[ピアニスト解説] ピアノ演奏の表現力を高める方法は?技術と感性を両方高めるポイント

ピアノ演奏の表現力を高める方法を紹介。練習時「すらすらと弾けるようになってから、表現のことを考えよう」と思いがちですが、これは間違い。表現力豊かな演奏をするためのポイントを学びましょう。

執筆者: 小川 瞳 職業:ピアニスト
ピアノ演奏の表現力を高める方法

こんにちは。ピアニストの小川瞳です。

今回は「ピアノ演奏の表現力を高める方法」について、お話したいと思います。

 

 

練習後期になって、表現力を意識しても遅い!

表現力を高めたいときに重要なことは、「常に表現力を意識する」ということです。
新しい曲を練習するとき、例えば難しいパッセージを練習するとき、ついつい「きちんと弾けるようになってから、表現力のことを考えよう」と思っていませんか?

絵を描くときに、まずは鉛筆で下書きをしてから、色を塗っていくように、「まずはすらすらと弾けるようになってから、表現のことを考えればいい」という発想になりがちです。

 

最初から、きちんと表情をつけて弾くべき

ですが、最終的にとても情感豊かな絵は、下書きの段階から、特別なオーラを放っているはずです。


ピアノを弾くのも同じことで、最初にその曲を体に入れる段階で、きちんと表情をつけて弾くべきだと思います。
表情をつけて弾くと、つたない演奏になってしまうかもしれませんが、長い目で見れば、そのほうが近道です。

 

表現力のある演奏をするためのポイント
非常に細かく強弱を変化させる

そして、表現力のある演奏をするために、具体的に気をつける方法は、10本の指全てのコントロールを良くして、とても細かく強弱を変化させることが大切です。


音量のグラデーションを非常に繊細に、一度に鳴らす音量のバランスに心から気を配って、強弱の幅をなるべく広げるよう、日頃から意識して訓練しましょう。

 

楽譜の記号の意味を理解する

また、テンポの揺らぎも、表現力アップのためには欠かせません。
楽譜には、様々な指示が記されています。

 

  • 「クレッシェンド」や「ディミニエンド」などの強弱記号
  • 「アッチェレランド」や「リタルダント」などの速度記号
  • 激しくという意味の「アパショナート」
  • 優しくという意味の「ドルチェ」 など


イタリア語になるので覚えるのが少し大変ですが、ひとつひとつ意識すると、ずいぶんと演奏か変わってくることでしょう。
音楽用語の意味は、ネットで検索をしてもすぐに分かるので、どんどん覚えていってくださいね。

 

普遍的な意味での「表現力」を身につける

ただ、指示に従うだけでは、充分な表現力にはなりません。
自分の感性を高め、いろいろなイメージができるようにならないと、とても表面的な演奏になってしまうことでしょう。


そこで重要なのが、「いろいろな景色を見たり感じたりする情操教育」や、「多くの書物を読んだり、映像を見たりして、自分の感性を磨くこと」、「さまざまな音楽の世界に触れて、音楽における表現の多様さを理解すること」などだと思います。


また、たくさんの人と出会い、経験を積むことも必要ですね。

 

おわりに

自分で描きたい音楽のイメージを明確に持ち、試行錯誤することこそ、表現力アップの糧になるでしょう。
ぜひ、さまさまな角度から音楽に対する理解を深めていってくださいね。

 
 コラムニスト情報
小川 瞳
性別:女性  |   職業:ピアニスト

ピアニストとして東京や茨城を中心に、ソロの演奏会やオーケストラとの共演など、数多くの演奏活動を行っております。
音楽心理士の資格も持ち、トークコンサートやコンクールの審査員もつとめております。
また長年に渡り執筆活動も並行して行っており、小説を3作品出版しております。
こちらのサイトでは、幼少時よりピアノを学び続け、クラシック音楽の世界に身を置く私ならではのコラムを執筆できたら、と思います。
よろしくお願い致します。
小川瞳 公式ホームページ https://ogawahitomi.amebaownd.com/

小川瞳作曲 笑顔のBGM
https://youtu.be/Qrt-stZPTb8