、その背景には、次の2つの気持ちが隠れていると考えられます。

 

「自分のことをもっと分かってほしい」

相手が語尾に「じゃないですか」を使うようになってきたら、「自分のことをもっとわかってほしい」という気持ちを抱いていることが多いです。


「もしかしたら誤解されているんじゃないか」と心配している可能性があります。

自分のことをわかってもらうためには、多少話を盛ったり大げさにしたりする傾向もあります。

 

「批判や非難をせずに話を聞いてほしい」

語尾に「じゃないですか」が増えてきたら、「批判や非難をせずに話を聞いてほしい」というサインです。
もしかしたら、少しイライラしているかもしれません。

 

「会話の主導権を取り戻したい」とか「会話がどうも思うように行っていない」と感じていることもあります。

 

「~じゃないですか」が聞き手(会話の相手)に与える影響

語尾に「じゃないですか」がつくと、聞き手(会話の相手)にはどんな印象を与えるでしょうか。
まずは、先述の例に続くセリフを付け足したリアルな会話の例をご覧ください。

  • 「私って人見知りじゃないですか。だから初対面の人と話すのって苦手なんですよね」
  • 「最近、こういうデザインの服が流行ってるじゃないですか。でも、私の好みとはかなり違うからチャレンジするには勇気要ります」

 

「否定形(ない)+疑問形(ですか)」で語られるので、かなり強めの印象を与えます。
押しつけがましい感じ、同意を余儀なくされる感じを抱く人も多いでしょう。

語尾「じゃないですか」は、否定形と疑問形を使いつつも、自分の意思をはっきりと伝える効果があります。
その分、あまり良い印象は与えません。

 


「~じゃないですか」を頻繁に言われた相手は、じわじわと「支配・被支配」の関係を意識するでしょう。
それほどまでに、「じゃないですか」は強い自己主張性を秘めています。

「~じゃないですか」が口癖の人は自己中心的な性格?

語尾の「じゃないですか」は、使いすぎると「押しの強い人」と思われる恐れのある危険な言葉です。

過度の使用は不快感を与えるので禁物ですが、使いどころをわきまえて上手く使えば、会話の主導権を握ることが出来るでしょう。

 
 コラムニスト情報
石割美奈子
性別:女性  |   職業:臨床心理士 メンタルコーチ プロ家庭教師

えむ心理研究室室長、臨床心理士の石割美奈子と申します!よろしくお願い致します。

スポーツトレーナー、メンタルコーチ、心理相談員の経験を経てさらに心理学を深く学ぶ必要性を感じ、東京国際大学大学院臨床心理学研究科(博士課程前期)を修了。
臨床心理士の資格を得て、心理カウンセラー、メンタルコーチ、スポーツメンタルトレーナー(テニス・バレーボール等)、およびプロ家庭教師として活動しております。

2013年、心理学・教育学・スポーツ科学の統合的な研究と専門性を活かしたメンタルサポートをポリシーとする「えむ心理研究室」を立ち上げました。


【臨床心理士および「家庭教師カウンセラー」として】
心理カウンセラーとしては、精神分析を専門としており、主にカフェにてカジュアルなかカウンセリングを提供しています。
訪問心理療法、オンライン相談も承っております。

また、全国でも珍しい【臨床心理士でありプロ家庭教師でもある「家庭教師カウンセラー」】として、ご近所から遠方にお住いの方まで、幅広く学習支援と心理的な支援を同時にさせて頂いております。

得意な相談内容は以下のとおりです。

・不登校・ひきこもりの方と親御さんの支援
・発達の特性を持つ方と親御さんの支援
・夫婦関係の改善支援
・親子関係の改善支援
・精神分析的リワーク(復職支援)
・職場の人間関係の改善支援

日常生活ではなかなか得られない、心理的な洞察を深める和やかな相談時間をお約束します。

日本では「カウンセリング」というとまだまだ抵抗のある方も多いかと存じますが、より充実した日々を送るためのツールのひとつととらえて頂ければ光栄です。
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精神分析を主軸とした自己洞察やイメージトレーニング、ロールプレイングなどを通じて一緒にがんばってまいります




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