風邪は究極のデトックス?カゼ諸症状は「排毒システム」…薬を使わずに治す方が健康的かも

「風邪をひくことは、体に良い」という考えを知っていますか?咳や鼻水・下痢・発熱・発汗といった症状にも意味があります。むやみに薬で抑えると、せっかくのデトックス(解毒)作用の恩恵を受けられないことに…。自然に風邪をやり過ごすことで、より健康な体を手に入れましょう。

執筆者: 七沢茶々
風邪の神様ありがとう!カゼひきは、健康になれるチャンスかも

風邪をひくと、罪悪感にも似た自分を責める気持ちが湧きませんか?

ですが、世の中には「風邪をひくことで大病から身を守ってくれている」といった考え方もあるのだそう。
さて、どういうことでしょうか?

 

 

「風邪は大病の元」とも言うけれど…

仕事をしていると、体調管理はできて当然だと言われますよね。
風邪くらいで休み、周りに迷惑をかけるわけにはいきません。

弱った時ほど自分を責めがちですが、今日からは汚名(?)返上です。

 

風邪をよくひく人は、大病をしない!

東洋的な見方には、「風邪をよくひく人は、大病をしない」という考えが根っこにあるようです。


そもそも身体のどこかに偏りがあり、無理して働かせすぎた部分があると、風邪をひくのだとか。
それに即、反応できるような敏感な人ほど風邪をひくおかげで、大病をしなくて済むというわけです。

 

生活の乱れなどから身体に異常が出て、正常に戻すために風邪をひくという見方もあるのですね。

 

風邪は正しく「大病の元」

目からウロコとは、まさしくこのこと。
日本では「風邪は大病の元」と言われてきており、現代医学の扱いでは、風邪は嫌われ者。

ですが、東洋的な考えは、健康になれるチャンスだから感謝すべきというようです。

 

大事にしたい「人間の排毒システム」

排出や排毒といえば、生きもの全てに不可欠なシステムのひとつ。

体外へ出すものって、実はとても多いですよね。
咳や鼻水をはじめ、痰や湿疹、具合が悪ければ吐き、月経や排泄物もそうです。
涙やため息にも、れっきとした意味と効用がありますよね。

 

これらすべてに共通する「排毒」があるからこそ、守られているのでしょう。

 

 

風邪のこんな症状にも、きちんと意味がある!
下痢

例えば、下痢も、身体が出すべきと判断して出しています。

薬で抑えつけてしまうのは、自然治癒力を低下させることに繋がります。

 

発熱

また、東洋の考えでは、発熱も重要視しています。
発熱はウイルスを退治する免疫を高める以外にも、まだまだ未知の効用が期待されています。

 

例えば、「39~40度くらいの熱は、がんや肝炎に対抗する成分を体内合成するのに役立つ」との研究も報告されています。

 

発汗

また、発汗も、同じくらい重要です。
世の中は化学物質だらけですが、これらの毒素や、体内の不要物質を排出するのに大きな働きをします。

状況的に仕方ない場合があっても、解熱剤に制汗スプレーなど、愚かなことではありますね。

大病を防ぐ!「出ようとする自然の摂理に逆らわない」という選択

実際、熱を出すこと自体が、がん細胞などに対して有効なことが判明しつつあります。

体内に残ってしまった毒素や疲労物質、酸化物質などが、がん細胞に変質していくのだとしたら、「出る」ことは有り難いこと。
身体の歪みや病巣の種のようなものを取り払うのは、裏返せば生命活動を活発にしてくれているわけですよね。

出ようとする自然の摂理に逆らうために、招いてしまう大病もあるのかもしれません。

薬を使わずに風邪をやり過ごすには

風邪をひいた時の入浴は、熱めの湯温に短めに浸かり、上がってすぐに水を飲みましょう。

入浴できない時は、熱い蒸しタオルを30~40分ほど後頭部に当て、汗を出してあげれば風邪も早く抜けます。

 

 

おわりに

漢方の風邪薬のCMで「風邪の神様」と聞いた記憶があります。
ほかの病気にくらべ、風邪は「出る」症状が多いですよね。

そういうことか、と妙に感動しました。
風邪の神様に「ありがとう」と感謝したいですね。

 
 コラムニスト情報
七沢茶々
性別:女性  |  

公私ともに海外経験が豊富。旅とゴルフをこよなく愛す「とりあえず離陸型」で、向こう見ずなところも。好奇心旺盛で情に厚く、人を楽しませるのが大好きな性格です。座右の銘は「遊心忘るべからず」。よろしくお願いします。

 

 生活のコラム

 育児・子育てのコラム