[イタリア在住の実体験]イタリアで多発するスリ・ひったくり事件!荷物強奪の手口と対処法
日本人観光客は要注意!イタリアで、スリ・ひったくりなどの軽犯罪がますます横行!どんな手口でやられてしまうのか、実際にあったケースを紹介。
ヨーロッパに「戦争難民」と呼ばれる人々が流入し、経済的にも不況と言われているイタリアでは、ひったくりなどの軽犯罪がますます横行しています。
テロ対策の為、軍事警察が街角に立つ現在でも、なくなることはありません。
一体、どんな手口でやられてしまうのか、実際にあったケースをご紹介したいと思います。
それは、まさに年越しのお祭り騒ぎの中で起こりました。
イタリアの年越しは、友人などと祝いの杯をあげるため、発泡酒を片手に街の広場に繰り出します。
知っている人も知らない人も、挨拶を交わしながら、街の中を闊歩します。
普段以上に人が溢れる街中では、すれ違う人とぶつかっても無礼講。
人々は新年が明けた喜びにあふれ、すれ違う人とハグしたり。
散々飲んで、楽しんで家路につくのです。
さて、翌日。
ポケットに入れてあったはずの携帯が無い。
電話をかけてみても繋がりません。
楽しい宴の後の痛手は、予想以上に大きいことを後で知ることとなったのでした。
グンと冷え込むイタリアの冬は、ポケットに手を突っ込んで、寒さをしのぎながら歩きます。
ある日、小さな手提げバッグを腕にひっかけ、ポケットに手を突っ込んで、彼女は歩いていました。
一方通行の多い狭い道を、無断に駐車している車をよけて歩きます。
それは、歩道を歩けない程の狭さで駐車している車を避けるように、車道に出た瞬間の事でした。
後ろからいきなり突き倒されたのです。
転ばないようポケットに突っ込んでいた手が、自然に体を支える瞬間、手提げバッグは強奪されたのでした。
相手は自転車に乗っていて、あっという間に去っていきます。
人の通りがある場所でも、この一瞬の出来事では誰も助けることは出来ません。
後で戻ってきたのは空になったお財布だけでした。
その日、彼女はいつもより遅く仕事を終え、家路につきました。
降りたバス停から彼女の家の玄関までわずか100m。
バス停からは見えるところにあります。
いつものように歩いている道。
不審に思うことはありません。
すると、ガツン。
突然、頭を後ろから殴られたのでした。
うずくまると、その瞬間、持っていたバッグを奪い取られてしまったのです。
また、家に入ろうとした瞬間、後ろからひったくられる事がありました。
これは私が実際に遭った出来事です。
その日、日本から来た友人も含めて、楽しい食事を終えて帰る時でした。
日本からのお土産と小さな手提げポーチを片手に、良い気分で家路につく筈でした。
新築のアパートが建ち並ぶ、この辺りは煌々と電灯も灯っています。
外には、犬の散歩をしている人、ジョギングを楽しむ人たちが数人いて、それは普段とたいして変わらない光景でした。
アパートの正面玄関を開け、一歩踏み出そうとした瞬間、私は何者かにグイッと後ろから引っ張られたのです。
突然の出来事でしたから何が何だかわかりません。
しばらく、引っ張り合いの後、ポーチだけをあっさり取られてしまったのでした。
「しばらく」と闘っている時は思いましたが、一瞬の事だったのかもしれません。
私の手には、破れた友人からのお土産の袋しか残っていなかったのでした。
イタリアに長く滞在していても、こういう被害に遭うことがあるのです。
まだまだ、きっと他にも、キョーレツな体験をしている人たちがいるのでしょう。
こんな強行な手口に、どんな対処をしたら良いのか?
それをちょっと考えてみました。
特に、夜の外出では、必要以上のお金やパスポートは持ち歩かない方がいいでしょう。
取られそうになったバッグを離すまいと、引きずられて、大きな怪我をしたり、はたまた、命を
落とすことになったりする被害もあります。
取られるのは、悲しいですが、自分の身を守ることが一番だと思います。
何かあっても、助けてくれる人や証人を見つけにくい、深夜のひとり歩きはやはり危険です。
遅くなった時には、少々高くついてもタクシーで帰るとか、友人と行動を共にするなどして、ひとりで行動することは出来るだけ避けた方が良いでしょう。
旅行時には、パスポートやカード番号などを別に控えておくことも、後の処理で役立ちます。
被害は突然遭うものです。
本人が大丈夫と思っていても、そうでない時もあります。
このコラムが、被害を未然に、あるいは最小限に防ぐために、少しでも役に立てれば幸いと思いつつ、自分自身も気をつけていきたい日々であります。
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花の都 フィレンツェ に住むこと、はや十数年。
フィレンツェの台所と言われる、メルカートで働いて10年以上となります。
多くの食材に囲まれながら、花より…の生活を楽しんでいます。
そんな生活をこちらに綴っています。どうぞ、ご覧ください。
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